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スクリプト言語「PHP 7.4」がリリース

型付きプロパティやアロー関数などの新機能を導入

「PHP 7.4」がリリース

 スクリプト言語「PHP」の最新版v7.4.0が、11月28日にリリースされた。「PHP 7.4」は「PHP 7」シリーズで4番目の機能アップデート。“Typed Properties 2.0”や“Arrow Functions 2.0(アロー関数)”といった新機能が導入されている。

 “Typed Properties 2.0”は、ユーザー定義オブジェクトのメンバーに対する型宣言を言語レベルでサポートしたもの。型宣言には“void”と“callable”を除くすべての型が利用できる。

ユーザー定義オブジェクトのメンバーに対する型宣言を言語レベルでサポートした“Typed Properties 2.0”

 一方、“アロー関数”はその場でしか使わないようなちょっとした関数をシンプルに記述できるようにしたもの。“function (...) { return ...; }”を“fn (...) => ...; }”と書くことができるほか、式で使われている変数が親スコープで定義されている場合は、“use()”で明示的に示さなくても、暗黙的に値渡し(キャプチャー)できる。

アロー関数。“fn1”と“fn2”の挙動は同じ

 そのほかにも、以下の要素が新たにサポートされている。

  • Limited Return Type Covariance and Argument Type Contravariance:共変戻り値と反変パラメーターのサポート
  • Unpacking Inside Arrays:“[0, 1, ...$arr, 9]”などと記述して配列をアンパック
  • Numeric Literal Separator:“_”で数値を桁区切り
  • Weak References:オブジェクトの破棄に影響を及ぼさない“弱い参照”に対応
  • Allow Exceptions from __toString():“__toString()”が例外を投げられるように
  • Opcache Preloading:OPCacheの事前読み込みでパフォーマンス向上
  • Several Deprecations:左結合三項演算子などが非推奨に
  • Extensions Removed from the Core:一部の拡張がコアから削除され、「PECL」へ移動

 「PHP」はWindows/Mac/Linuxなどの幅広いOSに対応しており、現在“php.net”から無償でダウンロード可能。Windows向けバイナリも用意されており、Windows 7/Server 2008 R2以降で利用できる。