【第13回】
第二章「いろいろ使ってみなくちゃね」
ファイルを小さくひとまとめ♪ 圧縮ソフト
(99/06/11)
みなさん、こんにちは。KANAです。オンラインソフトってどれも圧縮された状態で配布されているけど、どうしてなんだろう? 圧縮するとなにかいいことがあるのかも。だったら、使わない手はないわよね。ということで今回は「圧縮ソフト」の“食べ歩き”ね。
■ 圧縮ってどんなこと?
大きな布団を押入にしまうとかなりのスペースを占領しちゃう。そんなとき、通信販売などで見かける“布団圧縮袋”でサイズを小さくすれば省スペースで収納できる。もちろん、来客用の布団や毛布、パジャマなど必要なものすべてをまとめて圧縮することだって可能。パソコンに音声や画像などのファイルを保存するときも布団を収納するのとおんなじで、たとえばふだん使わないたくさんのファイルをひとまとめにして圧縮すると保存に場所をとらなくてすむ。
ファイルを圧縮するメリットを挙げてみると…。ファイルのサイズを小さくすればフロッピーディスクなどのリムーバブルメディアに入れて持ち運びやすい。また、電子メールに添付するとき、ファイルのサイズが小さいと通信費が安くすむでしょ。たくさんのファイルをメールに添付して送るとき、圧縮してひとまとめにして送れば、コンパクトにまとまってわかりやすい。それを実現するのが「圧縮ソフト」なの。
ただ、いくら圧縮ソフトはいっても、どんなファイルでも小さくなるわけじゃないの。たとえば画像のJPEG形式は、もともとできるだけコンパクトに保存できるように作られた画像形式だから、JPEG形式の画像を圧縮しようとしてもあんまりサイズは変わらない。同じように、圧縮ファイルをもう一度圧縮してみても、ほとんど小さくなることはないの。物には限度があるってことね。
多くの圧縮ソフトには解凍機能もある。もし、ソフトライブラリーからファイルをダウンロードするだけなら解凍ソフトがあれば十分。だけど、たとえば資料などのテキストデータをやりとりをするなら、圧縮も解凍もできるソフトを使った方が断然便利。このほかの機能としては、圧縮ファイル内に複数あるファイルから1つだけ選んで削除したり、ファイルを追加したり。また、デスクトップ上のアイコンにファイルをドラッグ&ドロップするだけでカンタンに圧縮・解凍できるものもあるの。
圧縮形式はいろいろあって、代表的なのがLZH/ZIP形式。LZH形式は主に日本国内で使われる圧縮形式で、ZIP形式は海外で主流なの。ほとんどの圧縮ソフトは、複数の圧縮形式に対応してるけど、「UNLHA32.DLL」や「UNZIP32.DLL」といった圧縮・解凍用DLLをインストールする必要があることが多い。あ、圧縮・解凍用DLLは「統合アーカイバ・プロジェクト」というホームページでいろいろ公開されてるから、必要な人はここで探してみてね。
□統合アーカイバ・プロジェクト
http://wakusei.cplaza.ne.jp/archiver/
■ さっそく圧縮してみよう
私のパソコンには自分で描いた画像や、テキスト形式のファイルがいっぱい入ってる。せっかくだから画像やテキストのファイルを圧縮して、すっきり整理しようかな。
DLL不要で誰でもカンタンに使える「Penta Zipper」
ZIP形式の圧縮専用ソフト「Penta Zipper」。圧縮・解凍用DLLをインストールする必要がなく「Penta Zipper」をインストールするだけですぐに使えるので、初心者でもカンタンに利用できる。ファイル単位での圧縮だけでなく、フォルダごとまとめて圧縮することも可能だから、“使わなくなった資料、じゃまにならないように保存したいな”というときなどに使うとよさそう。
なんといっても操作方法がとてもカンタンで、圧縮したいファイルやフォルダを「Penta Zipper」のアイコンにドラッグ&ドロップするだけ。圧縮が終わると“ピン”という音で知らせてくれるので、“サイズが大きなフォルダを圧縮するから、圧縮作業が終わるまでほかのことをしたい…”なんていう場合にもいいかもね。圧縮作業中に表示されるウィンドウには、ソフト名にもなっているペンギンの“Penta”の姿も表示される。
【著作権者】西台 英二 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.4(98/06/16)
【対応形式】ZIP形式専用
□Penta Site
http://www.tiu.ac.jp/~nishidai/penta/
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#pentazipper
ウィンドウがエクスプローラ風な「LHAユーティリティ32」
起動後のウィンドウがエクスプローラ風なので、なじみがあって使いやすい「LHAユーティリティ32」。「LHAユーティリティ32」アイコンにファイルをドラッグ&ドロップするだけで自動的に圧縮が始まる。ファイルやフォルダの右クリックメニューから圧縮できるように設定できるほか、フォルダを丸ごと圧縮することも可能。エクスプローラ風のウィンドウには圧縮ファイルの内容が一覧表示され、ファイルを解凍せずに直接開いたり、新たに圧縮するファイルを追加することもできる。
「LHAユーティリティ32」を使うには「UNLHA32.DLL」のインストールが必要。また「ZIP32J.DLL」と「IZIP32.DLL」をインストールすればZIP形式の圧縮も可能になるほか、各種圧縮・解凍用DLLをインストールするとCAB/TAR形式に対応する。
【著作権者】大竹 和則 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.32(99/04/28)
【対応形式】LHA形式 (各種圧縮・解凍用DLLにより ZIP / CAB / TAR形式にも対応可能)
□LHAユーティリティ32ホームページ
http://www2s.biglobe.ne.jp/~lhut32/
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#lhut
「UNLHA32.DLL」と同じ作者の「LHMelt」
作者が「UNLHA32.DLL」と同じ「LHMelt」。「LHMelt」のアイコンにファイルをドラッグ&ドロップするとファイルの種類を自動判別し、圧縮ファイルなら解凍を、それ以外のファイルなら圧縮するか聞いてから圧縮作業をしてくれる。また複数のファイルやフォルダをドラッグ&ドロップした場合は、ファイルの種類に関わらず1つのファイルに圧縮してくれる。
実は「LHMelt」はWindows 3.1のころから改良が重ねられてきたソフトなのでユーザーも多い。LZH形式に対応するため「UNLHA32.DLL」のインストールは必須で、ほかに「UNZIP32.DLL」や「CAB32.DLL」などの圧縮・解凍用DLLをインストールすることで、ZIP/CAB/ARJ/ISH/TAR形式など多くの圧縮形式に対応できる。
【著作権者】Micco 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.06(99/06/09)
【対応形式】LHA形式(各種圧縮・解凍用DLLによりZIP/CAB/ARJ/ISH/TAR形式に対応)
□Micco's HomePage
http://www2.nsknet.or.jp/~micco/micindex.html
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#lhmelt
あなたもこの機会にパソコンの中をすっきり整理してみるのはいかが? さて次回は「CDプレイヤー」の“食べ歩き”ね。音楽って生活から切り離すことができないモノだよね。実はパソコンについてるCD-ROMドライブを利用して音楽CDを聴くことができるの。ではでは、待っててね。
(小松 佳那)