杜のAndroid研究室

第195回

オールインワンなカメラ・レタッチアプリ「VSCO Cam」

多彩なフィルターや補正機能を備え、写真公開用のWebサイトも作成可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、多機能なカメラ・レタッチアプリ「VSCO Cam」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

写真を撮影し、高品位なフィルターなどで加工できるアプリ

「VSCO Cam」

 「VSCO Cam」は、写真を撮影して魅力的な一枚に加工できるカメラ・フォトレタッチアプリ。高品位なフィルターで写真の雰囲気を一変させられるほか、多彩な補正機能で細かく加工することも可能。また、加工した写真は、TwitterやFacebook、Instagramなどに投稿できるほか、本ソフト独自の写真公開用Webサイトを作成して投稿していくこともできる。

 写真を撮影する際は、まず起動画面の左側に表示されるメニューから[CAMERA]項目を選択してカメラを起動しよう。カメラはオートフォーカスとなっているが、ファインダー画面をタップすれば特定の箇所にピントを合わせることができ、画面左下のカメラ型ボタンをタップすることで撮影可能。

 なお、ファインダー画面左上の歯車型ボタンをタップするとメニューバーが表示され、一番左側のボタンをタップすることでフラッシュのON/OFFなどを設定できる。また、メニューバー真ん中のボタンをタップすると、ファインダー画面に正方形の枠線やグリッド線を表示して、バランスよく撮影することなどが可能。さらに、メニューバー右側の[○]ボタンをタップしてタッチ撮影をONにすれば、ファインダー画面をタッチするだけで撮影することができる。

ファインダー画面をタップし、ピントを合わせて撮影を行える
フラッシュのON/OFFを設定したり、ファインダー画面にグリッド線を表示することも可能

撮影した写真は“ライブラリ”画面で一覧できる

撮影した写真を一覧できる“ライブラリ”画面。[+]ボタンから端末内の写真も登録可能

 ファインダー画面右下のサムネイルをタップすると、“ライブラリ”画面で撮影した写真のサムネイルを一覧できる。また、“ライブラリ”画面は起動画面のメニューで[LIBRARY]項目を選択することでも表示可能。

 “ライブラリ”画面のサムネイルをダブルタップすると、ビューワー画面で写真を拡大表示して閲覧できる。ビューワー画面を左右にフリックすれば前後の写真に切り替えられるほか、ピンチイン・アウトで写真の拡大・縮小も可能。また、ビューワー画面左上にある[ヒストグラム]ボタンをタップすると、撮影日時やシャッタースピード、ISO感度、位置情報といった写真のExif情報を確認することができる。

 なお、本アプリで写真を加工する際は、“ライブラリ”内から選択する必要がある。端末内に保存してある写真を加工したいときは、“ライブラリ”画面上部にある[+]ボタンをタップし、「ギャラリー」などから写真を“ライブラリ”へ登録すればよい。

サムネイルをダブルタップすると写真を拡大表示して閲覧可能
[ヒストグラム]ボタンから写真のExif情報を確認できる

フィルターを選択して適用でき、細かく補正することも可能

 ビューワー画面下部に表示されるメニューバー、または“ライブラリ”画面でシングルタップで写真を選択したときに表示されるメニューバーの工具型ボタンをタップすれば、編集画面を表示して写真の加工を行える。編集画面では、下部に表示されるフィルターを選択して適用でき、モノクロやレトロ調など10種類のフィルターをタップして選択可能。また、選択したフィルターを再度タップすると、画面下部にスライダーが表示され、効果の度合いを調整することができる。

 編集画面の下部にある[▲]ボタンをタップすると、4つのボタンが並んだメニューバーが表示され、このうち左から2番目のスパナ型ボタンをタップすることで、細かい補正機能のメニューを表示可能。露出や色温度、コントラストやフェードなどの項目を選択してスライダーで調整できるほか、写真の回転やトリミングを行うこともできる。

編集画面下部のフィルターを選択して適用できる
フィルターの効果の度合いをスライダーで調整可能

 なお、編集画面で加工した写真を長押しすると、加工前の状態に一時的に切り替わって変化を確認することが可能。また、[▲]ボタンのタップで表示されるメニューバーからは、ひとつ前の操作をやり直す[アンドゥ]、加工前の状態に戻す[リセット]ボタンも使用可能。

[▲]ボタンから表示されるメニューバーのスパナ型ボタンをタップして補正機能を利用できる
露出や色温度、コントラストなどの項目を選択して調整したり、写真の回転やトリミングを行える

専用Webサイトで写真を公開できるほか、各種SNSにも投稿可能

URLを設定して、写真公開用Webサイトの“VSCO Grid”を作成できる

 「VSCO Cam」では、“VSCO Grid”と呼ばれるユーザーごとのWebサイトを作成し、撮影・加工した写真を公開することができる。Webサイトの作成には会員登録が必要となり、起動画面のメニュー上部にある[VSCO GRID]項目を選択して、メールアドレスとパスワードを登録することでアカウントを作成可能。さらに、任意の名前の後に“.vsco.co”を付加したURLを設定すれば、Webサイトの作成を完了できる。

 以降は、起動画面のメニューの[VSCO GRID]項目から“VSCO Grid”画面を表示して、Webサイトの管理を行える。画面左上の[+]ボタンをタップし、“ライブラリ”一覧から写真を選択すれば投稿画面を表示でき、150字以内でテキストを書き込んで投稿可能。なお、「#」を付けた文字列を入力し、写真を“タグ”で分類することもできるが、“タグ”に使えるのは英数字のみとなっている。また、投稿画面下部の[SHARE LOCATION]チェックボックスをON/OFFすることで、位置情報を付けたまま写真を投稿するかどうかを選択できる。

[+]ボタンから“ライブラリ”の写真を選択して、“VSCO Grid”に投稿できる
150字以内でテキストを入力でき、英数字の文字列で“タグ”の設定も可能

 また、“ライブラリ”画面から“VSCO Grid”への写真投稿を行うこともできる。“ライブラリ”の一覧から写真を選択し、画面下部で右から2番目にある[共有]ボタンをタップして表示されるメニューから[GRID]項目を選択すれることで、投稿画面を表示可能。

 “ライブラリ”画面からはTwitterやFacebookなど、他のSNSへ写真を投稿することもできる。起動画面のメニューの[SETTINGS]項目から設定画面を表示し、[SOCIAL]項目を選択して表示される画面で、あらかじめ利用したいSNSを設定でき、TwitterとFacebook、Instagram、Google+から複数を選択可能。“ライブラリ”画面の[共有]ボタンのメニューでは、選択しておいたSNSの項目が表示されており、指定することで各SNSの公式アプリを起動して写真投稿を行える。

 また、[共有]ボタンのメニューでは、このほか[SAVE TO GALLERY]項目から写真を端末内に保存したり、[EMAIL]項目から写真を添付したメールを作成できるほか、[MORE]項目を選択し、インストールしている他のアプリで写真を共有することが可能。なお、“ライブラリ”画面で複数の写真を同時選択している場合、SNSによっては共有が行えなくなる。

“ライブラリ”画面で写真を選択し、[共有]ボタンから“VSCO Grid”やSNSに投稿可能
TwitterやFacebookに写真を投稿したり、端末内に写真を保存することなどができる

有料・無料のフィルターをダウンロードして追加できる

 そのほか、起動画面のメニューの[STORE]項目を選択して表示される画面では、有料または無料のフィルターをダウンロードして追加可能。画面上部のメニューからはフィルターを人気順や最新順で並べ替えられるほか、フィルターの種類を選択して絞り込みを行える。

 また、起動画面のメニューの[JOURNAL]項目からは、「VSCO Cam」で撮影・加工されたおすすめの写真や作例などを鑑賞でき、写真の構図や加工、フィルター選びなどの参考にすることが可能だ。

有料または無料のフィルターをダウンロードして追加可能
「VSCO Cam」で撮影・加工されたおすすめの写真や作例などを鑑賞できる
「VSCO Cam」
【著作権者】
Visual Supply Co
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.3.1(14/05/09)

(ライターズハイ:鈴木 友博)