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KANAのオンラインソフト奮闘記


【第12回】

第二章「いろいろ使ってみなくちゃね」

楽しくお絵描き! ペイントソフト

(99/05/28)

 みなさん、こんにちは。KANAです。市販のペイントソフトって機能いっぱいで高価だけど、使いこなせるかどうかわからない…だからずっとお絵描きには手を出さないままだったの。でも、きれいな画像があるホームページを見たりすると、やっぱり気になるのよね。ということで今回は、ペイントソフトの“食べ歩き”ね。

■ ペイントソフトって何ができるの?

 ペイントソフトは、画用紙やスケッチブックに絵を描くように、パソコンで絵を書くためのソフト。画用紙に絵を描くときって鉛筆や絵筆、クレパスなどいろんな道具を使うでしょ? ペイントソフトでもペンや鉛筆、クレパスなどさまざまなタッチの道具が用意されてるの。画用紙に絵を描くときはたとえば鉛筆を持つけど、ペイントソフトなら鉛筆に見立てたマウスに持ち換えるだけ。画用紙に描くのとおんなじ感覚でパソコンでも絵が描けてしまうの。カラープリンタで印刷すれば、画用紙に描いた絵と同じように部屋に飾ることもできるわね。

 もちろんパソコンならではの機能だってたくさんある。それぞれの筆ツールがもってるタッチの柔らかさを表現する“ぼかしペン”機能をはじめ、線で囲んだ範囲を塗りつぶしたり。円や四角を簡単に描画したり、指定した範囲をにじませるように表示したりといった作業が設定ひとつでできちゃう。画用紙に描く絵にするよりカンタンににじませるなどの加工ができるから、絵を描くのが苦手…という人も楽しくできる。また、パソコンならではの代表的な機能として、複数の画像を重ねあわせて1枚の絵に合成するための“レイヤー”機能がある。

 “エフェクター”は、画像にぼかしやモザイクをかけるなどの機能で、画像をセピア風に表示したり線を強調したりできる。また、絵を描いてるときに、うっかり書き換えたくない範囲を指定して保護する“マスキング”機能や、絵の向きを360度自由に変える“画像の回転”機能もある。ほかにも、絵の中で使ってる色を別の色に変える“色交換”機能があるから、色を塗ってみたらイメージと違ってたなんていう場合に使ってみてね。さらに、直前に実行した作業を取り消す“アンドゥ”機能は、消しちゃいけない線をうっかり消しちゃった…なんていう場合に使うと線を消す前の状態に戻せる。

 市販のペイントソフトは“画像形式の変換”機能があったり、とてもたくさんの画像形式を読み込み・保存できるなど多機能な分、値段も高い。それから、Windowsにも標準で「ペイント」がついているけど、BMP形式でしか読み込みや保存ができないなど機能が限られててお絵描きを楽しむには少し力不足。その点、オンラインソフトなら基本的な機能はあるのに値段が手頃と、お絵描きを楽しむ程度で使うなら十分。なかには、フリーソフトなのに市販ソフトに引けを取らないほど多機能なソフトもあるから、オンラインソフトを使わない手はないでしょ?

■ “楽しくお絵描き”してみよう

 今回は、オンラインソフトの「ペイントツール」で私もお絵描きに挑戦! ということで各ソフトでアレコレ描いてみた。ペイントははじめてだけど、すごく楽しかったの。あなたも挑戦してみない?

ぱたぱたアニメも作れる「D-Pixed」

「D-Pixed」  「アドイン」と呼ばれるプラグインで機能を追加できる「D-Pixed」。256色しか使えないけど、趣味のお絵描きをするには機能は十分。フリーソフトなのもうれしい。32倍までのズーム、マスキング、ぼかし、レイヤーなどの基本機能のほかに、アドインを追加することで機能をいろいろ追加することが可能。たとえば筆ツールを追加する“ペンアドインセット”は、色鉛筆、消しゴム、水彩絵具、油彩、サインペンなど使える筆ツールの種類が増えるから私のお絵描きの幅も広くなったの。ほかに“画像回転”や“色交換”、対応する画像形式を増やす「アドイン」などがあり、作者のホームページからダウンロードできる。

 「D-Pixed」は、なんと自分で書いた絵でぱたぱたアニメを作ることができる。アニメーションGIFを作成する機能があるので、画像を何枚か用意すればカンタンにぱたぱたアニメを作れるの。私もホームページに載せるためのアニメづくりに挑戦。ホームページも、少しでも動くものがひとつあるだけで、とっても華やかになるもんね。

【著作権者】土井 淳 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.15(99/02/15)
【対応形式】GIF / BMP / DGR / DPX / PostPet形式 (「アドイン」で各種画像形式に対応可能)

□DOIchan!'s Home Stadium
http://www.win.ne.jp/~doichan/
□窓の杜 - ペイント
http://www.forest.impress.co.jp/paint.html#d-pixed

フリーソフトなのに多機能な「Hyper-Paint」

「Hyper-Paint」  フリーソフトなのに市販ソフトに劣らずとっても多機能な「Hyper-Paint」。“アンドゥ”機能は最大1,000回分まで記憶できるうえ、「Hyper-Paint」を終了しても次に起動するときにアンドゥのデータが記憶されてるから、趣味の範囲で毎日ちょこっとずつお絵描きを楽しみたい人に特に向いてる。実際私は、仕事や家事の合間に少し描いてソフトを終了しての繰り返しだから、アンドゥのデータが記憶されてれるのってありがたい。「Susie」のプラグインにも対応してて、PIC/PICT2/MAG形式などの画像が読み込めるようにもできる。

 指定した絵を薄く表示し、それをなぞりながら描ける“トレーシングペーパー”機能は、たとえばぱたぱたアニメ用の下絵を描くのに役立つ。さらにトレーシングペーパー機能と併用したいのが、キャンパスにマス目を表示する“グリッド”機能で、線を引く位置などの目安になる。あ、グリッド表示のマス目はあくまでも絵を描くウィンドウ内で目安として一時的に表示されてるだけよ。

【著作権者】kiriman 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】8.1J(99/05/23)
【対応形式】BMP / TIFF / JPEG / Q0 / RGB (「Susie」プラグインで各種画像形式に対応可能)

□Full Color Graphic Editor Hyper-Paint
http://www.d1.dion.ne.jp/~kiriman/
□窓の杜 - ペイント
http://www.forest.impress.co.jp/paint.html#hp

3D風の絵も描ける「Pmacs」

「Pmacs」  フルカラー対応で、すべての機能がプラグインになってる「Pmacs」。標準で使える直線や四角形、グラデーション、エフェクターなどの機能もプラグインで構成されてるので、使わない機能は削除できる。もちろん、あとからいろいろな機能を追加することも可能。ペイントソフトってソフトの動きが重いものが多いけど、無駄な機能を削除できる「Pmacs」なら動きが軽い。また「Susie」のプラグインにも対応してて、たとえばJPEG/PNG/PCX形式の読み込みや保存ができるようになる。

 何といっても「Pmacs」一番の特徴は3D風の描画ができることで、たとえば、盛り上がって透けて見える線や円、文字などが簡単に描けるの。3Dっていうと「高価な専用ソフトが必要だし」とか「私にできるのかなぁ…」とか考えちゃうけど、「Pmacs」を使えば、本物の3Dとまではいかないものの3D風の描画ができるから、ペイント初心者&お遊びで楽しく描きたい私には十分楽しめる。ホームページのボタンやデスクトップで使うアイコンなどを3D風に作ってみるのも楽しそう。

【著作権者】昌達
【ソフト種別】シェアウェア 3,500円 【バージョン】1.00(99/03/23)
【対応形式】BMP / PFF(「Susie」プラグインで各種画像形式に対応可能)

□Product page
http://www.asahi-net.or.jp/~gv9k-setg/product.htm
□窓の杜 - ペイント
http://www.forest.impress.co.jp/paint.html#pmacs

 実は私、今回の“食べ歩き”をきっかけに「今年の暑中見舞いのハガキは自作のCGを使ってみようかな」と考え始めたの。絵を描くのってワクワクするから、みなさんもよかったら“楽しくお絵描き”を楽しんでみてね。さてさて次回は「圧縮ソフト」の“食べ歩き”。圧縮のメリットなどもあわせてご紹介する予定だから、待っててね。

(小松 佳那)

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