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経済産業省、漢字コードに関するJIS規格を改正して168文字の例示字形を変更

“祇”のへんが“ネ”から“示”になるなどの変更が施された

(04/02/24)

変更された例示字形の一部
変更された例示字形の一部
 経済産業省は20日付けで、漢字コードに関するJIS規格“JIS X0213”を改正し、JIS第1・第2水準漢字のうち、規格票に示す“例示字形”168字の字形を変更した。具体的には、“這”のしんにょうの点が1画増えたり、“噌”のつくりが“曽”から“曾”に、あるいは“祇”のへんが“ネ”から“示”となるなどの変更が施された。例示字形とは、画と画がくっついているか離れているか、点が1個あるかないかなどのデザインの差や、文字の新旧などにより生じた複数の字形のうち、使用実態をふまえて提示された例となる字形のこと。とはいえJISは、コードを定めた漢字に対して字形は規定せず、今回改正されたような“例示”として示すのみとなっている。したがって、今回の改正はパソコンなどに搭載される字形の変更を求めるものではない。しかし、一般的にフォントはJISの例示字形をもとに作られることが多いので、改正を受けて徐々に変更が進んでいくとみられる。

 今回の改正は、2000年12月に国語審議会から答申が出された“表外漢字字体表”に含まれる、印刷の標準となる字体“印刷標準字体”と、例示字形を整合させるもの。今回はそのほか、表外漢字字体表のうち、国際規格で別の文字とされている10文字がJIS第3水準に追加された。なお“JIS X0213”の正式名称は、“JIS X0213 7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符合化拡張漢字集合”で、1,945字の常用漢字や285字の人名用漢字を含む、10,040字の漢字を規定している。フォントの制作者など、字形の変更が気になる人は下記リンクから確認をしてほしい。

□JIS漢字コード表の改正について-報道発表-経済産業省
http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004964/
□経済産業省ホームページ
http://www.meti.go.jp/
□日本規格協会
http://www.jsa.or.jp/

(石川 敬峰)


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