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特集


グリグリ動く!3Dスクリーンセーバー
眺めているだけでも楽しいディスプレイを彩る8本

(99/05/18)

 パソコンを使っていないときに、画面を暗くしてディスプレイを保護してくれるのがスクリーンセーバー本来の役目。しかし、現在では本来の目的に加え、見た目の楽しさや美しさを競うものも数多くリリースされている。特に3Dグラフィックを多用した3Dスクリーンセーバーは、技術力やセンスを互いに競いあって発展してきており、見ているだけでも楽しくなる作品が多い。今回は、そういった3Dスクリーンセーバーから厳選した8本を紹介しよう。

 なお、3Dグラフィックを描画するためには、APIと呼ばれる画像表示規格に対応している必要があり、パソコンに搭載されている3D対応ビデオカードによっては、利用できるAPIが制限されることもある。画像表示APIにはマイクロソフトが主にゲーム向けに提供している「Direct3D」、業務向けのCGなどにも用いられる「OpenGL」、3dfx社のVoodooシリーズ専用で3Dゲームに多く使用されている「Glide」の3種類がある。今回紹介するスクリーンセーバーでもそれぞれ対応しているAPIが異なるので、自分の使用しているビデオカードが対応しているか確認してからダウンロードしよう。

■ ゲーム風のスクリーンセーバー

 3Dスクリーンセーバーは、3Dゲームと同じく画面の派手さやリアルな動きを追求しているものが多い。見ていると思わずジョイスティックに手を伸ばして、操作してみたくなってしまうほどだ。

「NekoFlight」

「NekoFlight」  「NekoFlight」は戦闘機のフライトシミュレーション風スクリーンセーバー。アニメ「マクロス」に登場する納豆の糸のような軌跡を描くミサイル、通称「納豆ミサイル」の動きを再現するという変わった目標のもとに開発されている。それだけに大空で交錯するミサイルの軌跡の美しさは一見の価値がある。軌跡だけでなく、戦闘機やHUD(ヘッドアップディスプレイ)なども細かく再現され、市販のゲームにも引けを取らない。スクリーンセーバーのほか、操縦できるプログラム版も同梱されており、スクリーンセーバーの各種設定はプログラム版から行う。

【著作権者】金子 勇 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0α3(99/02/13)
【対応API】Direct3D

□Kaneko's Software Page
http://village.infoweb.or.jp/~fwhz9346/

「3D Tidal Forces」

「3D Tidal Forces」  「3D Tidal Forces」は、光輝くトンネルを抜けたり、次々と湧き出て空中を舞う半透明のブロックなど、見続けていると不思議な感覚に包まれていくスクリーンセーバー。トンネルはいくつかのパターンがランダムに表れ、何やら直方体の物体がビュンビュンと後方に飛び去るので、まるでブラックホールに吸い込まれていくような感じだ。作者のページではこのほかにも、「3D Tidal Forces」の上位版にあたるシェアウェアの「TidalForcesXL」や、「VRChristmas Screensaver」などのスクリーンセーバーもダウンロード可能だ。

【著作権者】FRED CASS 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.1(99/03/06)
【対応API】Direct3D

□3D Screensavers by VRMan
http://www.vrman.com/

「3Dexcess」

「3Dexcess」  電球をモチーフにした超クールなスクリーンセーバー。特殊な映像効果を見ているかのようなイメージ画像が次々と現れるのが特徴だ。うねる溶岩のような背景に、「2ビット分解能フィラメント・アーキテクチャー」や「SOCKET99規格準拠」などといった電球のスペックが表示され、スペックを表示している文字が激しく震えたり、くるくる回ったりする。「3Dexcess」は3DFILES.COMで行われた"1999 Screensaver Contest"に応募するために作成されたもので、ダウンロードページでは同コンテストに応募された22作品を全てまとめたアーカイブも配布されている。

【著作権者】Chris Lundie 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0.2(99/03/16)
【対応API】Direct3D

□3DFILES.COM - Screensavers Collection
http://www.3dfiles.com/screensavers/

■ 星や宇宙のスクリーンセーバー

 スクリーンセーバーはディスプレイ保護の目的から背景が暗いものが適しており、宇宙空間を題材としたものが多い。ここでは部屋を真っ暗にして見ると幻想的で美しい2本を紹介しよう。

「Voodoo Lights & Cosmos」

「Voodoo Lights & Cosmos」  「Voodoo Lights & Cosmos」は、宇宙を題材にした2つの3Dスクリーンセーバーがセットになっている。宇宙空間で色とりどりの光が乱舞する「Voodoo Lights」と、同じく宇宙空間に浮かぶ光が、大きな球体を形作って回転する「Cosmos」の2種類のスクリーンセーバーを楽しめる。設定画面でどちらか一方のみか、両者をランダムに起動するかを選択可能だ。光の色や明暗の変化がとても美しく、ただ眺めていても飽きない。なお、Glide、OpenGL、Direct3DのすべてのAPIに対応している。

【著作権者】Sergio M. Duarte 氏
【ソフト種別】シェアウェア 14.95ドル
【バージョン】1.2.2(99/04/10)
【対応API】Glide、OpenGL、Direct3D

□Voodoo Lights, Cosmos-1 Download Page
http://asc.di.fct.unl.pt/~smd/voodoolights/download.html

「Planets3D」

「Planets3D」  「Planets3D」は太陽系の星の動きを再現したスクリーンセーバー。太陽を中心として水星、金星、地球、火星…と惑星群がぐるぐると公転する様子が手に取るように分かる。地球の周りでは月も周っていて、ユーザーの視点は太陽系の中を宇宙旅行しているかのように移動する。暗闇で鑑賞すると雰囲気バツグンだ。また、BGMとしてCDやMP3データを演奏できので、静かな音楽を流しながらじっくり味わおう。

【著作権者】Jason Giovannelli 氏
【ソフト種別】シェアウェア 14ドル
【バージョン】1.22(99/04/29)
【対応API】Glide

□Planets3D
http://shareit1.element-5.de/programs.html?nr=103747

お詫びと訂正:掲載時(5月18日)に「Planets3D」のソフト種別をフリーソフトと掲載しておりましたが、シェアウェア 14ドルの誤りでした。お詫びとともに訂正させていただきます。

■ その他、異色のスクリーンセーバー

 ここでは、アイデア勝負の独創性にあふれた3Dスクリーンセーバーを3本紹介しよう。

「3D将棋スクリーンセーバ」

「3D将棋スクリーンセーバ」  「3D将棋スクリーンセーバ」は、3Dグラフィックで描かれた駒による将棋の対局を観戦できるスクリーンセーバー。カメラアングルは、対局の進行具合によってリアルタイムで変化する。駒が進むときにはズームアップされ、盤面に打ちつけられると「パチッ」と鳴る。さらに画面上部には「▲2六歩」などと指し手も表示される。対局の進行を記録した棋譜ファイルを用意することで、たとえば名人同士の対局を3Dで再現することもできる。そのほか、DirectX 6.1より追加されたDirectMusicによるBGMも演奏される。

【著作権者】宮崎 嘉隆 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】1.40(99/02/22)
【対応API】Direct3D

□Windows ++/ウインドウズプラプラ(Win95/NT オンラインソフト)
http://www.urban.ne.jp/home/winplus/

「BlobGL Screensaver」

「BlobGL Screensaver」  「BlobGL Screensaver」は、水銀状の物体が動き回る3Dスクリーンセーバー。水銀のような金属光沢のある液体が宇宙空間にゆっくりと漂い、奇妙な模様で覆われた平面と交わりながら、全体が回転するスクリーンセーバーだ。水銀状の物体や平面にはまわりの物体が映り込んでいるなど、光の表現が美しい。「BlobGL Screensaver」は3DのAPIにOpenGLを利用しており、OpenGLドライバーのDLLファイルを直接指定できるので、複数のOpenGLドライバーを使い分けている人には便利だ。

【著作権者】Fernando Pedro Birra  氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0(99/03/29)
【対応API】OpenGL

□Fernando Pedro Birra
http://ctp.di.fct.unl.pt/~fpb/

「Direct3D ジグソーパズルスクリーンセーバ」

「Direct3D ジグソーパズルスクリーンセーバ」  ジグソーパズルのピースが無重力空間で漂うかのようにくるくると舞いながらパズルが完成していくスクリーンセーバー。ジグソーパズルのピースとはいっても、凸凹のついたものではなく四角い小さなカードのような感じだ。ピースの数や3Dグラフィックのレンダリング品質など、設定を細かく指定できるので、好みやパソコンの性能に合わせて調整しよう。DirectMusicによるBGMの演奏も可能。ジグソーパズルの表面の画像は、オリジナルのものに変更できる。作者は「3D将棋スクリーンセーバ」と同じで、作者のホームページでは、そのほかにも3Dスクリーンセーバーをダウンロードできるので、ぜひ訪れてみてほしい。

【著作権者】宮崎 嘉隆 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】1.3(99/02/17)
【対応API】Direct3D

□Windows ++/ウインドウズプラプラ(Win95/NT オンラインソフト)
http://www.urban.ne.jp/home/winplus/

(齋藤 正穂)

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