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「Java 12」「JDK 12」が一般公開 ~“switch”式や新しいガベコレをプレビュー導入

今年9月までサポートの非LTSリリース

「Oracle JDK 12」

 「Java SE」の最新版「Java SE 12」が、3月19日にリリースされた。現在、「Java SE 12」仕様のオープンソース実装である「JDK 12」(OpenJDK)が“jdk.java.net”から無償でダウンロード可能。Oracleの商用ビルド(Oracle JDK)は“Oracle Technology Network”からダウンロードできる。

 「Java SE 12」では、“Switch Expressions”と呼ばれる言語機能と新しいガベージコレクター“Shenandoah”がプレビューとして導入された。

 “Switch Expressions”は、条件分岐に用いられる“switch”文を式としても利用できるよう拡充したもの。パターンマッチングの導入に先駆けた言語拡張で、分岐を伴う変数の初期化を従来よりも簡潔に記述できるようになる。

 一方、“Shenandoah”はコンパクションと呼ばれるガベージコレクション(使われなくなったメモリを再利用する仕組み)の処理を並列実行することで、ガベージコレクターの停止時間を短縮する。「JDK 12」では既存の“G1”ガベージコレクターにも改善が施されており、パフォーマンスの向上が期待できる。

 そのほかにも、「JDK 12」では“Unicode 11.0”がサポートされ、追加の文字や新しい絵文字を利用できるようになった。また、今年5月に予定されている改元への対策として、新しい元号の記号を表示するためのコードポイント“U+32FF”が予約されているという。

 なお、「Java 12」はLTS(長期サポート)版ではないため、サポート期間は6カ月間だ。サポートされるのは、今年9月までとなる。