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「Visual Studio Code」の2020年3月更新、ファイルの変更履歴を表示する“タイムライン”を追加

“クイック オープン”の強化や[元に戻す][やり直す]履歴の永続化などにも注目

「Visual Studio Code」v1.44

 米Microsoftは4月8日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2020年3月アップデート(v1.44)を正式リリースした。本バージョンではDiffビューなどでアクセシビリティの改善が図られたほか、タイムライン表示をはじめとする新機能の導入や既存機能の強化が行われている。

 タイムライン表示(Timeline view)はサイドバーの[エクスプローラー]ビューに追加された新しいオプションで、指定したファイルの変更履歴を組み込みの「Git」拡張機能で一覧表示する(デフォルトで有効)。そのファイルに加えられた変更を時系列順に閲覧できるほか、変更の差分(Diff)を表示することができる。このタイムライン表示は、[エクスプローラー]ビューの右クリックメニューからアクセスすることも可能だ。

ファイルの変更履歴を表示する“タイムライン”を追加

 ワークベンチにおける改善の目玉は、“クイック オープン”コントロール([Ctrl]+[P]キー)だ。スペースで区切ってクエリ(検索キーワード)を複数入力し、結果をフィルタリングしていく機能や、“(ファイル名の一部)@(シンボル名の一部)”という形式でクエリを行い、変数や関数をダイレクトにアクセスする機能などが追加されている。古いツリーウィジェットから最新のリストコントロールに置き換えられているのも大きな変更点だが、見た目の違いはほとんどない。使い勝手はそのまま、パフォーマンス向上の恩恵のみを受けることができる。

“クイック オープン”コントロールも強化

 そのほかにも、「Visual Studio Code」を閉じても[元に戻す][やり直す]の履歴が保持されるようになった。一度に開くエディターの数を制限していたり、作業中のファイルを誤って閉じてしまっても安心だ。また、複数の拡張機能をひとまとめにした“Extension Pack”では、どんな拡張機能が含まれているのかがわかりやすくなった。プレビュー版「Visual Studio Code Insider」では設定の同期をテストすることもできる。

“Extension Pack”にどんな拡張機能が含まれているのかがわかりやすく

 「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることも可能。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.44(20/04/08)