ファイルやフォルダの圧縮名人になろう!
通信費の節約に、ハードディスクの整理に、圧縮ソフトを利用しよう
(99/09/14)
サイズが小さくなるだけでなく、いくつものファイルを1つにまとめることもできる圧縮ファイル。たとえば、去年の年賀状に使った文書ファイルや、大量にたまったデジカメの画像など普段は使わないファイルも、圧縮すればファイルがすっきりするだけでなく、ハードディスク容量の節約にもなる。圧縮ソフトを使いこなして、ファイルやフォルダの圧縮名人になろう!
■ ソフト本体のほかにDLLが必要
圧縮/解凍ソフトは、実はソフト本体をインストールしただけでは利用できないものがほとんどで、DLLといわれる外部ファイルを必要とする。圧縮/解凍ソフトをインストールする際に、「UNLHA32.DLLが必要」などといった記述を見かけるのはそのためだ。このDLLというのは、多くのソフトで共有できる機能をソフト本体から切り離したもの。DLL単体ではなにもできないが、ひとつのDLLがあるだけで同じ機能を色々なソフトから利用できるため、ソフトの開発が容易になったり、ソフトをダウンロードするときのファイルサイズが小さくなるといったメリットがある。
例えば、「UNLHA32.DLL」はLZH形式の圧縮や解凍をする機能をもったDLLで、多くの圧縮/解凍ソフトではソフト本体に圧縮/解凍用の機能を組み込むのではなく、「UNLHA32.DLL」を利用してLZH形式の圧縮/解凍をしている。この場合、ソフト本体とは別に「UNLHA32.DLL」がインストールされていないと、LZH形式の圧縮/解凍はできなくなってしまう。
■ 圧縮形式ごとに対応したDLLがある
ファイルを圧縮する形式は、日本でよく利用されているLZH形式や、世界的に広く普及しているZIP形式などが有名だ。このほかにもCAB、ARJ、RARなどさまざまな圧縮形式があり、圧縮形式ごとにDLLがある。
「UNLHA32.DLL」をはじめ各圧縮形式に対応した圧縮/解凍用DLLは、「統合アーカイバ・プロジェクト」というホームページで公開されている。全ての圧縮/解凍ソフトがDLLを必要とするわけではないが、これらのDLLはファイル管理ソフトや画像ビューワーでも利用できるので、ひととおりインストールしておくことをおすすめする。
□窓の杜 - 圧縮・解凍DLL
http://www.forest.impress.co.jp/dll.html#unlha32
□統合アーカイバ・プロジェクト
http://wakusei.cplaza.ne.jp/archiver/
■ 自分にあった圧縮ソフトを使ってみよう
DLLが一緒にインストールされる「!Kubotar」
「!Kubotar」は、ショートカットにファイルをドラッグ&ドロップするだけで、圧縮と解凍ができるソフト。インストール時に「UNLHA32.DLL」、「UNZIP32.DLL」、「IZIP32J.DLL」を一緒にインストールするので、「!Kubotar」をインストールすればすぐに利用できるのが特長。圧縮するときは、圧縮したいファイルをデスクトップのショートカットにドラッグ&ドロップするだけで、ファイルと同じフォルダに圧縮ファイルが作成される。設定によって圧縮ファイルを作成する場所をデスクトップに設定することも可能だ。また、インストール時に圧縮ファイルの関連付けもしてくれるので、圧縮ファイルをダブルクリックするだけで解凍できるようになる。インストールから圧縮方法まで、ほとんど難しい作業を行わずに使えるソフトだ。
【著作権者】久保田 壮一 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.1(99/07/22)
【対応形式】
- 圧縮:LZH、ZIP、CAB (要「CAB32.DLL」)
- 解凍:LZH、ZIP、CAB、ARJ、RAR、TAR、GZ、TAZ、TGZ、Z、BZ2 (LZH、ZIP以外は各対応DLLが必要)
□!Kubotar
http://business.fortunecity.com/hearst/646/kubotar/
フォルダ単位でZIP形式に圧縮する「PentaZipper」
「PentaZipper」は、フォルダ単位でZIP形式に圧縮する圧縮専用ソフト。圧縮機能が「PentaZipper」に内蔵されているので、DLLをインストールする必要が全くないのが特徴だ。「PentaZipper」は、ファイル単体で圧縮するのではなく、フォルダを「PentaZipper」のアイコンにドラッグ&ドロップしてZIP形式の圧縮ファイルを作成する。フォルダをドラッグ&ドロップするだけでフォルダ内の全てのファイルを圧縮できるので、「マイドキュメント」フォルダなどのバックアップに向いているだろう。なお、解凍機能は付いていないので、「Lhasa」や「解凍レンジ」などZIP形式の解凍専用ソフトと組み合わせて使うとよいだろう。
【著作権者】西台 英二 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.4(98/06/16)
【対応形式】圧縮:ZIP (DLL不要)
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/
□Penta Site
http://www.tiu.ac.jp/~nishidai/penta/
ファイルを1つずつ追加圧縮できる「LHaBOX 圧縮箱」
「LHaBOX 圧縮箱」は、一度圧縮したファイルに、別のファイルをあとから追加できる圧縮ソフト。「LHaBOX 圧縮箱」のプログラムアイコンに圧縮したいファイルをドラッグ&ドロップすると、デスクトップに「Lhboxtmp.lzh」という名前の圧縮ファイルが作成される。このあと、別のファイルをさらにドラッグ&ドロップすると、「Lhboxtmp.lzh」内にファイルが追加される形で圧縮される。あちこちにちらばっているファイルを、特定のフォルダにコピーしてまとめるような感覚で、次々とドラッグ&ドロップして追加圧縮できるのが特長だ。なお、「LHaBOX 圧縮箱」のアイコンをクリックすると、「Lhboxtmp.lzh」に圧縮されたファイルが表示され、ファイルを開いたり、名前を変えたり、不要なファイルを削除したりできる。動作には「UNLHA32.DLL」が必要。
【著作権者】高橋 潤 (猫太郎) 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.36 (Build 2)(99/08/14)
【対応形式】
- 圧縮:LZH (要「UNLHA32.DLL」)
- 解凍:LZH (要「UNLHA32.DLL」)
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#lhabox
□猫太郎のホームページ(Nekotaro's Homepage)
http://www.alles.or.jp/~nekotaro/
LZH形式やZIP形式以外の圧縮も手軽にできる「Explzh」
「Explzh」は、多くの圧縮形式に対応した圧縮/解凍ソフト。LZH形式やZIP形式はもちろん、CABやTARなどあまり見慣れない形式への圧縮も手軽にできる。インストールすると、デスクトップに圧縮アイコンと解凍アイコンが別々に作成されるので、圧縮するときは、圧縮したいファイルを「圧縮」アイコンにドラッグ&ドロップするとよい。すると、圧縮ファイル名や圧縮形式を指定するメニューが表示されるので好きな圧縮形式を指定しよう。通常の圧縮形式だけでなく自己解凍形式も選択可能だ。このソフトを利用するには、別途「UNLHA32.DLL」や「UNZIP32.DLL」、「IZIP32J.DLL」などが必要となる。
【著作権者】鬼束 裕之 氏
【ソフト種別】シェアウェア 1,000円
【バージョン】2.90(99/08/16)
【対応形式】
- 圧縮:LHA、ZIP、TAR、GZ、CAB (要各対応DLL)
- 解凍:LHA、ZIP、ARJ、CAB、RAR、ISH、TAR、GZ、Z (要各対応DLL)
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#explzh
□Explzh HomePage
http://village.infoweb.or.jp/~fwhv5283/
右クリックメニューで圧縮/解凍「LHA Shell Extensions」
「LHA Shell Extensions」は、エクスプローラの右クリックメニューから圧縮/解凍できるようにするソフト。インストールするとファイルやフォルダの右クリックメニューに圧縮や解凍用のメニューが追加され、メニューを選ぶだけで圧縮/解凍操作ができる。また、右ボタンを使って好きな場所にドラッグ&ドロップすると通常表示される「ここに移動 (M)」などのメニューのほかに、「同じファイル名でここに圧縮(D)」といった圧縮用のメニューが表示されるようになる。圧縮ファイルを右クリックしたときは「自己解凍ファイルを作成 (X)」や「書庫の中身を開く(A)」といったメニューが表示され、自己解凍ファイルを簡単に作成できたり、圧縮ファイル内のファイルを参照することができる。このソフトを利用するときには前もって「UNLHA32.DLL」をインストールしておく必要がある。
【著作権者】松木 譲介 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】1.51(98/06/11)
【対応形式】
- 圧縮:LZH (要「UNLHA32.DLL」)
- 解凍:LZH(要「UNLHA32.DLL」)
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#lhashell
□Matsuki's Software Gallery
http://www.sf.airnet.ne.jp/jousuke/
圧縮/解凍だけでなくファイル分割もできる「LHAユーティリティ32」
「LHAユーティリティ32」は、ファイルの圧縮/解凍だけでなく、フロッピーディスクなどで持ち運びができるように大きなファイルを分割することもできるソフト。インストール時は簡易セットアップが起動し、ドラッグ&ドロップしたときの挙動や、関連づけなど、動作設定を簡単に指定できる。ファイルの右クリックメニューから簡単に圧縮や解凍ができるほか、質問に答えていくだけで圧縮できる“圧縮ウィザード”も用意されている。圧縮ファイルの中身は、エクスプローラー風の画面で閲覧可能。圧縮ファイルが大きくなりすぎた場合、フロッピーディスクなどで持ち運べるように複数のファイルに分割する機能もついている。「UNLHA32.DLL」が必須で、各対応DLLがインストールされていれば、ZIP、CAB、TAR形式の解凍もサポートされる。
【著作権者】大竹 和則 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.35 (99/09/11)
【対応形式】
- 圧縮:LZH(要「UNLHA32.DLL」)
- 解凍:LZH、ZIP、CAB、TAR(要各対応DLL)
□窓の杜 - 圧縮・解凍
http://www.forest.impress.co.jp/archiver.html#lhut
□LHAユーティリティ32ホームページ
http://www2s.biglobe.ne.jp/~lhut32/
(山崎 真裕)