CPUやチップセットのパフォーマンスをギリギリまで引き出そう
マシンパワーを増大させるチューンナップを実現するソフト
(99/02/23)
パソコンのハードウェア的な性能をギリギリまで引き出すためには、CPUやチップセットをソフトによってチューンナップするという方法がある。チューンナップはハードのもつマージンをギリギリまでマシンパワーにふり向けるのが基本。ソフトでのチューンナップでベストセッティングを見つけだそう。
ただし、簡単に試せる反面、設定を誤るとパソコンが起動しなくなったり、場合によってはハードの故障につながることもある。チューンナップソフトの使用はメーカー保証外の設定を行うことになるので、すべてユーザーの責任で行う必要があることに注意。ハードに詳しい知識のない人は使わない方が安全だ。
今回はCPUのクロックアップやチップセットの設定変更で、パソコンのチューンナップを実現するソフトを紹介しよう。
「SoftFSB」
「SoftFSB」は、CPUのベースクロック（FSB）を変更するソフト。マザーボード上のジャンパースイッチをいじらずにFSBを変更できるので、CPUクロックアップの上限を見つけるのにかかる時間を大幅に短縮できる。また、CPUパワーの必要なときにだけ一時的にクロックアップするという使い方もできる。作者のホームページでは、「SoftFSB」が動作確認されたマザーボードのリストが紹介されている。
【著作権者】H.Oda! 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.5（99/02/20）
□NrkLv(H.Oda!) Home Page
http://www2.tky.3web.ne.jp/~nrklv/index_j.html
「WCPUL29X/WCPUL2NT」
「WCPUL29X/WCPUL2NT」はIntel Pentium II/III、CeleronなどのCPUに内蔵されるL2キャッシュメモリにアクセスするときの待ち時間である「レイテンシー」を変更するソフト。レイテンシーは16段階に変更でき、レイテンシーを小さくすることによって、わずかながらCPUの処理スピードを速めることができる。現在のレイテンシーを表示してくれるので、決して急激に変更せず、1つずつ試しながら変更するとよい。付属するテキストにはインストール方法や、設定を誤って起動しなくなった場合の対処法が書いてあるので、使用前によく読んでおこう。
【著作権者】H.Oda! 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.4（99/02/12）
□NrkLv(H.Oda!) Home Page
http://www2.tky.3web.ne.jp/~nrklv/index_j.html
「WPCREDIT」
「WPCREDIT」はPCIバスの環境設定を行うソフト。チップセット内に組み込まれたPCI Configuration Register（以下レジスタ）の値を変更できる。Intel 440BXや430TXチップセットが組み込まれたPCであれば、レジスタの機能説明が表示されるので設定しやすい。なお、チップセットの内部を直接書き換えるため、レジスタの値をむやみに変更すると、PCがハングアップしたりデータが損傷したりすることもあるので、設定には十分注意しよう。
【著作権者】H.Oda! 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0（98/11/12）
□NrkLv(H.Oda!) Home Page
http://www2.tky.3web.ne.jp/~nrklv/index_j.html
「Write Allocate Monitor II」
「Write Allocate Monitor II」はAMD K5（stepping4以上）、K6シリーズのキャッシュ動作の制御機能"Write Allocate"の状態を変更するソフト。"Write Allocate"を有効にすることで、CPUのパフォーマンスを向上させることができる。そのほかに、K6-2（Model8 stepping [F:8]以降）の各種機能の設定を変更する機能もある。作者のホームページでは、"Write Allocate"の機能について詳細に説明してあるので設定の参考にしよう。
【著作権者】M.Horiguchi 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.54（98/12/23）
□AIT_OB Home Page
http://member.nifty.ne.jp/Horiguchi/
「Powertweak」
「Powertweak」はIntel Pentium II、AMD K6-2など計10種類のCPUと、Intel 440BX、ALi Aladdin Vなどの主要なチップセットに対応したチューンナップソフト。インストーラーが自動的にCPUやチップセットを判別して、「Powertweak」が表示する設定項目をハードに合ったものに調整する。チューンナップもスピード優先か安定優先かを選択できるなど、ハードにそれほど詳しくない人でも簡単に利用できる。[Expert Mode]では各種設定項目をユーザーが自由に変更可能だ。なお、評価用としてv1.03aがダウンロードできる。
【著作権者】Olivier Gilloire 氏
【ソフト種別】シェアウェア 30ドル
【バージョン】1.04（99/02/21）
□Powertweak
http://www.powertweak.com/
（齋藤 正穂）
