|
【特別編】
同人シューティングゲーム特集年末の“コミケ”で頒布される新作や開発中の作品の体験版を紹介
(08/12/19)
インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介している『週末ゲーム』。今回は特別編として、ユニークなゲームシステムや魅力的なキャラクターが光る“同人ゲーム”に注目。オリジナル作品のなかから、体験版が公開されている2作品を紹介する。 同人ゲームは、フリーソフトやシェアウェアと同様に個人や趣味のサークルによって制作されているが、発表の場は全国各地で開催される即売会や、専門ショップでの委託販売が中心だ。そのほか最近では、ダウンロード販売される例も増えつつある。今回は、年末に開催される国内最大規模の同人誌即売会“コミックマーケット”で発表される新作を1本、また現在開発中の作品を1本ピックアップした。
□コミックマーケット公式サイトへようこそ
時間を止めてワープでピンチを脱出! 「魔女ボーグメグリロ」
「魔女ボーグメグリロ」は、天才科学者“天護博士”と地球侵略を企む“ゴゴー軍団”の戦いに巻き込まれて死んでしまったうえに、天護博士によって機械の体に改造されてしまった魔法の国のプリンセス“メグリロ”を操って、平和のために戦うシューティングゲーム。時間を止めて画面内の好きな場所へ移動できる“トキトメワープ”と攻撃をサポートする小型兵器“サテライト”を駆使しながら、ステージの最後に待ち構えるボスを倒していくのが目的だ。 魔法少女を連想させる“メグリロ”の姿やコミカルなグラフィックでかわいい雰囲気だが、ゲームとしては敵弾が画面を埋め尽くすこともある弾幕系で、やり応えのある内容となっている。体験版ではステージ2まで遊ぶことが可能だ。 操作はカーソルキーで移動、[Z]キーでショット、[X]キーで“トキトメワープ”となっている。ショットは押しっぱなしで連射が可能だ。敵や敵弾に触れるとミスとなり、残機数がゼロになるとゲームオーバー。 本ゲーム最大の特徴であるトキトメワープは[X]キーを押し下げると発動し、画面が暗くなって敵や敵弾の動きが止まる。さらにカーソルキーで自由に動かせる“魔方陣”が出現するので、移動したい場所へ動かしたのち[X]キーを離すとワープできるという仕組み。避ける場所がないほどの敵弾や障害物が迫ってきても、これを使えば回避できるというワケだ。ただし、魔方陣を出現させると画面右側の“WARP”ゲージが減っていく。ゲージは自動的に回復するが回復速度は遅いうえ、ゼロになるとトキトメワープが使えなくなってしまう。そのためワープ地点はすばやく決める必要があり、そのスリル感がこのゲームの難しくも一番楽しい部分だ。 また、特定の敵を破壊するとアイテムが出現し、メグリロの攻撃をサポートする“サテライト”を装備できるのも特徴の1つ。サテライトはメグリロが触れた方向に応じて、左右にそれぞれ1つずつ装備できる。3方向にショットを撃つ“3WAY”や大きな爆風を出す“ナパーム”など、さまざまな攻撃方法をもつサテライトが用意されており、どの組み合わせで進めていくのか悩むのもまた楽しいところだ。 ゲームの流れはボスを倒してステージクリアとオーソドックスだが、トキトメワープを使わなければとても避けられないような弾幕や、画面の半分近くを覆う巨大な敵、狭い通路の先をレーザーが塞ぐ場面なども用意されており戦略性が深まっている。一方で、ゲームの難易度が調整でき、シューティングゲームが苦手な人でも楽しめるので安心だ。
【著作権者】ASTRO PORT
□ASTRO PORT
3つの武器とダッシュを駆使して戦うアクションシューティング「ソラ」
「ソラ」は、とある星の最終兵器に改造されてしまった少女“ソラ”を操作し、敵を倒していくステージクリア型のシューティングゲーム。横スクロール型の2Dシューティングだが、敵やエフェクトなどは3Dで描かれており、派手な爆発や画面の奥から敵が迫ってくるなど、さまざまな演出が盛り込まれている。さらに、望まれぬ改造をされてしまったソラの心の変化にフォーカスするストーリーもあり、世界観がキッチリと構築されているのも魅力だ。体験版ではステージ2まで遊ぶことが可能。 主な操作はカーソルキーで移動、[Z][X][A]キーで3種類の武器による攻撃、[C]キーでダッシュ、[V]キーでバリアを張りつつ必殺技“ハイパー”を発動となっている。製品版では、さまざまな武器から3つを選んで自由に装備できるようになる予定だが、本体験版では貫通力のある“ビームライフル”、威力の大きい“バズーカ”、近接戦闘用の“ソード”のみ利用可能。ダメージ制となっており、画面左上のライフゲージがゼロになってしまうとゲームオーバーだ。 武器を3種類備えているのも特徴だが、それ以上にポイントとなるのが“ダッシュ”だ。高速移動できるのに加え、敵のレーザー系攻撃をすり抜けられる。さらに、すり抜けを続けるとハイパーの発動に必要なゲージが溜まっていくため、効率よくレーザーをすり抜けることが求められる。その一方で、ミサイルなど物理攻撃は抜けることができないうえ、使い続けると攻撃を受けたときのダメージ量が増えるというリスクもある。ボス戦に備えてゲージを溜めつつも、物理攻撃に気を配ってダメージを受けないように高速回避する……そのスリル感がたまらない。 武器の使い分けも面白い。ビームライフルは貫通力があるため、敵のミサイルを壊してその先にいる敵にもダメージを与えられる。バズーカは敵に触れると爆発してしまうが、爆風で大きなダメージを与えることが可能。ソードは攻撃範囲は非常に狭いが、威力が高く連射性もあるため、1対1となるボス戦では威力を発揮する。場面ごとにどの武器が一番有効なのか、考えながらプレイするのが楽しいところだ。 このほか、武器の使用後に一定時間隙ができるのをダッシュや別のウェポンの使用でキャンセルできたりと、さまざまなテクニックが盛り込まれており、多彩な戦術が楽しめる作りとなっている。それだけに難易度はやや高めだが、どうしたら効率よく敵を倒していけるのか考えるのは面白い。ソラの行く末が気になるストーリー展開と合わせて完成が楽しみな1本だ。
【著作権者】橙汁 (芹澤 正芳)
|
|
|
|||||||||||||||||||||||||||
トップページへ 週末ゲームINDEX へ |