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【第354回】
2DアクションRPG「フォーチュンサモナーズ」剣士と魔法使い、3人の少女の連携プレイでダンジョンを攻略しよう
(08/10/10)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、仲間との協力が楽しい1人プレイ用アクションRPG「フォーチュンサモナーズ~アルチェの精霊石~」を紹介しよう。
精霊石の封印を解くために駆け巡る少女たちの冒険譚
本作は3,780円(税込み)でダウンロード販売されており、ベクターやimpress Directなどで購入できる。序盤をプレイ可能で製品版にセーブデータを引き継げる体験版も用意されているので、そちらを試してから購入してもよいだろう。
剣士と魔法使い、それぞれ異なる操作を楽しめる
そして本作一番の特長が、[Enter]キーで操作対象のキャラクターを切り替えられること。主人公のアルチェは剣士で直接攻撃が専門、サナは回復・支援魔法、ステラは攻撃魔法を得意とする。敵や状況によって使い分けてもいいし、好みのキャラクターを使い続けるのもいいだろう。このとき、プレイヤーが操作していないキャラクターはCPU操作で自動的に動き、敵への攻撃や魔法によるサポートをしてくれる。自動操作はかなり優秀で、回復魔法を使ってくれるタイミングなども絶妙だ。自分で操作する際のお手本にもなるので、余裕があれば動きをチェックしておきたい。 また、剣士と魔法使いでは操作方法が若干変わってくる。[X]キーによる攻撃は、アルチェは剣を振る動作だが、サナやステラの場合は長押しで魔方陣を作り、完成したところでボタンを離すことによって魔法を発動できる。使用する魔法の切り替えは[Z]キーだ。なお、アルチェの場合[Z]キーでは剣を抜く、または鞘に収める動作となる。剣を鞘に収めないとスイッチを押したり会話ができないというのも、なかなか芸が細かい。 さらにアルチェは、対戦格闘ゲームのようなコマンド入力でさまざまな剣技を繰り出せる。たとえばカーソルキーの上と[X]キーで上空の敵に有効な“斬り上げ”、カーソルキーの前方向と[X]キーで間合いが広い“回転斬り”になるといった具合だ。また、魔法使いはレベルアップで新たな魔法を覚えるが、アルチェの場合は使えるコマンドが増えていく。たとえばジャンプ中にカーソルキーの下と[X]キーで“下突き”が繰り出せるようになるなど、アクションの幅が広がっていくのだ。
敵もチームを組んで連携して襲ってくるので、“ガード”が非常に重要だ。攻撃によるダメージを半分以下にできるので、敵の数が多いときは無理せずにキッチリとガードして反撃の機会を伺おう。ただし、ほとんどの魔法、体当たりや落下攻撃、大型のハンマーなど強力な攻撃はガードできない。ガード不能攻撃を受けたときはダメージの数値が大きく表示されるので、次回からは相手が技を発動する前に攻撃するか、“バック転”などの回避技で回避しよう。
連携プレイでダンジョンの仕掛けをクリアしていこう
ダンジョンの仕掛けも秀逸だ。キャラクターはそれぞれに特殊能力があり、たとえば力持ちのアルチェは木箱などを押して動かすことで、スイッチを操作したり足場を作ったりできる。また、サナは魔法により水の中を進むことができるなど、場面に応じたキャラクターの使い分けがポイントだ。さらに、一人が重りとなって滑車を動かし、残りのキャラクターでスイッチを押すといったコンビネーションが必要になるなど、パズル性とアクション性を組み合わせた仕掛けが張り巡らされており、プレイヤーを飽きさせない。 “クラスの女の子とちょっと冒険にお出かけ”というほのぼのしたストーリーとは裏腹に、敵との戦闘はなかなか熾烈だ。剣士のアルチェでも、力押しで進もうとするとアッという間に体力が尽きてしまう。敵の攻撃を的確にガードや回避しつつ、上空の敵には“斬り上げ”を、ジャンプの着地地点にいる敵には“下突き”を狙うなど、瞬時の判断が必要となるのだ。また、サラやステラは体力が少ないので、魔法を確実に発動できる間合いをしっかり見極めないと、敵に囲まれてピンチに陥ってしまう。前衛のアルチェが魔法使いの盾になるなど、チームプレイも重要になってくる。 戦闘に自信がない場合は、敵の攻撃を自動的にガードしてくれる“オートガード”機能をオンにしたり、しっかりとレベルを上げてから先へ進もう。敵を倒しお金を貯めて装備を強化すれば、より安全に先へ進める。また、戦闘中は[F2]キーを押すだけで状況に応じた回復アイテムを適切な相手に使ってくれる“自動回復機能”もあるので、混戦で魔法使いによる回復が間に合わない場合などに活用しよう。 ほかにも、アルチェのお父さんが営む道具屋のお手伝いをすることで道具屋の取り扱いアイテムを増やせたり、洋服を買って着せ替えができたりと、さすが3年以上の制作期間を費やした作品と思わせる作り込みだ。クリアまでは20時間以上かかるなど、ボリュームも十分にある。仕掛けも操作もシステムも、まだまだ奥が深くてここでは紹介しきれないほど。秋の夜長にじっくりと取り組めるゲームを求めているなら、この上ない1本になってくれるだろう。
【著作権者】リズソフト
□Lizsoft Official Web Site【リズソフト】 (芹澤 正芳)
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