REVIEW（10/01/29）

　「FotoMix」は、誰でも手軽に合成写真を作成できるソフト。Windows 2000/XP/Vista/7に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。

　合成写真を作成したい場合、「Photoshop」などの高機能なレタッチソフトを使うのが一般的だろう。しかし高機能なソフトほど、普段から利用していない人にとっては機能が使いこなせず扱いが難しいという場合もある。

　そんな人にオススメなのが、合成写真の作成に特化したフォトレタッチソフト「FotoMix」だ。画面は合成写真を作成する工程別に分かれたタブ切り替え型となっており、左側のタブから順番に作業を行っていけば合成写真を作成できる。

　合成を開始するには、まず［Background］タブを選択して画面左側にある［Start a New Empty Project］ボタンを押し、背景となる写真を選択する。写真は［Import］ボタンを押したあと［Open］ボタンを押すことでローカルから選択可能。また、必要に応じてリサイズや切り抜きを行える。

　背景の写真が決まったら、［Foreground］タブで背景に合成する写真を先ほどと同じように選択しよう。ここでは、“Eraser”ツールを使って不要な部分を大まかに消すことができる。さらに、“Color Erase”ツールを使えば、スポイトで選択した部分と同じ色の部分のみを消しておくことも可能。

　［Composition］タブでは、本ソフトのメインとなる写真の合成作業を行う。選択した2つの写真が重なった状態で表示されるので、まずは［Move/Size］ボタンを押してからマウスのドラッグで写真を重ねる位置とサイズを指定しよう。

　次に［Fade Brush］ボタンを押すと、重ねた写真の不要な部分を透過できるブラシに変化する。このブラシは、一度塗っただけでは半透明な状態となり、同じ場所を何度も塗り直すことでだんだんと背景の写真が浮かび上がってくる仕組み。これにより、重ねた写真を背景に溶け込ませるように加工することが可能だ。

　もちろんブラシのサイズを調節したり、写真をズームすることもできるので、細かい部分まできっちりとそぎ落とせる。誤って必要な部分までそぎ落としてしまった場合は、マウスの右ボタンを押しながら再度塗り潰すことで元の状態に戻せる。

　［Touch Up］タブでは、合成した写真を補正できる。たとえば、選択している部分とまったく同じ絵を別の場所に描ける“Clone Brush”ツールを使えば、ただ消すだけでは補えない部分を自然に仕上げることが可能。出来上がった合成写真は、［Finish］タブで保存できる。