杜のAndroid研究室

第224回

Androidタブレット向け「MS Office」のプレビュー版が登場

「Word」「Excel」「PowerPoint」で文書ファイルの作成・編集が可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Microsoftが一般公開したオフィスアプリ「Word」「Excel」「PowerPoint」のAndroidタブレット向けプレビュー版に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

無償で利用できるAndroidタブレット向け「MS Office」プレビュー版

「Microsoft Word Preview」

 米Microsoftが1月6日(現地時間)に一般公開した「Microsoft Word Preview」「Microsoft Excel Preview」「Microsoft PowerPoint Preview」は、同社が提供するオフィスアプリ「Word」「Excel」「PowerPoint」のAndroidタブレット向けプレビュー版。アプリはGoogle Playから無償でダウンロードでき、“Microsoft アカウント”でログインすることで無償で利用が可能。また、有償の“Office 365”アカウントでも利用することができる。

 対応端末はAndroid 4.4以上のOS、ARMベースのプロセッサを搭載した、画面サイズが7~10.1インチのAndroidタブレット。なお、Androidスマートフォン向けには、「Word」「Excel」「PowerPoint」のファイルを閲覧・編集できるアプリとして「Microsoft Office Mobile」が公開されており、非商用に限り“Microsoft アカウント”で無償利用が可能になっている。

タブメニューを切り替えて文書を編集でき、“OneDrive”“Dropbox”と連携可能

 「Word」「Excel」「PowerPoint」のAndroidタブレット向けプレビュー版では、対応する文書ファイルの閲覧・編集・新規作成が可能。端末内に保存しているファイルのほか、Microsoftが提供するオンラインストレージサービス“OneDrive”上のファイルを閲覧・編集でき、パソコンなどで編集したファイルを“OneDrive”に保存すれば、タブレットで続きの作業を行うことができる。

 各アプリの編集画面のユーザーインターフェイスはWindows版「Office 2013」のデザインに似ており、画面上部のタブメニュー(リボン)を切り替えて文書を編集していくことが可能。なお、タブメニューの右下にある[∧]ボタンをタップすると、タブメニューを非表示にして、文書を全画面表示することができる。全画面表示時に画面右上に表示される[∨]ボタンをタップすれば、全画面表示を解除してタブメニューを再び表示可能だ。

 また、起動画面では、画面左側に最近編集したファイルが一覧され、すばやく開けるほか、画面右側からはテンプレートを選択して文書を新規作成することができる。さらに、起動画面左下のボタンをタップしたり、編集画面の[ファイル]タブを選択して表示される“Backstage”画面では、ファイルの新規作成や保存、開くなどの操作が可能。端末内に加え、“OneDrive”と定番オンラインストレージサービスの“Dropbox”に保存している文書ファイルにアクセスでき、編集して上書き保存することが可能。また、新規作成したファイルの保存先として、オンラインストレージを指定することもできる。

タブメニューを非表示にして、文書を全画面表示することが可能
起動画面からは最近編集したファイルを開いたり、テンプレートを選択して文書を新規作成できる

 なお、編集画面の右上にある人型の[共有]ボタンからは編集中の文書ファイルの共有が可能だが、共有方法はファイルの保存先毎に異なる。“Dropbox”に保存しているファイルの場合、メールなどにファイルを直接添付できるほか、“Dropbox”の共有用URLを取得してメール送信することが可能だ。また、“OneDrive”内のファイルの場合、“Office Online”の共有用URLを取得してメール送信でき、閲覧専用またはファイルの編集も許可するURLのいずれかを選択可能。なお、端末内に保存しているファイルの場合、メールアプリなど他のアプリを起動してファイルを送信することができる。

“Backstage”画面でファイルの保存・開くなどの操作を行え、端末内と“OneDrive”“Dropbox”にアクセス可能
“OneDrive”に保存しているファイルは、閲覧専用または編集も許可するURLをメール送信して共有可能

「Word」「Excel」「PowerPoint」各プレビュー版の特徴

 ここからは、各アプリで利用できる主な機能を紹介していこう。まず、「Microsoft Word Preview」では、編集画面の[ホーム]タブでフォントの種類やサイズ、箇条書きなどの書式設定が可能。また、[挿入]タブからは画像や表、図形などを文書に挿入できる。さらに、画面右上のメニューで左から2番目にあるブック型ボタンをタップすると、閲覧モードに切り替わり、読みやすいレイアウトにテキストを再配置して閲覧することが可能だ。

テキストを選択して、フォントの種類やサイズなどの書式を設定できる
閲覧モードに切り替えて、読みやすく再配置したテキストを閲覧可能
「Microsoft Excel Preview」

 また、「Microsoft Excel Preview」の編集画面はタッチ操作に最適化しており、選択中のセルをタッチし、縦・横・斜めにドラッグして選択範囲を拡大できるなど、直感的に操作することが可能。さらに[ホーム]タブからデータの並べ替えを行ったり、[挿入]タブからグラフを作成することもできる。また、関数を途中まで入力すると候補の関数一覧がポップアップし、選択して入力できる機能なども備えている。

[挿入]タブからグラフを作成することが可能
関数を途中まで入力すると、候補の関数一覧がポップアップし、選択して入力可能
「Microsoft PowerPoint Preview」

 「Microsoft PowerPoint Preview」では、テンプレートを選択してスライドの作成や編集を行えるほか、画像や表をスライドに挿入したり、発表者用のメモである“ノート”を編集することが可能。また、スライドショーの画面切り替え時の演出として、フェードインやワイプなどの効果を加えることもできる。さらに、画面右上のメニューで左から2番目にあるモニター型ボタンからは、スライドショーを実行することが可能。

発表者用のメモである“ノート”を編集することができる
画面切り替え時の効果を設定することが可能
“Google クラウド プリント”を利用して、文書を印刷することができる

 このほか、各アプリとも文書の印刷が可能で、“Google クラウド プリント”を利用して印刷を行える。“Backstage”画面の[印刷]項目から、あらかじめ登録してある自分のプリンターを選択し、ネット経由でプリンターに接続して文書を印刷することが可能だ。

「Microsoft Word Preview」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Android 4.4以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
16.0.3601.1013(15/01/09)
「Microsoft Excel Preview」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Android 4.4以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
16.0.3601.1013(15/01/09)
「Microsoft PowerPoint Preview」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Android 4.4以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
16.0.3601.1013(15/01/09)

(ライターズハイ:鈴木 友博)