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Microsoft、「Skype」に音声以外すべての音を消去するAIベースのノイズ抑制機能を追加

760時間の音声と180時間のノイズデータを機械学習(ML)させて実現

「Skype」に音声以外すべての音を消去するイズ抑制機能が追加

 米Microsoft傘下のSkypeは2月22日(現地時間)、「Skype」に新たなノイズキャンセリング機能を追加したことを発表した。デスクトップ(Windows/Mac)版の「Skype」アプリに対して段階的に配信される。現在はWeb版およびモバイル版では利用できないが、今後モバイル版で利用できるように取り組んでいるとのこと。

 新しいノイズキャンセリング機能は、元々は「Microsoft Teams」向けに開発されていたもので、会議の声以外すべての音を消去するように設計されている。これまで搭載されていたノイズキャンセリング機能が扇風機の音など単純で一定のパターンをもつ音しか消せなかったのに対し、新しいノイズキャンセリング機能はキーボードの打鍵音や食べ物の袋を潰す音、犬の遠吠えなども消すことができるという。

 新しいノイズキャンセリング機能を利用するには[設定]ダイアログを開き、[音声 / ビデオ]画面の[オーディオ]エリアに追加された[ノイズ キャンセリング]オプションを[高]にすればよい。[ノイズ キャンセリング]オプションが追加されていない場合は、新機能が届くまで根気よくまとう。

[設定]ダイアログの[音声 / ビデオ]画面にある[オーディオ]エリアに追加された[ノイズ キャンセリング]オプション

 この技術は、機械学習(ML)を利用して760時間の音声と180時間のノイズデータでトレーニングされたディープニューラルネットワークによって実現されている。ノイズデータにはキーボードの打鍵音をはじめ、流水音、いびきなど150種類のサンプルを使用し、音声データには声調言語を含む10か国語以上を使用したほか、笑い声や鳴き声など感情の入ったサンプルが使用されているという。また、環境の違いによる音の違いを考慮し、3,000以上の実際にある部屋と115,000以上の仮想で作られた部屋のデータを使用してトレーニングが行われたとのこと。