杜のAndroid研究室

第266回

Wi-Fi経由のファイル操作も可能なファイラー「X-plore File Manager」

端末内やクラウドに保存しているファイルを管理でき、音楽・動画再生にも対応

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、高機能ファイラー「X-plore File Manager」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

2ペイン表示でファイルを操作できる高機能ファイラー

「X-plore File Manager」
縦画面の場合、片側のペインのみが表示され、画面右上の[ペイン切り替え]ボタンをタップして左右のペインを切り替え可能

 「X-plore File Manager」は、端末本体やSDカードのファイルを管理できるほか、オンラインストレージやWi-Fi接続した他の端末、FTPサーバー、DLNA機器などとも連携可能な高機能ファイラー。2ペイン表示に対応し、2つのフォルダーを同時に表示して、ファイルのコピーや移動ができるほか、アプリ内蔵のプレイヤーで音楽や動画を再生することも可能。また、PCやAndroid端末との間でWi-Fi経由でファイルを転送することもできる。

横画面の場合、左右のペインを同時に表示して、ファイルのコピー・移動などを行える

 起動画面には、[内部ストレージ][SDカード][Root]などの項目が一覧表示されており、各項目をタップすることで格納されているフォルダーやファイルをツリービューで展開していくことが可能。また、本アプリでは、左ペインと右ペインで2つのフォルダーを同時に開けるが、縦画面では片側のみのペインが表示され、画面右上の[ペイン切り替え]ボタンをタップすると、左右のペインを切り替えることができる。なお、横画面では、左右のペインを同時に表示することが可能だ。

 本アプリでは、ファイルのリネーム・コピー・移動・削除・圧縮・解凍といった一通りのファイル操作が可能。各ペインでファイルを長押しすると表示されるメニューからリネーム・コピー・移動・削除などの操作ができ、コピー・移動の場合は、反対側のペインで開いているフォルダーへファイルのコピーまたは移動が行われる仕組み。また、各ファイルの右側にあるチェックマークをタップしてファイルを複数選択し、左右ペインの中間にあるツールバーのボタンから複数ファイルを一括でコピー・移動することもできる。

ファイルを長押しすると表示されるメニューから個別のファイルのリネーム・コピー・移動・削除などが可能
ファイルを複数選択し、左右ペインの中間にあるツールバーのボタンで一括操作できる
ファイルをZIP形式で圧縮し、反対側のペインで開いているフォルダーに保存できる

 なお、ファイルの圧縮も移動・コピーと同様に操作でき、ファイルを長押ししたときのメニューの[ZIP作成]項目またはツールバーの[ZIP作成]ボタンから、個別または複数のファイルをZIP形式で圧縮可能。作成されたZIPファイルは、反対側のペインで開いているフォルダーに保存される。また、端末内にあるZIP/7z/RAR形式の圧縮ファイルは、解凍せずにツリービューで中身のファイルを閲覧可能。中身のファイルを他のフォルダーへコピーすれば、解凍済みのファイルとして扱うことができる。

 また、ファイルを長押ししたときのメニューの[シェア]項目を選択すれば、メールやSNSなどの他のアプリを起動して、ファイルを共有することが可能。

 このほか、本アプリは画像ビューワーを内蔵しており、端末内の画像をアプリ内で閲覧できる。また、端末内の音楽ファイルや動画ファイルを内蔵プレイヤーで再生することもでき、他のアプリを起動することなくファイルの内容を確認して、移動・コピー・削除などの操作を行うことが可能だ。

ZIP/7z/RAR形式の圧縮ファイルをタップすると、解凍せずに中身を閲覧できる
本アプリ内蔵のプレイヤーで音楽・動画ファイルを再生可能

オンラインストレージやFTPサーバーと連携でき、Wi-Fi経由のファイル転送も可能

 左右ペインの最下部にある[表示する]項目を選択すると表示されるメニューでは、各ペインの一覧に表示する項目をカスタマイズできる。[内部ストレージ][SDカード][Root]項目に加えて、[Webストレージ][Wi-Fiファイル共有][FTP][DLNA]などの項目を表示でき、オンラインストレージやWi-Fi接続した他の端末、FTPサーバー、DLNA機器などにアクセスして、ファイルを扱えるようになる。

 一覧の[Webストレージ]項目からは、“Google ドライブ”“Dropbox”“OneDrive”といったオンラインストレージサービスのアカウントを登録し、各オンラインストレージ上に保存しているファイルにアクセスすることが可能。2ペインのフォルダー画面の操作により、オンラインストレージと端末内のフォルダーとの間でファイルのダウンロード・アップロードができるほか、2つのオンラインストレージ間でファイルの移動・コピーを行うこともできる。

各ペインに一覧表示される項目を選択できる
“Google ドライブ”“Dropbox”“OneDrive”などのオンラインストレージにアクセスしてファイルを操作可能

 また、一覧の[Wi-Fiファイル共有]項目からは、同一ネットワークに接続しているPCまたはAndroid端末との間でWi-Fi経由でファイルを転送することが可能だ。[Wi-Fiファイル共有]項目を選択して展開されるメニューから“Wi-Fiサーバー”を有効化し、メニュー上部に表示されるURLにPCのWebブラウザーでアクセスすると、端末内のフォルダーやファイルを閲覧可能。端末内のファイルをPCにダウンロードしたり、PC内のファイルを端末内の任意のフォルダーへアップロードすることができる。

 また、Android端末同士で“Wi-Fiファイル共有”を利用する場合は、“Wi-Fiサーバー”を有効化したあとで、もうひとつの端末でも本アプリを起動し、一覧の[Wi-Fi共有]項目から[デバイスを追加する]項目を選択しよう。すると、“Wi-Fiサーバー”を有効化している端末のフォルダーを閲覧でき、Wi-Fi経由でファイルをやりとりできる。

 このほか、一覧の[FTP]項目からはFTPサーバーにアクセスしてファイルを送受信できるほか、[SSHファイル転送]項目からは、安全性の高いSSH接続を利用して、FTPサーバーとの間でファイルを送受信することが可能。また、[DLNA]項目からは、ネットワーク上のDLNA対応のAV機器などにアクセスして、ファイルを送受信することができる。

[Wi-Fiファイル共有]項目から“Wi-Fiサーバー”を有効化すると、PCのWebブラウザーからアクセスして、Wi-Fi経由でファイルを転送できる
FTPサーバーにアクセスして、ファイルを送受信することも可能

 さらに、一覧の[LAN]項目からはネットワーク上の共有フォルダーに、[Picasaアルバム]項目からは画像共有サービスの“Picasa(Google フォト)”にアクセスして、ファイルや画像をやりとりすることが可能。

インストールしているアプリを管理できるほか、見た目のカスタマイズも可能

インストールしているアプリを一覧し、各アプリのアンインストールなどを行える

 本アプリでは、インストールしているアプリの管理も行える。左右ペインの一覧にある[Appマネジャー]項目を選択すると、インストールしているアプリを一覧でき、各アプリを長押ししたときのメニューの[削除]項目からアンインストールが可能。また、メニューからはGoogle Playのアプリ詳細画面や、Androidの設定画面の[アプリ情報]画面を開くこともできる。

 また、左右ペインの中間にあるツールバーは、配置するボタンをカスタマイズできる。ツールバーの下部にある[ボタン構成]ボタンをタップすると項目が一覧表示され、配置するボタンを選択できるほか、[↑][↓]ボタンで並び順を変更することが可能だ。

 さらに、起動画面右上の[…]ボタンのメニューから[構成]項目を選択して表示される[構成]画面では、フォントのサイズを変更したり、ダークテーマを適用して、本アプリの見た目をカスタマイズすることができる。

 なお、起動画面右上にあるビールジョッキ型の[寄付する]ボタンをタップして表示されるポップアップでは、アプリ内課金で開発者への寄付を行える。“ビールを1本贈る”(125円、税込み)、“ビールを2本贈る”(250円、税込み)など、5段階の寄付額が設定されており、一部の機能を利用するには3段階以降の寄付が必要になる。

ツールバーに配慮するボタンを選択したり、並べ替えることが可能
ダークテーマを適用して、見た目をカスタマイズすることも可能
「X-plore File Manager」
【著作権者】
Lonely Cat Games
【対応OS】
Android 2.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト(アプリ内課金あり)
【バージョン】
3.76.01(15/11/30)

(ライターズハイ:鈴木 友博)