やじうまの杜

セガが社内勉強会の資料を無償公開 ~数学は不要? 断じて否、ゲーム開発ではバリバリ使うぜ!

PDFドキュメントで150ページ超の大分量。ラスボス概念「クォータニオン」に挑め!

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セガが社内の数学勉強会のテキストを無償公開

 有名なゲーム会社・セガの社内勉強会で使われているという数学のテキストが無償で公開され、話題になっています。内容は「線形代数」で、ゲームではおもに3DCGの技術的基礎として応用されているのだそうです。モノを空間に配置して、回転させるという処理は3Dゲームでは頻出しますが、そのベースとなる知識をまとめて得ることができます。

 今回公開された資料「基礎線形代数講座:線形代数 回転の表現」は全部で8講からなり、本文は140ページにも及びます。有志での社内勉強会に用いられているとのことで、質に関しても問題はないでしょう。

  • 第1講 イントロダクション
  • 第2講 初等関数
  • 第3講 ベクトル
  • 第4講 行列 I:連立一次方程式
  • 第5講 行列 II:線形変換
  • 第6講 行列 III:固有値・対角化
  • 第7講 回転の表現 I
  • 第8講 回転の表現 II

 筆者は高校で文系を選択したこともあり、複素数とベクトルあたりまでしか習っていません。なので、ゲームプログラムの話題になると「若い頃に行列ぐらい学んでおけば、理解が早かっただろうになぁ」と思うことはよくあります。最近流行りのAIなどでも、数学は大事ですしね。

 なので、こうした教材が一般に公開されるのは大変ありがたいですね。今度チャレンジしてみようと思います(今度っていつになるんだろう!)。「クォータニオン」(四元数)かぁ……。「勉強会の中では最後に出てくるラスボス」クラスの難しい数学概念らしいですが、マジでボスキャラみたいな名前ですね。瞬殺されないように頑張りたいです。

 資料は現在、スライドの共有サイト「SlideShare」で閲覧できます。「LinkedIn」のアカウントがあれば、PDFファイルをローカルにダウンロードすることも可能です。

「LinkedIn」のアカウントがあれば、PDFファイルをローカルにダウンロードすることも可能