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「Android Emulator」がAMD製CPUをサポート、「Hyper-V」での利用も可能に

Windowsで開発するAndroidデベロッパーにとっては福音

AMD製CPUを使用して実行した「Android Emulator」(同社ブログより引用)

 米Googleは7月9日(現地時間)、「Android Emulator」がAMD製CPUとMicrosoftの仮想化技術「Hyper-V」をサポートしたことを発表した。いずれもWindowsで開発を行うAndroidデベロッパーが待ち望んでいたものだ。

 「Android Emulator」では、Windows環境でAndroid仮想デバイス(ADV)を高速に動かすために、Intelが開発したオープンソースの仮想化ソリューション「HAXM」が利用されている。しかし、「HAXM」はAMD製CPUをサポートしていない。また、Windows環境の仮想化ソリューションとしてはMicrosoftの「Hyper-V」も有名だが、「Hyper-V」は他の仮想化技術と同時に利用することができないという問題があった。こうした問題が、今回のアップデートで一挙に解決される。

 AMD製CPUを搭載した環境で「Android Emulator」を利用するには、以下のセットアップ要件が必要となる。CPUは“Ryzen”が推奨されているので注意。

  • OS:Windows 10 April 2018 Update([Windows の機能の有効化または無効化]ダイアログで[Windows ハイパーバイザー プラットフォーム]オプションを有効化・再起動する必要がある。Windows 10 Homeでは利用不可)
  • 開発環境:Android Studio 3.2 Beta以降
  • エミュレーター:Android Emulator v27.3.8以降
  • 仮想デバイス:x86 Android Virtual Device

 Intel製CPUを搭載した環境では、これまで通り「HAXM」が既定の仮想化ソリューションとなるが、「Android Emulator」を「Hyper-V」で動作させることも可能。その場合は、上記のセットアップ要件に加え、

・CPU:Intel Coreプロセッサー
・仮想化支援機能:VT-x、Intel EPT(Extended Page Table)、VMX Unrestricted Guest

が必要となる。「Hyper-V」の「Android Emulator」サポートに関しては、5月に発表されたMicrosoftのアナウンスも参照してほしい。