【第37回】
豊富な機体のバリエーションが魅力のフライトシミュレーター
「X-Plane 5.0」
(99/06/02)
ひとことに「フライトシミュレーター」といっても、それぞれのソフトには個性がある。可能な限りリアルに操縦感を再現しようとしているものや、細かい部分にはこだわらずに、飛ぶ楽しさを優先させたものなど。今回紹介する「X-Plane 5.0」は、他のフライトシミュレーターでは滅多に登場しない珍しい機体や変わった機体、さらに自分が設計したオリジナルの機体を飛ばせるというのが最大の魅力だ。
ダウンロードした“xwinfull500.exe”を実行すると、“X-System 5.00”というフォルダが作成される。その中にある“X-Plane 500.exe”を起動。オープニング画面が表示され、その後「セスナ172スカイホーク」のコクピットが映し出されるはずだ。なお「X-Plane 5.0」を動かすためには、使っているビデオカードがOpenGLに対応していなければならない。各ビデオカードの対応状況とドライバーの入手方法については、「X-Plane 5.0」のホームページを参照のこと。
基本的な操縦は、マウスとキーボードを併用して行う。キーの詳細は付属のドキュメントを見てもらうとして、とりあえずはブレーキボタンをマウスでクリックして解除し、スロットルレバーを最大値まで上げてやれば簡単に離陸できるはずだ。もしジョイスティックを持っているなら、操作はよりリアルさを増す。機体のコントロールはもちろん、スロットルの調整やランディングギアのオン/オフなど、操縦に必要な大部分の操作を割り当てることができる。なお初期設定では時間が早朝に設定されているので、風景はまだ薄暗い。飛行中の風景を楽しみたいのなら、[SETTINGS]から[TIME OF DAY]を開いて午後2時頃にするといいだろう。
「X-Plane 5.0」の魅力は、なんといっても豊富に揃った機体のバリエーションだ。セスナや自家用ジェットはもちろん、ヘリコプターやジャンボジェット機、戦闘機、爆撃機、軍用のテスト機など43種類ものデータが最初から用意されている。たとえば垂直離着陸機「V-22」や、スペースシャトル計画のベースにもなったNASAの超音速ロケット「X-15」。これらがどんな操縦感なのか、ぜひこの「X-Plane 5.0」で試してもらいたい。さらに、付属の機体エディター「Plane-Maker」を使えば、あらかじめ登録された機体データを自由に変更できるだけでなく、独自の機体をデザインすることもできる。このほか「X-Plane5.0」では、曳航機を使ったグライダーの牽引や、X-15をB52爆撃機の翼下から発進させるなど、凝ったシチュエーションも楽しめるようになっている。
今回紹介したデモ版は、「Plane-Maker」を含む「X-Plane 5.0」のすべての機能を試すことができるが、飛行時間は5分に限定されている。操縦を満喫する……というわけにはいかないが、映像の美しさや各機体の違いを体感することはできるだろう。なにより、自分の環境でどの程度快適に飛べるか、購入前に確認できるところがうれしい。ちなみにRED CROWNから販売されている「X-Plane 5.0日本語版」は、19,800円。富士山周辺や関西空港周辺など、日本語版独自のマップが追加されている。
(99/05/22、xwinfull500.exe、23.0MB、ゲームデモ)
□X-Plane5.0 英文サイト
http://www.x-plane.com/
□X-Plane5.0 デモ版ダウンロードページ
http://www.x-plane.com/download.html
□Hardware Accelerator Video Card Requirementsのページ
http://www.x-plane.com/v5ibm.html
□RED CROWN(日本語版のホームページ)
http://www.infotopia.or.jp/~rcrown/
(駒沢 丈治)