NEWS(11/02/25 17:49)

サンドボックスでソフトを実行するセキュリティソフト「BufferZone Pro」が無償化

上級者向け、利用には注意が必要

「BufferZone Pro」v3.41「BufferZone Pro」v3.41

 米Trustware, Ltd.は21日(現地時間)、セキュリティソフト「BufferZone Pro」を無償化した。Windows XP/Vista/7以降に対応しており、無償利用は家庭利用に限られる。現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。なお、64bit版Windowsには対応していない。

 「BufferZone Pro」は、これまで3PCで利用可能な年間ライセンスが39.95米ドルで販売されていたセキュリティソフトで、“Threat Virtualization”と呼ばれるアプリケーションの仮想実行技術を搭載しているのが特長。

 この技術は、マルウェアと疑わしいアプリケーションをあらかじめシステムから隔離された安全な実験環境(サンドボックス)で実行できるというもので、統合セキュリティソフト「Kaspersky Internet Security」が搭載している“仮想実行”機能と仕組みはよく似ている。

 本ソフトによって“仮想実行”されたアプリケーションは、ファイルを読み書きする際、実ファイルではなく“Virtual Zone”と呼ばれる特殊な領域を読み書きするように仕向けられる。そのため、仮想実行されたアプリケーションから実ファイルが読み取られたり改ざんされる恐れがないという。なお、“Virtual Zone”は“C:\Virtual”へ作成される。

 仮想実行の対象となるアプリケーションはリスト化されており、リストに含まれているアプリケーションならば実行時に自動で仮想化されるほか、エクスプローラの右クリックメニューから、当該アプリケーションを仮想実行するように指定することも可能。仮想実行されたアプリケーションはウィンドウの枠が赤で縁取られるので簡単に判別できるほか、メイン画面にある“BufferZone Programs”画面から確認することも可能。“BufferZone Programs”画面からは、仮想実行されたアプリケーションを停止させたり、実行を禁止することもできる。

エクスプローラの右クリックメニューから、当該アプリケーションを仮想実行するように指定できるエクスプローラの右クリックメニューから、当該アプリケーションを仮想実行するように指定できる

仮想実行されたアプリケーションはウィンドウの枠が赤で縁取られる(IEは通常実行、「Opera」は仮想実行)仮想実行されたアプリケーションはウィンドウの枠が赤で縁取られる(IEは通常実行、「Opera」は仮想実行)

 そのほか、外付けドライブ上から実行されたアプリケーションを自動で仮想実行する機能や、簡易的なファイヤーウォール機能なども備えている。

 なお、本ソフトはその性質上、作業中のファイルが失われたり、各種セキュリティソフトとの競合が発生することが考えられる。仕組みをよく理解した上で、利用には十分注意してほしい。

【著作権者】
Trustware, Ltd.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト(家庭内利用のみ)
【バージョン】
3.41(11/02/21)

(柳 英俊)