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iPhone/iPadなどで保存したパスワードがWindows 10の「Google Chrome」で利用可能に

Apple、「iCloud for Windows 12.0」をWindows 10向けに公開

Apple、「iCloud for Windows 12.0」を公開

 米Appleは1月26日(現地時間)、クラウドストレージ“iCloud”のWindows 10向けクライアントアプリ「iCloud for Windows 12.0」をリリースした。メジャーバージョンアップとなる本バージョンでは、iCloud キーチェーンに保存されたパスワードを「Google Chrome」と同期する機能が追加されている。

 iPhone/iPadやMacでWebサービスのパスワードを保存すると、iCloud キーチェーンを介して他のデバイスと同期される。しかし、今まではこれをWindows環境で利用する方法がなかった。

 Windows 10版「iCloud 12.0」では、同期可能なデータに“パスワード”が追加されており、“Apple アカウント”でログインするとiCloud キーチェーンに保存されたパスワードを同期できる。「Google Chrome」用の拡張機能「iCloud Passwords」を組み合わせれば、「Chrome」でiCloud キーチェーンのパスワード情報を利用できるようになる。

“Apple アカウント”でログイン。「iOS 14」か「macOS Big Sur」以降が搭載されたデバイスから認証する必要がある

 ただし、編集部にて試用したところ、パスワードの同期を有効化すると真っ白なダイアログが表示されたり、ダイアログのボタンを押して“Chrome Web ストア”のページにジャンプしてもまだ拡張機能が公開されていなかったりと、いくつかの問題が見られた。できるだけ早い改善が望まれる。

おそらく「iCloud Passwords」拡張機能のインストールを促すダイアログ
“Chrome Web ストア”のページにジャンプしてもまだ拡張機能が公開されていない

 そのほかにも、フォルダー共有のインターフェイスが改善された。セキュリティ関連の修正も含まれており、今回のアップデートで修正された脆弱性はCVE番号ベースで4件。「ImageIO」で任意コードの実行やヒープの破損につながる恐れのある欠陥が対処されているので注意したい。

 「iCloud 12」はWindows 10専用で、現在“Microsoft Store”から無償でダウンロード可能。「OneDrive」アプリの“Files On-Demand”機能と同等のテクノロジーなど、Windows 10ならではの機能が盛り込まれている。

ソフトウェア情報

「iCloud for Windows」ストアアプリ版
【著作権者】
Apple Inc.
【対応OS】
Windows 10以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
12.0(21/01/26)