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【第47回】

カークより全クルーへ。戦闘準備、敵戦艦を撃破せよ!!

「Star Trek: Starfleet Command」

(99/08/11)

 未知の宇宙探査をテーマに、様々なドラマを生んだ人気TVシリーズ「スタートレック」。「宇宙、そこは人類に残された最後のフロンティア」というナレーションに、胸をときめかせた人も多いに違いない。初代「スタートレック」の放映からすでに30年が過ぎたが、その後も「スタートレック・ザ・ネクストジェネレーション」「スタートレック・ディープスペースナイン」と続編が作られ、現在も最新作「スタートレック・ヴォイジャー」の放映が続けられている。というわけで、今回はその「スタートレック」をテーマにした最新シミュレーションゲーム、「Star Trek: Starfleet Command」を紹介しよう。

タイトル画面

 「Star Trek: Starfleet Command」の設定は23世紀、カーク船長やミスター・スポックが登場した初代「スタートレック(宇宙大作戦)」の時代だ。ようやく宇宙に乗り出した人類は、多くの異星人と出会い、自分たち以外にも優れた文明が存在することを知る。「Star Trek: Starfleet Command」にも、おなじみの敵役クリンゴン帝国やロミュラン帝国など、人類を含めると計6種族が登場する。プレイヤーの目的は、彼ら異星人たちと激しいバトルを繰り広げながら、与えられたミッションをクリアすることだ。

デモ版で選べるのは惑星連邦とクリンゴン帝国 キャンペーンモードはアカデミーの入学から始まる

 ダウンロードファイルは、フルサイズの"sfcdemolarge.zip"と、サウンドエフェクトが省かれた"sfcdemosmall.exe"の2種類が用意されている。どちらも基本的には同じだが、やはりゲームである以上、効果音やBGMがあったほうが楽しい。ファンならぜひ“sfcdemolarge.zip”のほうをお薦めしたい。デモ版では人類、つまり惑星連邦(United Federation of Planets)とクリンゴン帝国(Klingon Empire)の2カ国でプレイすることができる。ただし、クリンゴン帝国の操作画面は独特の書体が使われていて読みにくく、操作に慣れるまでは画面表示の見やすい惑星連邦のほうがいいだろう。

白熱の砲撃戦。使える武器はフェイザーと光子魚雷 爆発シーンが見事に再現されている

 戦闘艦はマウスのみで操作できる。宇宙空間が表示されたら、画面の最下段に表示されている「SPEED」のゲージを中央まで上げてみよう。すると船体が徐々に加速し、艦首方向へと進むはずだ。移動方向もマウスで指定でき、進みたい方向を左クリックすると、艦首がゆっくりと向きを変える。しばらく航行して敵の戦闘艦に出会ったら、マウスを右クリックしてターゲットに設定。続いて火器管制用のウィンドウ(艦の形が表示されているウィンドウ)の右下にある「*」マークをクリックして、戦闘準備に入る。敵艦を射程内に捕え、なおかつ武器のエネルギー充填が終わると「FIRE」という文字が白く表示されるので、すばやくクリックして砲撃する。こうして互いに撃ち合い、先に艦の耐久力がなくなったほうが負けだ。

こちらはクリンゴン帝国を選んだときの戦闘画面 選ぶ戦闘艦によって武装や速度が違う

 設定は宇宙だが戦闘はあくまでも平面的で、宇宙船というよりはむしろ海上艦同士の戦いに近い。また武器ごとに有効射程距離が異なり、左舷の武器は左舷の敵、右舷の武器は右舷の敵しか撃てないのも特徴のひとつ。したがって、敵との距離を有効射程スレスレに保ちながら、前後左右の武器を使い分けるのが戦い方の基本となるだろう。たとえば艦首のフェイザー砲で一撃を浴びせた後、艦の向きを変えながら左舷、後方、右舷と連続して光子魚雷を叩き込み、エネルギーの充填が終わった艦首のフェイザー砲を再びお見舞いする…といった連続ワザが有効だ。

背景設定は23世紀、初代スタートレックの世界 カーク船長が指揮するエンタープライズの同型艦

 初代「スタートレック」の世界を使っているだけに、設定はやや古く感じる。クリンゴン帝国やロミュラン帝国はともかく、他の3種族はファンでも知らない人が多いのではないだろうか。列強種族が出揃い、政治的にも複雑さを増した「ザ・ネクストジェネレーション」あたりのほうが、設定としてはおもしろかったかもしれない。しかし演出やグラフィックは良好で、フェイザー砲による砲撃シーンや光子魚雷の輝き方は、紛れもなくスタートレックそのもの。各艦の個性や操作性も、十分納得の行く仕上がりだ。もちろんゲーム性も高く、ファン以外の人でも十分宇宙戦闘の醍醐味を満喫できると思う。

 デモ版でプレイできるのは、シナリオにそって戦うキャンペーンモードの冒頭部分と、対戦モードを1プレイのみ。さきほども書いたように、選べる戦闘艦も惑星連邦とクリンゴン帝国の2種類に制限されている。製品版では6種族すべてでプレイできるほか、艦載機など種族特有の武器や技術も盛り込まれているとのこと。TVシリーズでは圧倒的な科学力を誇るロミュラン帝国の戦艦が、ゲーム中でどう扱われているのかも気になるところだ。また、インターネットを介して最大6人、モデムやシリアル接続を使う場合は2人で対戦することもできる。

(99/06/25、sfcdemolarge.zip/sfcdemosmall.exe、49MB/21MB、ゲームデモ)

□Star Trek: Starfleet Command ホームページ
http://www.interplay.com/sfcommand/
□Star Trek: Starfleet Command ダウンロードページ
http://www.3dfiles.com/games/startrekstarfleetcommand.shtml

(駒沢 丈治)


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