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【第378回】

パズルアクションゲーム「陰陽童子物語」

柔軟な思考と的確な操作でステージクリアを目指せ

(09/06/12)
タイトル画面
   

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、なかなか手強いステージクリア型のパズルアクションゲーム「陰陽童子物語」を紹介しよう。

さまざまな仕掛けをクリアしていくパズルアクションゲーム

ジャンプではなく、自由に飛行できるのが大きな特徴だ
ジャンプではなく、自由に飛行できるのが大きな特徴だ
マップ上に配置されているステージをクリアし、先へ進んでいく
マップ上に配置されているステージをクリアし、先へ進んでいく
 「陰陽童子物語」は、シャンバラという世界に広がる邪気をはらうため、“陽の童子 ツェリン”“陰の童子 ドージェ”のどちらかを操作してさまざまな仕掛けのあるステージをクリアしていくアクション性の高いパズルゲーム。ステージは2Dサイドビューで、動き回る敵のほか、トゲや動かせる岩、攻撃すると出たり消えたりするブロック、行く手を阻むレーザーなどが配置されており、これらを回避あるいは利用しながらステージのゴールを目指す。

 ゲームの進行は、見下ろし型のマップ画面に表示されるルートを進みながら途中にあるステージを選択し、クリアしていくことでマップ奥のステージに待ち構えるボスを目指すというもの。1つのマップをクリアすると次のマップへ進めるようになる。

 各ステージでの操作は、カーソルキーの左右で移動、下でしゃがみ、[X]キーで剣による攻撃、[C]キーで“飛行”となっているほか、[Z]キーを押している間はゲームの進行が止まり、そのままカーソルキーの上下左右で1画面に収まらないステージを見渡すことができる。攻撃はキャラクターが向いている方向に出せるほか、カーソルキーとの組み合わせで上と左右斜め下にも出すことが可能。

 また、“飛行”は普通のジャンプと違い、[C]キーを押している間は飛び続けることができる。ただし一度キーを離せば地上に降りるまで落下し、また飛行中は常に上昇し続ける。やや制御にクセがあるものの、この移動手段を把握することが攻略の第一歩なので慣れていこう。敵やトゲなどのトラップに接触したり、ステージに設定された残り時間がゼロになるとミスで、“命”が減少する。命がゼロになってしまうとゲームオーバーだ。マップ上では任意のタイミングでゲームをセーブできるが、セーブすると命が1つ減るので多用はできない。要所で効率的にセーブをしていこう。

選択するキャラクターによって同じステージでも難易度が変化

プレイヤー選択画面。キャラクターによってステージの攻略方法が変わり、ドージェのほうが難易度が高い
プレイヤー選択画面。キャラクターによってステージの攻略方法が変わり、ドージェのほうが難易度が高い
 飛行と並ぶ本作の特徴は、敵の色が白と赤の2種類で、白の敵はツェリン、赤の敵はドージェの攻撃でしか倒せないこと。ツェリンで赤の敵を、ドージェで白の敵を攻撃した場合は動きを一瞬止めることしかできない。

 また、画面右上に残り時間と並んで表示される“EXP”は経験値で、画面内にある白または赤の丸いアイテムを取ると増減する。ツェリンは白、ドージェは赤を取ると経験値がアップするが、逆の色を取ると減少してしまい、経験値がゼロになるとゴールが閉じてクリア不可能になる。

 これらの要素により、ツェリンとドージェは同じステージでも攻略パターンが変化する。配置的にドージェの方が難しいので、まずはツェリンでプレイするといい。

 さらに、経験値は残り時間が600、300を切るたびに1ずつ減少するので、これも計算に入れてプレイする必要がある。ステージクリア時の経験値は累積され、ボス戦クリア後には溜まった経験値に応じて命および“パス回数”という値が増加する。この“パス回数”を消費するとマップ上で任意のステージをパスして先へ進むことが可能で、ステージが難しくてどうしてもクリアできず、マップの先に進めないという場面で役立つ。

 ステージのなかにはクリアせずとも先へ進めるものもあるので、パスも使えばスムーズにゲームを進行できるだろう。とはいえ、経験値を稼ぐメリットは大きいので、スキップしたステージもいずれ戻ってきてクリアするといい。なお、一度クリアしたマップやステージはいつでも再プレイ可能だ。

ステージ数は50以上でやり応え十分

ゴールに到達するにはパズル的思考が要求される。柔軟な発想で挑もう
ゴールに到達するにはパズル的思考が要求される。柔軟な発想で挑もう
各マップの最後にはボス戦が待っている。攻撃パターンを読んで攻略せよ!
各マップの最後にはボス戦が待っている。攻撃パターンを読んで攻略せよ!
 序盤はある程度勘で適当にプレイしてもクリアできるが、すぐにパズル的思考が必要となってくる。動く岩を動かす順番などを間違えるとクリア不能になるケースも多い。制限時間も厳しいので、ときには[Z]キーで時間を止めつつマップを確認し、よく考えてから行動するといい。とはいえ、それでも動く敵への対処や正確な移動に失敗してしまうことも多いのが、アクションパズルの難しくも面白いところだ。また、クリア方法がわからない場合は、とりあえず動いてみながら考えることも必要。トライ&エラーは命を大量消費するので、事前にセーブを使うといいだろう。

 ステージ数は50以上あり、さらに2人のキャラクターでクリア方法も違うので、完全にクリアするまでのやり応えは充分。パズルゲーム好きにはたまらないものがある。難易度はやや高いかもしれないが、どうしても解けないステージはパスできるので先へは進みやすい。またステージ構成もさることながら、ボス戦もパズルゲームらしく凝ったバトルになっていて楽しめる。全体的にそつなく作り込まれていて隙がない良作と言えるだろう。


【著作権者】MIR 氏
【対応OS】Windows 98/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.11
【ファイルサイズ】6.26MB

□MIR_Rev.
http://www.geocities.jp/mir_revision/

(藤井 宏幸)




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