【第46回】ネットワーク対戦を征して、戦国の覇者となれ!!
「信長の野望Internetパワーアップキット体験版」
（99/08/04）インターネットを使った対戦プレイというと、戦闘機同士の空中戦や「DOOM」系の3Dアクションなど、リアルタイム性の高いゲームをイメージする人が多いのではないだろうか。終了までに時間がかかる戦略ゲームは不特定多数の対戦に向かないと思われてしまいがちだが、要はシステム次第。たとえばこの夏、エキサイティングな頭脳戦を楽しみたいというのなら、「信長の野望 Internet パワーアップキット 体験版」はいかがだろう。戦略シミュレーションの人気ソフト「信長の野望」をベースに、対戦プレイの楽しさをプラスした作品だ。
体験版が起動したら、タイトル画面から「インターネットに接続」を選ぶ。するとゲームサーバーとの接続テストが始まり、問題がなければ公開されているゲームサーバーに接続されるはずだ。プレイヤー名を入力すると、参加希望者が集まる「公開ルーム」画面が表示される。チャットをしながら参加者が集まるのを待ち、対戦者が決まったら「ゲームに参加する」ボタンをクリックしてプレイに入ろう。なおダイヤルアップ接続でプレイする場合は、体験版を起動する前にインターネットに接続しておくこと。ダイヤルアップ管理ソフトなどの強制切断タイマーは、あらかじめ切っておいたほうがいいだろう。
インターネット対戦では、最大8人が同時に戦うことができる。プレイヤーの人数が8人以下の場合は、コンピューターが代役を務めるので問題はない。プレイする大名は自分で選ぶこともできるが、現在はランダムで開始されることが多いようだ。言うまでもなく、インターネット対戦は相手があってこその楽しみ。参加者同士のコミュニケーションを大切にするためにも、チャットでの挨拶は欠かさないようにしたい。またプレイに慣れていない間は、自分が初心者であることを一言断っておいたほうがいいとも思う。筆者がプレイした相手はみな親切で、礼儀正しい人たちだった。ゲーム好きが集まっているだけに、参加者の雰囲気はとてもいい。
初期設定が済むと、いよいよ対戦開始である。まず「内政フェイズ」と呼ばれるモードに入るので、「軍事」「外交」「内政」などの政治に関係したコマンドを入力する。ゲーム序盤は農業や商業を振興し、兵隊を雇うのが基本だ。「内政フェイズ」では3回までコマンドを実行することができるが、画面最下段に表示される青いバーがなくなる前に入力を完了しないと時間切れになってしまうので、注意すること。ある程度内政が固まったら、武将に命じて軍隊を編成させる。足軽、騎馬隊、鉄砲隊などユニットができあがったら他国に攻め入り、都市や城を攻撃。こうして自分の領土を広げながら資金と兵力を貯え、戦国の覇者を目指すのが目的だ。
インターネット対戦用ということで、ゲームシステムはかなりデフォルメされているが、「信長の野望」らしい雰囲気やエッセンスはしっかりと引き継がれている。マップやグラフィックも、よく練られているように感じた。なにより、相手がいるマルチプレイは緊張感があって楽しい。プレイ中にチャットで会話することもできるし、特定の相手に密使を送ってプレイヤー同士が同盟を結ぶこともできる。単に武力だけで制圧するのではなく、相手との駆け引きや裏切りがあるというのもマルチプレイならではの醍醐味だろう。
体験版としての制限は、1プレイが30分に限られていること。また体験版用公開サーバーは8月31日で終了し、それ以降は体験版でのインターネット対戦はできなくなる。ただしスタンドアロンで遊ぶ「練習モード」と「LAN対戦」は公開サーバー終了後も可能だ。プレイできるシナリオも「1570年 信長包囲網（近畿）」のみで、データのロード/セーブやチーム対戦も省かれている。…とはいえ、マルチプレイのおもしろさを味わうには十分過ぎるほどの内容で、これを惜しげもなく公開した光栄の「太っ腹」には、ただただ感謝したい。なお製品版は、前作『信長の野望 Internet』が必要なパワーアップキットが4,800円、『信長の野望 Internet』とセットになったパッケージが9,800円で発売中だ。
（99/07/26、nbipktry.exe、34.4MB、ゲームデモ）
□信長の野望 Internet パワーアップキット ホームページ
http://www.koei.co.jp/netgame/nobupk/contents.htm（駒沢 丈治）
(C)1999 KOEI Co.,Ltd.
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