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特集


IME再変換機能対応テキストエディターを使おう!
再変換機能を活用して効率的な文書編集を

(99/03/09)

 MS-IME 98やATOK12など、最新の日本語入力システム(IME)には「再変換」機能が備わっている。「再変換」とは、日本語入力で一度確定してしまった文字列に対して、もう一度範囲選択して変換し直すこと。文書編集に便利な機能だが、テキストエディター側が対応していないと使うことができない。そこで、再変換機能に対応したオンラインで手に入るテキストエディターや関連ツールを紹介しよう。

■ IME再変換機能とは?

 再変換機能を使うと、一度確定した文字列が再びひらがなの状態に戻って変換可能な状態になる。この機能を利用すれば、誤変換で確定してしまった文字列を再入力することなく変換しなおすことができるわけだ。再変換機能を使う利点としては、2点ある。1点は、誤変換の修正作業が楽になるということ。再変換機能を使わずに誤変換を修正する場合、

  1. 誤変換した文字列を範囲選択(または削除)する
  2. 読みを入力し直す
  3. 変換する
の3ステップが必要となるが、再変換機能を使えば、
  1. 誤変換した文字列を範囲選択する
  2. 再変換する
の2ステップですむ。さらに、再変換機能の対応度が高いテキストエディターでは、カーソルを再変換したい文字列のそばへ移動させ、再変換機能に割り当てられたキー(デフォルトでは、MS-IME 98は[変換]キー、ATOK12は[SHIFT]+[変換]キー)を押すだけで自動的に文字列を範囲選択してくれるので、範囲選択をする手間さえも省くことができる。

 もう1点は、漢字の読みを調べるという使い方だ。他人が入力した文書などで読み方が分からない漢字がある場合に、再変換機能を使ってひらがなに戻すことで漢字の読み方を調べることができる。IMEの再変換用の辞書に含まれていない熟語では正しい読みが得られない場合もあるが、漢和辞典代わりに利用できるうえ、読みを調べられるので、さらに国語辞典を引く際の助けにもなる。WWWブラウザーなどで知らない漢字に出会ったときも、一度テキストエディターにコピー&ペーストして読み方を調べるという使い方もできる。

 また、住所から郵便番号を調べるといった特別な使い方もある。元々、MS-IME 98とATOK12は郵便番号辞書を備えているので郵便番号→住所の変換が可能だが、MS-IME98では郵便番号も住所の「読み」として扱ってくれるので、住所を再変換すると郵便番号に戻せるのだ。

 IME再変換機能をより使いやすくするものとして、再変換文字列の自動選択機能がある。自動選択機能のあるテキストエディターでは、マウスカーソルのそばにある文字列を自動的に選択して再変換可能な状態にしてくれる。この自動選択機能の精度が高ければ、再変換文字列を範囲選択する手間が省け効率的に文書編集できることになり、逆に精度が低ければ自動選択された選択範囲を修正する手間が発生する。IME再変換機能に対応したテキストエディターには、再変換文字列の自動選択機能のあるものとないものに分類でき、今回はそれぞれ2つずつ紹介しよう。

■ 自動選択機能のある再変換機能対応テキストエディター

QXエディタ

「QXエディタ」  バックアップファイルの作成や文章整形などの基本機能から、マクロやパソコン通信ログのコメントツリー表示などの高度な機能まで備えているテキストエディター。テキストファイルの縦書き編集ができるのも特長のひとつ。再変換機能への対応度は高く、範囲を自動選択してくれるのはもちろんのこと、IMEがもつ「カーソル位置の前後の文脈を参照して変換する」機能にも対応しているので、非常に効率的に再変換することができる。なお、この機能を使うにはIME側のプロパティで簡単な設定を行う必要があるので、詳しくはヘルプファイルを参照してほしい。

【著作権者】新井 健二 氏
【ソフト種別】シェアウェア 3,000円
【バージョン】6.0A(99/01/15)
【対応IME】MS-IME 98(Windows 95/98/NT)、ATOK12(Windows 95/98/NT)

□arakenのホームページ
http://www2k.biglobe.ne.jp/~araken/

Space Editor

「Space Editor」  操作環境を快適にするための機能が充実しているテキストエディター。ツールバーやキー割り当て、右クリックメニューのカスタマイズができる。また、ウィンドウの切り替えやファイルのオープンをワンタッチでできる「ウィンドウバー」や「ファイルビューウィンドウ」が便利。再変換機能では範囲の自動選択機能も備えているので、 効率よく再変換できる。

【著作権者】桐井 裕司 氏
【ソフト種別】シェアウェア 1,500円
【バージョン】2.34(99/01/24)
【対応IME】MS-IME 98(Windows 98)、ATOK12(Windows 98)

□Kirii's Download Page
http://member.nifty.ne.jp/kirii/

■ 自動選択機能のない再変換機能対応テキストエディター

EmEditor

「EmEditor」  通常のテキスト編集には十分な機能を備えていながら、Windowsのメモ帳なみに軽快に使えるテキストエディター。編集できるファイルサイズは無制限で、無制限のやり直しや禁則処理が可能だ。メニューはシンプルで分かりやすいので初心者にもオススメできる。再変換機能に自動選択機能はないが、MS-IME 98ならばWindows 95/NTでも使用可能だ。

【著作権者】(株)エムソフト
【ソフト種別】シェアウェア 1,200円
【バージョン】2.17(99/02/19)
【対応IME】MS-IME 98(Windows 95/98/NT)、ATOK12(Windows 98)

□エムソフト
http://www.nifty.ne.jp/forum/femsoft/

SimpleEditor

「SimpleEditor」  Windowsのメモ帳にいくつかの機能をプラスαしたようなシンプルなテキストエディター。加えられている機能は、置換機能とツールバー、印刷プレビュー機能などだ。メモ帳ではちょっと物足りないけれど、余分な機能は要らないという人には最適だろう。再変換機能は、Windows 98上でのみ使うことができる。

【著作権者】河合 真 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.03(98/12/23)
【対応IME】MS-IME 98(Windows 98)、ATOK12(Windows 98)

□かわい耳鼻咽喉科
http://www.kawaijibika.gr.jp/

■ 未対応ソフトで擬似的に「再変換」機能を利用しよう

 愛用のテキストエディターがまだ再変換機能に対応していないという人には、こちらのソフ トがオススメ。

Pseudo-Reconversion for MS-IME98

「Pseudo-Reconversion for MS-IME98」  再変換機能に対応していないテキストエディターでも、強引に再変換を可能にしてしまうソフト。MS-IME 98の持つ機能を外部から利用しているので、MS-IME 98がセットアップされていることが必須となるが、変換に利用する辞書にはATOK12など他のIMEが利用できる。複数の読みからの選択ができないことや、再変換キーを[変換]キーには割り当てられないことなど、再変換に直接対応したテキストエディターに比べるとややもの足りない部分もあるが、どのテキストエディターでも再変換できるのは便利。まだ再変換機能に対応していないテキストエディターを使用している人は試してみよう。

【著作権者】ごとーた氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0β5(98/12/28)

□Goto-TA HomePage
http://www.ceres.dti.ne.jp/~goto-ta/

(黒柳 一誠)

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