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Oracleから譲渡されて約2年、Apache財団が「NetBeans 9.0」を正式リリース

公式プロジェクトへの昇格を目指す“インキュベーション”中だが、「Java SE」開発の必要な機能は出そろう

The Apache Software Foundationによるリリース

 The Apache Software Foundationは7月29日(米国時間)、「Java SE」アプリケーションの統合開発環境(IDE)「Apache NetBeans 9.0」を正式公開した。2016年に「NetBeans」がOracleからApacheへ寄贈されて以降、初めての正式リリースとなる。

 「Apache NetBeans」は、まだ同財団の正式プロジェクトを目指した“インキュベーション”の段階にあるが、「NetBeans」本体と開発に必要な関連モジュールのすべてを含む、実用水準の「Java SE」開発環境だ。ただし、「Java EE(Jakarta EE)」やJavaScript、PHP、C/C++の開発に関連するモジュールなどは含まれておらず、機能的には若干後退している。

 機能面での新要素は、「JDK 9」「JDK 10」への対応がメイン。ローカル変数型推論(var)やモジュール機能「Jigsaw」、対話型評価(REPL)環境「JShell」などがサポートされた。コマンドラインツールの機能を大幅に拡張されている。

修正と追記(2018/07/31):記事初出時、「Java SE」以外の開発モジュールは寄付の対象となっていないと記述していましたが、寄贈は段階的に実施されており、「Apache NetBeans 9.0」に順次追加されるとのことです。なお、「NetBeans IDE 8.2」用のプラグインを「Apache NetBeans 9.0」へ追加することはできますが、その場合は自己責任となります。