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“YouTube”を画面隅で楽しみながらブラウジング ~「Google Chrome」が“PiP”に対応

「Opera」「Safari」はすでに対応。「Microsoft Edge」でもサポートされる予定

「Google Chrome」が“Picture-in-Picture”をサポート

 米Googleは10月19日(現地時間)、「Google Chrome」が“Picture-in-Picture”をサポートしたことを発表した。“YouTube”など動画サイトのビデオを画面隅で楽しみながら、他のWebサイトを閲覧することができる。

 “Picture-in-Picture(PiP)”とは、メインの表示領域の隅に小さな独立した表示領域を設け、2つの映像を同時に表示できるようにする手法。デスクトップ向けWebブラウザーでは、「Opera 37」(2016年5月リリース)に導入された“ビデオポップアウト”がその先駆といえる。

「Opera」の“ビデオポップアウト”

 その後、“PiP”は“WebKit”のAPIとして実装され、「macOS Sierra」の「Safari」でも利用できるようになった。Googleもそれに追随し、「Android Oreo」のAPIを利用した“PiP”をモバイル環境で独自に実現していたが、その一方で“WebKit”と互換性のあるAPIを構築し、Web標準とすることを目指していた(Picture-in-Picture API)。

 「Google Chrome」の“PiP”機能は、まだクローズドキャプション(字幕)をサポートしていないという問題を抱えるものの、デスクトップ版「Google Chrome 70」で一通り動作する(Windows/Mac/LinuxおよびChrome OS)。Webページの動画コンテンツを右クリックし、[ピクチャー イン ピクチャー]メニューを有効化すれば、デスクトップ右下にビデオを再生するサブウィンドウが現れるはずだ(“YouTube”の場合、2回右クリックするとブラウザーネイティブのコンテキストメニューへアクセスできる)。

動画コンテンツを右クリックし、[ピクチャー イン ピクチャー]メニューを有効化
デスクトップ右下にビデオを再生するサブウィンドウが現れる
“YouTube”の場合は2回右クリックするとよい

 “PiP”再生を終了したい場合は、サブウィンドウを閉じるか、ビデオコンテンツの右クリックメニューで[ピクチャー イン ピクチャー]オプションを解除すればよい。開発者がAPIを利用して“PiP”再生をコントロールすることも可能で、たとえばボタンをクリックして“PiP”の有効化・無効化を切り替えるといったことも実現できる。

 なお、“Picture-in-Picture API”は「Microsoft Edge」でもサポートされる予定(デスクトップ、Mixed Reality、モバイル、Xbox)。「Firefox」ではまだサポートされていないが、「Min Vid」という実験的拡張機能がテストされていたことがある。