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「Google Chrome 96」が正式版に ~開発ツールに自動ダークテーマのエミュレート機能

脆弱性の修正は25件

「Google Chrome」v96.0.4664.45

 米Googleは11月15日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の最新安定(Stable)版v96.0.4664.45を公開した。企業向けの拡張安定版(Extended Stable)も「Chrome 96」へアップグレードされる。

 メジャーバージョンアップとなる「Chrome 96」だが、一見して大きな変更はない。ベータ版でテストされていた機能がそのまま、正式版へと昇格されたようだ。

 一方で、開発ツールにはいくつか興味深い変更が導入されている。

 たとえば、プレビュー版として追加された「CSS Overview」パネルを利用すれば、当該ページで利用されている色(テキストや背景も含む)を調査して、リストアップすることが可能。リストアップされた色を選択すると、その色がどこで使われているのかをハイライトできる。アクセシビリティの問題がないかをチェックしたり、使われていない無駄な宣言がないかを調べることができる。

プレビュー版として追加された「CSS Overview」パネル

 加えて、自動ダークテーマ(Auto Dark Theme)のエミュレーション機能が導入された。この機能はAndroid版「Chrome 96」からOrigin Trialテストされており、OSがダークテーマの場合に閲覧ページのダークテーマを自動生成して、強制的に適用する。エミュレーターを利用すれば、デスクトップでも自動ダークテーマを適用した後のモバイルサイトを確認し、不具合があれば修正することが可能だ。

自動ダークテーマ(Auto Dark Theme)のエミュレーション機能

 なお、本バージョンおける脆弱性の修正は全部で25件。このうちCVE番号が公表されているのは18件で、深刻度の内訳は「High」が7件、「Medium」が10件、「Low」が1件となっている。また、内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。

 デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows版は、64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10に対応する。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)から手動でアップデートすることもできる。