【第1回】
暗記学習支援ソフト「マイクロワード」v1.00
他の作業をしながらでも英単語をラクに覚えられる
(98/08/24)
比較的リリースが新しく、これからの成長も楽しみなオンラインソフトにスポットを当て、その魅力などを紹介しよう。
お盆も明け、学生にとっては夏休みもラストスパート。受験生には「天王山」と言われるこの夏休み、遊んでばかりはいられない。9月には試験が待っているという人も多いのではないだろうか。そこで、ゲームやサーフィンをしながらでも英単語などを覚えられるというソフトを紹介しよう。
『ながら勉強』のための暗記支援ソフト「マイクロワード」
「マイクロワード」は5択クイズ形式で問題を出題する暗記支援ソフトだ。特徴はその出題方法。起動すると常駐し、60秒（時間は変更可能）の間隔で画面上に出題ウィンドウが表れる。そのまま何もしなければウィンドウは5秒ほどで自動的に消えてしまう。消える前にウィンドウにマウスカーソルを重ねれば消えなくなるので、正解と思うものをクリックしよう。合っていれば「Congratulation!」、間違っていれば「Oh! My God!」と表示され、サウンドが鳴る。
「マイクロワード」が常駐している間は、何もしなくてもひたすら60秒ごとにウィンドウが表示されては消えていく。何か大事な作業をしているときは無視して放っておけばいい。暇なとき、手の空いている時だけ解答すればいいのだ。まさに『ながら勉強』をするために作られたソフトなのである。
「マイクロワード」では英→和、和→英、またはランダムな方向で出題が可能だ。一つの単語につき正解が5回（任意設定可）繰り返されれば「合格」の扱いになり、以後出題から外してくれるので、効率的に学習できる。英和問題、和英問題それぞれに正解率を集計する機能もある。また、動詞や副詞といった品詞ごとの正解率も集計表示されるので、自分の弱点を見つける参考になる。
出題問題は一度に4,000問まで読み込み可能（シェアウェア未登録時は最大50問）。1問ずつ追加・修正してファイルに保存でき、CSVファイルから読み込ませることも可能だ。サンプルで付属している英単語リストは中学生レベルのかなり基本的なものが含まれているが、自分でリストを用意すれば大学受験やTOEIC対策にも利用できるだろう。目的別の英単語学習ソフトやデータはネット上にもいくつか出回っているので、CSV出力のできるものから流用すればいいわけだ。ただし通常のCSVファイルをそのままで読み込ませるとエラーになるので、添付されているサンプルのCSVファイルをあらかじめメモ帳などで開いて、同じ形式にしておく必要がある。
また「マイクロワード」は英単語だけでなく、歴史の年号や四文字熟語の意味などを覚えるのにも適している。5択方式に違和感がないのなら、さまざまな暗記学習に利用できるだろう。ただし5択で出題される正解以外の4つはランダムに選ばれるので、例えば似た答えを5つ並ばせることはできない。難しい漢字の読みを覚えるなどの学習には向いていないかもしれない。
肩の凝らない勉強に
何か物事を暗記するときは、精神集中して一気に覚えることが多いが、毎日何度も繰り返しているうちに自然に覚えてしまうこともある。市販の英単語暗記本などを使って覚えるのは前者、テレビのコマーシャルで流れる歌を覚えてしまうのは後者だ。この「マイクロワード」の暗記方式はどちらかというと後者に属するだろう。ある程度積極的に覚えようと努力することに変わりはないが、肩の力を抜いて毎日暇なときにちょっとずつ覚えようという発想がユニーク。そう言えば最近のアプリケーションソフトには、起動時に操作上のヒントを表示してくれるものがある。起動のたびに表示されるので、少しずつ操作が頭に入るというわけだ。「マイクロワード」の暗記方法はそれに似ているかもしれない。
こういったソフトで楽に効率よく暗記できる環境は、いわゆる「生涯学習」にも利用できそうだ。学生時代に英単語暗記が苦手だったあなたも、「マイクロワード」でもう一度チャレンジしてみてはどうだろう。
□マイクロワード Ver1.00
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/software/win95/edu/sn076501.html
(1998/06/01, mword100.lzh, 440KB, Windows 95, シェアウェア\1,200)
著作権者：DAIKI (山崎 秀) 氏
（ひぐち たかし）
