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日本語プログラミングフォント「PlemolJP」v1.0.0が公開

全角空白を可視化するなどの工夫を凝らす

「PlemolJP」v1.0.0(「GitHub」のプロジェクトページより引用)

 「IBM Plex」ベースの日本語プログラミングフォント「PlemolJP」v1.0.0が、10月19日にリリースされた。現在、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。

 「IBM Plex」ファミリーは、あのIBM社が自社のロゴやドキュメントなどで用いるために2年がかりで制作した高品位のコーポレート書体で、なかでも固定幅(モノスペース)の「IBM Plex Mono」はアルファベットや記号が読みやすく、コンソールの表示やプログラミングのコーディングに好んで用いられている。しかし、日本語の文字は含まれていない。

 そこで、欠けた文字を「IBM Plex」ファミリーの日本語フォント「IBM Plex Sans JP」で補い、日本語のコメントなどが混じったソースコードでも美しくテキストを表示できるように開発されたのが「PlemolJP」(プレモルジェイピー)だ。単に2つのフォントを組み合わせただけでなく、日本語環境でプログラムを実行する際にトラブルになりがちな全角空白の混入に気づきやすいよう、独自のグリフを割り当てて可視化するなどの工夫が凝らされているのが特徴だ。

通常版「PlemolJP」に含まれるフォントファイル

 含まれるフォントファミリーは、以下の4種類。それぞれ合成元の「IBM Plex Mono」と同じくノーマル・イタリックの両スタイルと8種類のウェイト(ThinからBoldまで)が用意されている。

  • PlemolJP:文字幅比率「半角1:全角2」の通常版の「PlemolJP」
  • PlemolJP Console:IBM Plex Mono の字体を除外せずに全て適用したフォントファミリー。矢印記号などの多くの記号が半角で表示されるため、コンソールでの利用におすすめ
  • PlemolJP35:通常版から文字幅比率を「半角3:全角5」に変更したフォントファミリー。英数字が通常版よりも大きく表示されるため、日本語が少ない文書などで読みやすくなる
  • PlemolJP35 Console:「PlemolJP Console」の文字幅比率を「半角3:全角5」にしたバージョン

 ライセンスは「IBM Plex」ファミリーを継承した「SIL Open Font License 1.1」。比較的縛りが緩く、個人利用・商用にかかわらず無償で、Webサイトに埋め込むだけでなく、改変して派生フォントを開発したり、アプリやゲームなどに組み込むこともできる。

ソフトウェア情報

「PlemolJP」
【著作権者】
tawara(yuru7)氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.0(21/10/19)