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Microsoft、無償で始められるオンライン動画編集ツール「Clipchamp」を発表

アプリのDLは不要、デザイナー制作のテンプレート・大量の素材でプロ顔負けのビデオを

Microsoft、オンライン動画編集ツール「Clipchamp」を発表

 米Microsoftは11月2日(現地時間)、テクニカルカンファレンス「Microsoft Ignite」で「Clipchamp」を発表した。「Clipchamp」は同社が最近買収したオンラインビデオ編集サービス。Webブラウザーで「clipchamp.com」へアクセスすれば、わざわざアプリをインストールしなくても利用できる。また、「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)としてローカルPCにインストールして利用することも可能。「Microsoft Store」でも配布されている。

「Microsoft Store」でも配布。有償版を1カ月利用できるプロモーションコード付き。残念ながら日本語化はまだされていないようだ

 「Clipchamp」はオンラインツールでありながら、プロ顔負けのビデオを製作できるアプリだ。デザイナーが制作した数百種類のテンプレートから好きなものを選び、映像やテキスト、ロゴを入れてカスタマイズするだけで、印象的なビデオを作り出せる手軽さが魅力。100万点以上ものロイヤリティフリーの素材が利用できるのもうれしいポイントといえるだろう。

デザイナーが制作した数百種類のテンプレートから好きなものを選んでクオリティに高い動画を作成

 一般のビデオ編集ツールのようにタイムラインビューも備えているが、複雑さを極力排し、できるだけシンプルな作りになっている。コンテンツはドラッグ&ドロップするだけで思い通りの位置にスナップされ、トリミングや分割といった作業も簡単に行えるようになっている。

 さらに、「Clipchamp」には録画機能も統合されている。Webカメラを録画したり、デスクトップをキャプチャーしたり、その両方を合成することが可能で、マイクによるナレーションを加えることもできる。アナウンスに自信がなければ、AIによる音声読み上げを利用することも可能。70か国語、170種類以上の音声から、好みのものを選んで動画に花を添えることができる。

 そのほかにも、好みのフォントでテキストをアニメーションさせたり、カラフルなフィルターも用意されている。クリップの間にトランジションを追加したり、自分だけのオリジナルロゴを加えて、動画をプロっぽく見せることも可能だ。「GIPHY」とも統合されており、豊富なライブラリから好みのGIFアニメーションを加えることもできる。

 「Clipchamp」はいくつかのプランからなっており、480p(SD)出力限定の「Basic」プランならば無償で利用可能。動画に透かしが追加されるが、ビデオのエクスポート数に制限はない。有償版は月額9米ドルから利用可能で、出力画質が向上するほか、無制限のストレージ・素材ストックが利用できるようになる。

「Clipchamp」の料金プラン