【第38回】
潜水艇で戦う、異色の海洋ストラテジーゲーム
「Submarine TITANS」
(99/06/09)
リアルタイムでバリバリ遊ぶゲームも楽しいが、じっくり戦略を練りながら戦うゲームもまた楽しい。戦力を貯え、敵と対峙する緊張感は、ストラテジーゲームならではの醍醐味だ。そこで今回は、潜水艇を使って戦うストラテジーゲーム、『Submarine TITANS』を紹介しよう。
『Submarine TITANS』の舞台となるのは、彗星の激突で地上が壊滅してしまった未来の地球。わずかに生き延びた人類は海に活路を求めたが、「WHITE SHARKS」と「BLACK OCTOPI」と呼ばれる2つの勢力に別れて抗争を続けている。さらに未知の海洋生物「SILICONS」が加わり、争いは三つどもえの状態だ。プレイヤーはいずれかの勢力の一員となって戦い、他の勢力を駆逐するのが目的である。
ダウンロードファイルは約60MB。実行するとインストーラーが起動するので、表示されるメッセージを見ながら組み込む。特に理由がなければ、標準設定のままでいいだろう。あとはスタートボタンから『Submarine TITANS』のアイコンを選び、デモ版を起動するだけ。解像度は800×600ドット、1,024×768ドット、1,280×1,024ドットの中から任意に選ぶことができる。なお、このゲームにはDirectX 6.1が必要だ。
潜水艇を使って戦うゲームなだけに、画面やサウンドエフェクトは、深海を感じさせるディープな雰囲気に仕上がっている。青と黒をベースにしたグラフィックの色調もいい雰囲気だ。上手に演出されていると思う。プレイ画面は一見単なるシューティングのようにも見えるが、『Submarine TITANS』はかなり複雑なストラテジーゲームなので、最初のうちはゲームの流れがわかりにくいかもしれない。最終的には敵を全滅させるのが目的だが、スタート直後に使えるのは「ディフェンダー」と呼ばれる護衛・建設用の潜水艇で、そのまま戦うのは難しい。
基本的な操縦は、マウスとキーボードを併用して行う。キーの詳細は付属のドキュメントを見てもらうとして、とりあえずはブレーキボタンをマウスでクリックして解除し、スロットルレバーを最大値まで上げてやれば簡単に離陸できるはずだ。もしジョイスティックを持っているなら、操作はよりリアルさを増す。機体のコントロールはもちろん、スロットルの調整やランディングギアのオン/オフなど、操縦に必要な大部分の操作を割り当てることができる。なお初期設定では時間が早朝に設定されているので、風景はまだ薄暗い。飛行中の風景を楽しみたいのなら、[SETTINGS]から[TIME OF DAY]を開いて午後2時頃にするといいだろう。
したがって、まず「ディフェンダー」を使って資源採掘施設や金抽出施設を建設して資源と財力を貯え、次に造船所や研究開発施設を建設して攻撃型の潜水艇「ファイター」や「アベンジャー」を生産し、十分な戦力を整えてから戦闘に突入する…というのが基本的な戦略になるだろう。もちろん、敵の攻撃に備えて迎撃用の砲台を設置したり、重要な施設に護衛を付けるのも忘れてはならない。手持ちの潜水艇が増えてきたら、それぞれをAI(人工知能)でオートコントロールすることもできる。
デモ版では、登場する3つの勢力のうち「WHITE SHARKS」のみプレイでき、ネットワーク対戦には対応していない。しかし、海底施設を建設し、自分の勢力を伸ばしていく楽しさを味わうにはこれで十分だ。資源を貯え、技術を開発し、徐々に武装強化していくおもしろさは、『シヴィライゼーション』や『シーザー』など都市育成型ゲームにも共通している。ホームページに掲載されている情報によると、'99年第4四半期に発売が予定されている製品版では、より高度なAIと70種類を超えるユニットが追加され、最大24人までがLANやインターネットを経由して対戦できるようになるとのこと。
(99/05/28、AVSTECHDEMO.EXE、59.7MB、ゲームデモ)
□「Submarine TITANS」ホームページ
http://www.subtitans.com/
□The Adrenaline Vaultからダウンロード
http://www.avault.com/pcrl/demo_temp.asp?genre=strat_realtime&game=subtitans&size=59.7
(駒沢 丈治)