【第50回】
空飛ぶクルマに乗って、無法者を追い詰めろ!!
「BHunter」
(99/09/01)
空飛ぶクルマというのは、いままでに多くのSF作品で描かれてきた。映画「ブレードランナー」では薄汚れた街を移動するための手段として、また「フィフスエレメント」ではビルの谷間を行き交う無数のクルマが、見事に映像化されている。実際の利便性はともかく、あの操縦感覚を試してみたいという人も多いのではないだろうか…。というわけで今週は、空飛ぶクルマを使って戦う、スピード感たっぷりのシューティングゲーム「BHunter」を紹介しよう。
「BHunter」の舞台となるのは、2098年の未来都市。人口が爆発し、それを収容するための高層ビルが林立するこの世界では、「ホバージェットカー」と呼ばれる空飛ぶクルマが交通の中心となっている。しかしホバージェットカーの登場は、犯罪を複雑化し、街の治安を悪化させる原因にもなってしまった。そこでプレイヤーは警察から委託を受けたバウンティハンター、つまり街中で暴れ回る無法者を賞金稼ぎとして退治するというのが、このゲームの目的だ。
ゲームが始まったら、まず搭乗するクルマを決める。デモ版では3種類のクルマが用意されている。製品版ではクルマによってかなり個性が異なるようだが、デモ版ではどれも性能に大差はなく、色やデザインで決めてしまっても構わないだろう。クルマといっても空中を自在に移動できるため、感覚的にはヘリコプターに近い。移動方向の決定はカーソルキー、[A]キーで前進、[Z]キーで後退。[Ctrl]キーでイオンガンの発射、スペースバーで「スタティックコーティング」というバリアを使用する。視点の切り替えは[F1]~[F6]キー。コクピット内からの視点や、リアビューなどを使い分けることができる。
コクピットにはレーダーが表示され、ターゲットの方向が示される。それに従って追跡を開始し、ターゲットが視界に入ったら[Ctrl]キーを押して攻撃する。首尾よく破壊できれば、ターゲットのレベルに見合った賞金が手に入るという仕組み。ただし、都市内にはプレイヤー以外のバウンティハンターもホバージェットカーで飛びまわっているので、獲物の取り合いになることも少なくない。またターゲットが反撃してくる場合もあり、ヘタをすればこちらがやられてしまう。賞金稼ぎも命がけ、というわけだ。
全体にテクスチャは大味だが、そのぶん画面の動きは軽快に感じる。スピード感と浮遊感は相当なもので、林立するビルの谷間を縦横無尽に飛び回っていると、思わず酔ってしまいそうな気分になるほど。「ブレードランナー」を思わせる街並みも見事に再現されていて、漢字が混じった怪しい看板や、宙に浮く交通標識、赤いネオンサインが無国籍な未来都市を演出している。見知らぬ街を探索するアドベンチャーゲーム的な側面もあり、なかなか楽しい。
デモ版でプレイできるのは「プロローグ」と呼ばれるシナリオの導入部分のみで、マップは「ダウンタウン(市街地)」が使われている。搭乗できるクルマは3種類で、利用できる武器は破壊力の小さなイオンガンだけだ。ホームページに掲載されている情報によれば、製品版ではチャイナタウンやスペースポート、地下都市など17種類のマップを楽しむことができるほか、パトロールカーや地下鉄、ローラーコースターなどに乗ることができるという。また使える武器も、自動追跡型のミサイルや巨大爆弾、ソニックブラストなど、この手のゲームならではのアイテムが用意されている。
(99/08/19、bhunterdemo.zip、6.83MB、ゲームデモ)
□BHunter ホームページ
http://www.iavision.com/bhunter/
□BHunter ダウンロードページ
http://www.iavision.com/bhunter/download.htm
http://www.avault.com/pcrl/demo_temp.asp?genre=action&game=bhunter&size=6.83
(駒沢 丈治)
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