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NEWS (04/11/02 21:30)

次期Mozilla製品では各種Webサービスとシームレスな連携が実現

今後はアプリケーションプラットフォームとしてMozilla製品を推し進める

Mozilla製品開発のキーマンChris Hofmann氏
Mozilla製品開発のキーマンChris Hofmann氏
 今月9日に公開されるWebブラウザー「Firefox」v1.0 正式版のプロモーション活動のために、アメリカのMozilla Foundationで技術責任者を務めるChris Hofmann氏が来日している。昨日開催されたMozilla Japan主催のセミナーとは別に、Mozilla製品が今後どのように発展していくのかを同氏に直接伺うことができた。

 「Mozilla」の位置づけに関して同氏は、アプリケーションを生み出すための“もと”である説明。Mozilla Foundationでは「Mozilla」の存在を、独自の言葉で“コアテクノロジー”と呼んでいるという。今後はこのコアテクノロジーを、信頼できるWebブラウザーとしてだけでなく、アプリケーションプラットフォームとしてさらに強化していくという。Mozilla製品は、“XUL”というGUI記述言語を採用しており、XMLやCSS、JavaScriptといったWeb技術の知識だけで、Mozilla製品上で動作するアプリケーションを作成できるのが特長だ。

 同氏はMozilla製品をプラットフォームとして動作するアプリケーションの実例として、ショッピングサイト“Amazon.com”と連携する「Mozilla Amazon Browser」を取り上げ、アプリケーションプラットフォームというMozilla製品の別な一面をアピールした。「Mozilla Amazon Browser」は個人作者であるFabio Serra氏が作成したソフトで、“Amazon.com”の製品をWebサイトを表示することなく購入できるというもの。

 また、Mozilla Foundationとしても各種Webサービスと密接に連携するアプリケーションを提供していきたいという。同氏は、米Googleが運営しているWebメールサービス“Gmail”という名前を具体的に挙げ、Mozilla製品上から専用のGUIで“Gmail”を利用できるようにしたいと意気込みを語った。

 さらに、アプリケーションプラットフォームとしてMozilla製品を推し進める第一弾として、「Mozilla」v2.0に、同ソフト上で動作するアプリケーションを管理する“XULランナー”機能を搭載予定であるとのこと。この機能により、プラットフォームとアプリケーションを切り分けられ、プラットフォームの存在を意識することなくアプリケーションが利用可能になるという。


□Mozilla - Home of the Firefox web browser, Thunderbird and the Mozilla Suite
http://www.mozilla.org/
□Mozilla Japan - Firefox ブラウザ、Thunderbird、Mozilla Suite の公式サイト
http://www.mozilla-japan.org/
□M A B - Mozilla Amazon Browser
http://www.faser.net/mab/
□窓の杜 - 【NEWS】米Mozillaの技術担当者が来日、セミナーの会場で「Firefox」とIEを徹底比較
http://www.forest.impress.co.jp/article/2004/11/01/mozillajpseminar.html

(中井 浩晶)



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