「あいこっち2」と「ウイナーズサークルJET」がCIHウイルスに感染
ホームページ上で一時的に一般公開
(98/10/30)
(有)エイジは30日、同社サイトで配布していたバーチャルペットソフト「あいこっち2」v1.30と競馬分析ソフト「ウイナーズサークルJET」v1.10にCIHウイルスが感染していたことを明らかにした。同社の調べによると、28日昼頃に同社ネットワーク内のファイルにウイルスが感染したのが発端となり、このふたつのソフトに伝染したものという。30日18時40分頃にまず「あいこっち2」v1.30の感染が判明し、その直後に同社はリリースしている全てのソフトの公開をいったん中断して調査を開始、30日深夜にはさらに「ウイナーズサークルJET」v1.10の感染も確認された。
CIHウイルスは感染したファイルを実行することで伝染し、毎月26日になるとハードディスクの内容を消去するなどの症状をひきおこす。比較的最近発見されたウイルスで、市販のアンチウイルスソフトでチェックを行っても、最新のパターンファイルを利用しなければ検出できない場合がある。最近ではロジテック(株)が配布したSCSIカード用デバイスドライバーのアーカイブに感染していた例が記憶に新しい。エイジでは現在、該当ウイルスの検出や除去の方法を同社ホームページに掲載している。また、登録ユーザーに対し電子メール等でアナウンスすることも検討しているという。
編集部で問題のファイルをチェックしたところ、今回のウイルスは「ウイルスバスター98」、「AntiVirus v5.0」、「McAfee VirusScan」のそれぞれ最新のウイルスパターンファイル(*1)で検出することができた。8月にはCIHウイルスの大規模感染警告も出ており、CIHウイルスへの対策は広く取られていたはずだったが、これで再び感染ファイルの配布例が増えることになってしまった。ソフトを公開する作者側のウイルスチェックはもちろんのこと、ダウンロード直後にはウイルスチェックを行うなど、ユーザー側での自己防衛も必要だ。
(*1)編集部で使用した各アンチウイルスソフトのパターンファイルは下記の通り
- 「ウイルスバスター98」…450
- 「AntiVirus v5.0」…98/10/28
- 「McAfee VirusScan」…3.0.3110
□(有)エイジ
http://www.age-ent.co.jp/
□トレンドマイクロが「コンピューターウイルス大規模感染警報」(関連記事)
http://www.forest.impress.co.jp/article/1998/08/25/trendmicro.html
(新城 雅章)