やじうまの杜

みんなはどっちが好き? ~Mozillaが新しい「Firefox」ロゴのデザイン案を発表

これまでにない大胆なデザイン変更になる模様

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 Mozillaが「Firefox」のロゴを“また”変えようとしているようです。公式ブログ“Mozilla Open Design”で新しい「Firefox」のロゴの試作品がお披露目されています。

 「Firefox」のロゴは、その進化に歩調を合わせるようにして、少しずつ変更が加えられてきました(A New Firefox Logo for a New Firefox Era)。

「Firefox」ロゴの進化

 直近での大きな変更は「Firefox Quantum」(“Photon”デザイン)のリリースに合わせたもの(A new Firefox and a new Firefox icon)で、これが現在のデザインです。当初に比べるとずいぶんシンプルなものになりましたが、それでも“地球を抱いたアカギツネ”という今までの路線を踏襲したものといえるでしょう(“ファイヤーフォックス”はレッサーパンダの別名でもあるそうですが、たぶんキツネですよね)。

現行の「Firefox」ロゴ

 しかし、新しいデザインはこれまで以上に冒険的なものになりそうです。

 現在のところ、候補は2つ。それぞれ“System 1”、“System 2”と呼ばれており、11個のロゴで構成されています。

候補となる2つのロゴセット

 1番上に掲げられたロゴは“マスターブランドアイコン”と呼ばれており、「Firefox」製品の顔ともいうべき存在となります。具体的にはマーケティング、イベント、パートナーとの共同ブランド、“Google Playストア”などに使われるのだそう。「Firefox」というブランドは“Webブラウザー”という枠組みを超えて広がりつつあり、こうしたアイコンが必要になったのでしょう。

 “System 1”も“System 2”も“キツネ”をモチーフとしていますが、方向性はまったく違います。“System 2”は丸くなったキツネの尾を思わせるデザインになっており、従来のデザインとの連続性を感じさせるのに対し、“System 1”は思い切ってキツネの顔を幾何学的にデザインしています。

 これまでの「Firefox」ロゴに親しみを覚えるユーザーは“System 2”を支持しそうですが、まったく新しいユーザーにとっては“System 1”の方がキツネを連想しやすいデザインであると言えるでしょう。連続性(互換性)を重んじるか、新しいユーザーの獲得を目指すか……「Firefox Quantum」でも課題になった問題がここにも立ち現れているように感じられます。

マスターブランドアイコン

 次の3つは、Webブラウザーのアイコンになります。それぞれ「Firefox」、「Firefox Developer Edition」、「Firefox Nightly」に使われるようですね。従来の「Firefox」ロゴの影響をもっとも色濃く残しています。

「Firefox」、「Firefox Developer Edition」、「Firefox Nightly」のアイコン

 一方、続く3つは“Singularly-focused browser icons”と呼ばれており、VR/ARヘッドセットで動作するWebブラウザー「Firefox Reality」プライバシーに特化したモバイル向けWebブラウザー「Firefox Focus」といったトガった製品に使われるロゴ(もう一つは新興国向けにリリースしている「Firefox Rocket」のようですね)。本家「Firefox」が後方にどっしり構える“大将”だとすれば、これらの製品は「Firefox」の新しい可能性を世に問う“切り込み隊”の役割を担います。

“Singularly-focused browser icons”

 最後の5つは、新しいアプリやサービスを表すアイコンだそうです。設定の同期機能“Firefox Sync”などのアイコンになるのでしょうね。

新しいアプリやサービスを表すアイコン

 今回発表されたロゴセットはまだ未完成で、今後数カ月にわたり改善が加えられるのだそうです。ユーザーによる投票などは行われないようですが、ブログのコメント欄でフィードバックを募っています。

 みなさんはどちらのロゴセットの方が好きですか?