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ひぐちたかしの新作ソフト紹介


【第12回】

「ピカるーん」v1.0
ピカピカフィルタで画像を美しく輝かせよう

(98/11/17)

 比較的リリースが新しく、これからの成長も楽しみなオンラインソフトにスポットを当て、その魅力などを紹介しよう。

 自作の絵にもう一工夫ほしいとき、光という要素を加えると随分印象の違うものになる。「MSゴシック」で書いた単なる文字列でも、ネオンのように光らせると結構ロゴらしく格好よくなるものだ。しかし、高価な市販のレタッチソフトを駆使しても画像に光らせる効果をつけるのはなかなか難しい。今回はそんな、光り輝かせるというフィルタ機能を持ったフリーソフトを紹介しよう。

ピカピカフィルタをかけて面白い効果を生む

「ピカるーん v1.0」  「ピカるーん」はビットマップ画像に「ピカピカフィルタ」処理を施してくれるレタッチソフトだ。画像オブジェクト自体がまるで強く発光しているような、面白い効果を得られる。ペイントソフトなどで黒い背景に文字だけを描いたビットマップを使えば輝くネオンサインのような感じになる。

 操作は簡単で、元になる画像ファイルをメインウィンドウにドラッグ&ドロップし、ボタンを押せばあっという間に光り輝く画像ができあがる。あとはツールボックスウィンドウにある4本のスライダーを上下に動かして輝き具合を調節するだけだ。

 4本のスライダーのうち左の3本はそれぞれ「ピカピカフィルタをかけた画像の輝き具合」「ピカピカフィルタをかけた画像の彩度」「ピカピカフィルタをかけた画像の色」を調節する。スライダーを動かすとリアルタイムに画像が変化するので、簡単に思いのまま調節できるはずだ。

 「ピカるーん」では、ピカピカフィルタをかけた画像にさらに画像を合成できるというのも特記すべき特徴だ。操作は、ピカピカフィルタ処理後に合成したい画像ファイルをドラッグ&ドロップするだけでよい。ツールボックスウィンドウ右端のスライダーを使って、合成される画像の明るさを調節できる。合成位置はマウスでドラッグすれば自在に調整可能だ。

「ピカピカフィルタで処理」  ピカピカフィルタ処理をすると、場合によっては元の画像が光でよく見えないような感じのぼんやりしたものになってしまうが、ピカピカフィルタ処理後に元画像を重ねて合成すれば、オブジェクトをはっきりさせることができる。また画像合成を応用すれば元の絵の目だけを光らせるといったことも簡単にできてしまう。

 面白いのはピカピカフィルタをかけた画像はそのままデスクトップやホームページの壁紙に使えるということだ。つまりタイル状に敷き詰めても境界線がわからないような画像が必ず得られるのだ。作者によればこれは「ピカるーん」の輝きのぼかし処理に離散フーリエ変換を高速に行うアルゴリズム(FFT)を用いているためだそうで、光の輝きは自動的に周期的境界条件を満たすことになるからとのこと。サンプルで添付されている画像はなかなか美しく、壁紙作成ソフトとして使うのも面白いだろう。

 ただし「ピカるーん」で扱える画像サイズは基本的に256×256、512×512、1,024×1,024ドットの3種類ということに気をつけたい。これは輝きのぼかし処理のための制限なのだそうだ。それ以外のサイズの画像はピカピカフィルタ処理後に自動的に周囲がリサイズされる。1,024×1,024ドット以上の画像は扱えない。元画像はあらかじめ3種類のサイズのどれかにリサイズしたりトリミングしておくといいだろう。

いくつか気になった点も

「画像合成で目を輝かせる」  なかなか面白いソフトなのだが、気になった点もある。例えばオプション変更して効果を変えたい時は、画像を初期化ボタンで初期化してから再度ドラッグ&ドロップしなければならず、操作がやや面倒に思われた。処理のアンドゥ機能やファイルの再オープン機能が欲しいところだ。「ノーマル」「星」「十字」「ランダム」などの光り方設定も、できればツールボックスウィンドウ内で設定できるとうれしい。簡単操作とはいえ、説明書がテキストで、ヘルプファイルではない点も少々残念だ。これらは今後の改善に期待したい。

 こういった単機能フィルタで得られる効果は、一般的な画像レタッチソフトではなかなか簡単に実現できないもの。「ピカるーん」は直感的に簡単に使うことができ、オリジナルのホームページ素材作りなどにも大いに役立つだろう。初心者から上級者まで幅広くオススメできるソフトだ。

【著作権者】森川 浩 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0(98/11/08)

□森川浩のホームページ
http://w3mb.kcom.ne.jp/~morikawa/

(ひぐち たかし)

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