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Microsoft、「Edge」を「Chromium」ベースへ移行 ~来年にはプレビュー版を提供

「Google Chrome」などと同じ「Blink」+「V8」エンジンに

“Microsoft Edge Insider”

 米Microsoftは12月6日(現地時間)、「Microsoft Edge」を「Chromium」ベースへ移行する計画を発表した。市場で圧倒的なシェアを握る「Chromium」と互換性を持たせて、異なるエンジンが乱立する“断片化”を防ぎ、よりよいWebを実現するためであるという。

 「Microsoft Edge」はこれまで独自のレンダリングエンジンとJavaScriptエンジン(「EdgeHtml」+「Chakra」)を採用してきたが、「Google Chrome」などのベースとなっている「Chromium」に比べ、Web標準技術の実装や機能面で後塵を拝してきた。同社はバッテリー駆動時間の長さなどをアピールして普及に努めてきたものの、「Internet Explorer」時代のシェアを取り戻すことはできず、とうとう「Chromium」(「Blink」+「V8」)を採用することを決意したようだ。

 一方、同社が「Chromium」をはじめとするオープンソースプロジェクトに関わるのは初めてのことではない。たとえば、「Microsoft Edge」で利用されている「Angle」、「Web Audio」、「Brotli」はオープンソースの成果だ。Android版「Microsoft Edge」のレンダリングは「Blink」エンジンが利用されている。また、新しいARMベースのWindowsデバイスではブラウジングのために「Chromium」が利用されており、すでにプロジェクトへの貢献が始まっているという。

 「Chromium」ベースとなった新しい「Microsoft Edge」は、2019年初頭にもプレビュー公開される予定。気になるユーザーは新設サイト“Microsoft Edge Insider”をチェックするとよいだろう。

 なお、「Chromium」ベースになっても「Microsoft Edge」という製品名は変わらない。また、「Microsoft Edge」のJavaScriptエンジン「Chakra」を他の製品からも利用できるように独立化させた「ChakraCore」の開発は継続されるとのこと。