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「PowerPoint」にリアルタイム字幕機能が追加、翻訳も可能 ~段階的にリリース

AIのパワーで聴覚障害や言葉の壁を乗り越える

ライブキャプション”機能が「PowerPoint」に追加

 発表者の言葉をリアルタイムで書き起こし、スライドの字幕として表示する“ライブキャプション”機能が「PowerPoint」に追加された。この機能は昨年12月にお披露目され、Windows 10/Mac版「PowerPoint」と“PowerPoint Online”をターゲットに1月からロールアウトされることがアナウンスされていた。

 今回搭載された“ライブキャプション”は、聴覚に障害を抱えるユーザーがプレゼンテーションを理解するのを助けるアクセシビリティ機能だ。聴衆が多く、プレゼンターの言葉が隅々まで行き届かない場合にも役立つだろう。

 発表者の言葉をリアルタイムで認識する処理には、人工知能(AI)が活用されており、同時に翻訳を行うことも可能。聴衆が母国語への翻訳を必要とする場合にも頼りになる。

“はじめまして、窓の杜はオンラインソフトのニュースサイトです”と話したきのスライド。人工知能技術を活用して発話の認識(と翻訳)が行える

 ライブキャプションは、プレゼンテーション画面に新設されたボタンから有効化することが可能。設定の変更は、“リボン”の[プレゼンテーション]タブやプレゼンテーション画面の[…]メニューなどから行える。話者の言語は12カ国語、字幕の言語は60以上の言語のうち1つを選択可能で、キャプションと字幕の表示位置も変更できる。字幕の表示スタイルはOSの設定と統合されており、「設定」アプリの[簡単操作]-[字幕]セクションで変更可能だ。

ライブキャプションは、プレゼンテーション画面に新設されたボタンから有効化可能。設定のカスタマイズは[…]メニューなどから行える
[キャプションと字幕]画面

 なお、本機能は一部の環境から段階的にリリースされる。編集部では“Office 365”の“Insider Fast”で配信されている“バージョン 1901(ビルド 11231.20080)”で動作を確認した。まだ利用できない場合は、しばらく待つ必要があるだろう。