IEコンポーネントを利用したWebブラウザーが相次いで公開中止に 米UnisysのLZW圧縮伸張に関するライセンス侵害を懸念 （00/01/31） 　IEコンポーネントを利用したWebブラウザーの公開中止が相次いでいる。作者が公開を中止したのは、WebブラウザーのエンジンとしてIEコンポーネントを利用し、独自の機能やインターフェイスを付加した「ZOOZOOブラウザ」と「DonaWebBrowser」。いずれも、GIF形式画像を扱う部分が米Unisysの特許ライセンスを侵害する可能性があるとの判断で公開が中止された。 　GIF形式画像を扱う場合、米Unisysが特許を保有するLZW圧縮伸張アルゴリズムを使うため、米Unisysから特許ライセンスを受ける必要がある。両ソフトは直接GIF画像を処理する部分は持っていなかったものの、IEコンポーネントを利用してGIF画像を表示していた。米MicrosoftはこのIEコンポーネントについて、米Unisysからライセンスを受けているものの、そのライセンスはIEコンポーネントを使用する他のソフト開発者やサードパーティには適用されないとWebページで声明を出しており、このことから作者側がライセンス違反になるのではないかと懸念したもの。 　LZW圧縮伸張に関するライセンスについては、窓口が日本国内になく、米Unisysに直接問い合わせなくてはならないのが現状で、ライセンス取得や情報収集のハードルが高く、分かりにくい点も多いことから、オンラインソフトではGIFに関する機能を削除して公開したり、公開そのものを中止するという動きが以前から続いている。 □ZOOZOO Browzer http://members.tripod.co.jp/zookun/ □DonaWebBrowser http://www.spiralcable.net/donabrowser/ □GIF AND OTHER UNISYS LZW LICENSES http://www.microsoft.com/DEVONLY/Unisys.htm （山口 賢司／小山 文彦）

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