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【第137回】

第137回:「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」

ボールとフリッパーで、秘められた謎を解き明かせ!!

(01/06/27)

タイトル画面

 最近、ゲームセンターからピンボールが姿を消しつつあるのを、ご存知だろうか。ダンス系やキャッチャー系の大型筐体に押されて、置き場所がなくなってしまったのかもしれない。ピンボールは場所を食うわりに回転が悪く、店側にとっても処分の対象にせざるをえないのだろう。仕方がないことなのだが、あの「いかにもアメリカ~ン」なカンジの、電飾キラキラのマシンがなくなってしまうのは残念だ。さて、今回紹介するのはエレクトロニック・アーツ・スクウェアの「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」という作品。アドベンチャーピンボールとはまた聞きなれない言葉だが、これがなかなかおもしろい。

ピンボールで島民たちを救う!?

解像度とディテールの調整を行う
デモ版を起動したら、オプション設定を開いて解像度とディテールの調整を行う

 「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」は、ピンボールをネタにした謎解きゲームだ。…といってもピンとこないかもしれないが、つまりフリッパーでボールをはじくことによって、ステージに用意された様々なしかけを発動させ、与えられた目的を達成するというもの。ピンボール+アクションパズルといったところだろうか。南海の孤島をイメージしたステージでピンボールをプレイし、火山や猛獣に苦しむ島民を救うのが目的となっている。

 なお、この作品はWindows 95/98/Me専用で、動作にはDirectX 8.0が必要だ。3Dの描画はDirect3Dのほか、GlideやS3 Metalにも対応している。ただしインテルの810E/815チップセットの場合はハードウェアによるアクセラレーションが使えず、ソフトウェア3Dのみの描画になってしまうので、念のため。

3Dモードと解像度の設定を行う

デモ版でプレイできるのはこの“ヴォルケーノ・マウンテン”
デモ版でプレイできるのはこの“ヴォルケーノ・マウンテン”
緑色の矢印の部分をすべて通過すると、秘密の通路が開く
緑色の矢印の部分をすべて通過すると、秘密の通路が開く

 デモ版をインストールしたら、まずビデオカードのセットアップを済ませてしまおう。画面左下の“スタート”ボタンから、“プログラム”→“アドベンチャー・ピンボールDEMO”→“アドベンチャー・ピンボールDEMO(起動設定)”を実行する。ダイアログが開いたら、その中から“3D描画モードの選択”をクリック。すると利用可能なモードの一覧が表示されるので、その中からもっとも適したものを選ぶ。nVIDIAのTNTやGeForceシリーズの場合はDirect3D、Voodoo系の場合はGlide、S3 Savageの場合はMetalがいいだろう。

 準備ができたら、デモ版を起動する。ここでもプレイを始める前に“オプション”を開いて、解像度とディテールの設定を行う。640×480ドットでも十分な映像だが、もちろん高ければ高いほど美しいグラフィックで楽しむことができるし、ディテールも精細なほどいい。手持ちのパソコンの性能に合わせて、ほどよい設定にしよう。

 再びメインメニューに戻ったら、“テーブルプレイ”を選ぶ。デモ版で試せるのは、“ヴォルケーノ・マウンテン”という火山のステージだ。台とフリッパーの操作は下記のとおり。

プランジャー[↓]キー
左フリッパー[Z][X][C][V][B]キー、左クリック
右フリッパー[N][M][,][.][/]キー、右クリック
台を左に揺らす[A][S][D][F][G]キー
台を右に揺らす[H][J][K][L][:]キー
ポーズ[Pause]キー
終了[Esc]キー

 プレイのスタイルはピンボールそのまま。ボールを落とさないようにフリッパーで打ち返せばいい。台を揺らすことによってボールをコントロールすることができるが、あまりやりすぎるとフリッパーが動かなくなる“ティルト”状態になってしまうところも同じだ。


青色の矢印が示す穴はエクストラステージやボーナスゲームへの入り口だ
青色の矢印が示す穴はエクストラステージやボーナスゲームへの入り口だ


緑色の矢印を狙ってショット!!

ボールの動きに合わせてカメラがグリグリ動く。ちょっと酔いそうな感じ
ボールの動きに合わせてカメラがグリグリ動く。ちょっと酔いそうな感じ

 このゲームは、与えられたミッションをクリアするのが目的で、スコアはあまり重要ではない。普通のピンポールは、スコアを伸ばすためにドロップターゲットやレーンを狙うのだが、「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」ではそれ自体が目的なのだ。したがって、どんなにスコアを伸ばしても隠された謎が解けなければ先へ進めないし、ミッションクリアもできない。スコアはあくまでもオマケであって、それよりもどこをどうすれば新しい展開になるのかを考えよう。

 まず第一に、画面上に示された緑色の矢印を狙うこと。“ヴォルケーノ・マウンテン”では緑色の矢印が示すレーンすべてを通過し、その後でゴング(ドラ)を鳴らすと、ミッションクリアのためのエクストラステージの入り口が開く仕組みになっている。ボールをフリッパーに溜めて、しっかり狙いを定めるべし。

青色の矢印にはしかけがいっぱい

ステージのあちこちに仕掛けが用意されている。溶岩でボールが燃えてしまうことも
ステージのあちこちに仕掛けが用意されている。溶岩でボールが燃えてしまうことも
 画面上には、青色の矢印も表示されている。こちらは、ボーナスゲームやエクストラステージへの入り口だ。溶岩で真っ赤に燃えたボールを冷やして得点をゲットしたり、高得点のターゲットが並ぶエクストラステージへ入ることができる。得点はともかく、どれも凝ったしかけになっているので、ぜひ楽しんでもらいたい。

 なお、ミッションクリアのためのエクストラステージの入り口は、一度開いてもすぐに閉まってしまう。もたもたしているとまた最初からやり直しになってしまうので、注意すること。“ヴォルケーノ・マウンテン”の場合は、左側のフリッパーでいったん溜めてから狙うといいだろう。エクストラステージをクリアすると、巨大な岩がゴロリと動いて火口に蓋がされ、無事面クリアとなるはずだ。

ピンボールを超えた、新しい発想のピンボール

エクストラステージ。クリスタルを割るだけで、ガンガンスコアが伸びていくぞ
エクストラステージ。クリスタルを割るだけで、ガンガンスコアが伸びていくぞ
 新しい発想のピンボールだと思う。これまでのコンピューターピンボールゲームは、どちらかというとリアル志向で、ゲーセンにある台やそれに近いものを再現する“ピンボールシミュレーター”だった。つまり、どこまで本物に近い音や転がり方を再現できるかに腐心した作品がほとんどだ。しかしこの「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」は、ゲーセンの台とは全く異なる、コンピューターならではのピンボールを目指して作られている。派手な効果音に、凝りまくったしかけ。そしてグリグリ動く3Dのカメラワーク。ピンボールに対する固定観念を破ったユニークな作品だ。したがって、トラディッショナルなピンボールが好きな人には少々演出過多に感じるかもしれないが、なにはともあれ、先入観ナシで楽しんでみてはどうだろうか。

製品版では様々なステージが楽しめる

秘密の通路の向こう側には何が隠されているのか?
秘密の通路の向こう側には何が隠されているのか? 諦めずにリトライ

 デモ版でプレイできるのは、この“ヴォルケーノ・マウンテン”のみ。しかし本文でも書いたように、しかけがテンコ盛りだし、エクストラステージも用意されている。火山の秘密を解き明かすまで、たっぷり数時間は楽しめるはずだ。ホームページに掲載されている情報によると、製品版では湖やジャングルをイメージしたものなど様々なステージが選べるだけでなく、島の現住生物や恐竜、サメなどが登場するらしい。またシナリオにそって複数のステージをプレイする“ストーリー・プレイ”モードも用意されているとのこと。

発売元エレクトロニック・アーツ・スクウェア
価格未定
発売日近日発売予定

(APJDemo.exe、16.8MB、ゲームデモ)

□「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」のホームページ
http://www.japan.ea.com/pinball/
□「アドベンチャーピンボール 失われた孤島」デモ版のダウンロードページ
http://www.japan.ea.com/pinball/taiken.html

(駒沢 丈治)


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