Winゲームデモ!


【第68回】

アイスホッケーアクション「NHL 2000」

氷上の戦いをリアルに再現!!

(00/02/02)

タイトル画面

 「NHL」というのは「National Hockey League」の略。北米のプロアイスホッケーリーグのこと。日本国内ではイマイチ知名度が低いものの、これがなかなかおもしろい!! 今回紹介する「NHL 2000」は、決して万人向けとはいえないが、NHLファンなら感動すること間違いなしの作品だ。


アイスホッケーは氷上の格闘技なのだ

 実をいうと、筆者はNHLが結構好きだ。5年ほど前に、たまたまケーブルTVの中継を見たのがきっかけだが、いまではすっかりその魅力にとりつかれている。アイスホッケーの醍醐味は、なんといってもそのスピード感。秒単位で攻守が逆転し、息をつく間もなく試合が進む。まるで、サッカーの試合を早送りで観ているような緊迫感なのだ。次に、リンクの上で繰り広げられるラフプレイ。激しい殴り合いになることも少なくなく、それゆえに「氷上の格闘技」と呼ばれることもある。そして3つめが、選手が1人以上退場させられている状態のパワープレイのおもしろさ。もともとGKを含めて6人とプレイヤーの数が少ないぶん、ちょっとした人数差でゲームの流れはガラリと変ってしまう。

 「NHL 2000」は、こうしたアイスホッケーならではのおもしろさを、絶妙にシミュレートしている。選手の動きや表情がリアルに再現されているだけでなく、カメラワークもテレビ中継を意識した演出だ。もちろんチームや選手もすべて実名で登場し、NHLファンの期待を裏切らない。

バッファローセイバース対ダラススターズ   スタジアムも見事に再現
バッファローセイバース対ダラススターズ   スタジアムも見事に再現

選手を切り替えながらスピーディーに戦え!!

試合は20分1ピリオドが3回
試合は20分1ピリオドが3回

プレイヤーがコントロールしている選手
プレイヤーがコントロールしている選手は、足元にピンク色の円が表示される

 デモ版でプレイできるのは、イースタン・カンファレンスの“バッファロー・セイバース”対ウエスタン・カンファレンスの“ダラス・スターズ”のエキシビジョンのみ。アイスホッケーは20分のピリオドを3回行うルールだが、ゲーム中での時間の流れはずっと早く、1ピリオド3分ぐらいの感覚だろうか。プレイヤーはコントロールする選手を切り替えながら操作し、それ以外の選手はコンピューターが自動的に受け持つ。現在自分がコントロールしている選手は、足元にピンク色の円が表示されるので、すぐにわかると思う。

選手の移動カーソルキー
シュート/パンチスペースバー
パス/選手の切り替え[C]キー
加速/ボディチェック[X]キー

 基本的な操作はこれだけだが、プロのアイスホッケーがこんな「行儀のいい」プレイだけで済むはずがない。「NHL 2000」は、選手がパックを持っているとき/持っていないときでキーのもつ役割が代わり、その時の状態に応じて相手の選手に様々なアクションを仕掛けられるようになっている。たとえば「ホールディング(相手をつかむ)」「フッキング(スティックで引っかける)」「ハイパンチ」「ローパンチ」といったアクションがあり、これらをどのタイミングで使うかが、勝敗の分かれ目となるだろう。

選手一人ひとりの表情までリアルに再現

選手の顔がリアル。というか、ちょっと無気味な感じ
選手の顔がリアル。というか、ちょっと無気味な感じ選手の顔がリアル。
 映像のキレ具合がすごい。…というより、無気味なほどリアルだ。選手一人ひとりの顔がそっくりに再現されているだけでなく、リンク内での動きもそれらしい雰囲気。たとえば、ゴールを決めた瞬間のウィニングポーズや、ちょっとしたしぐさ。選手やベンチをクローズアップで映すカメラやリプレイされる映像も、TV中継そのままのイメージで表示される。プレイもスピード感があって、なかなかおもしろい。

 ただし、今回のテストプレイではグラフィックカードとの相性に結構苦しんだ。十分に検証したわけではないので断言することはできないが、筆者の環境ではDirectX 7+最新ドライバーよりも、DirectX 6+対応ドライバーのほうが安定して動作した。またゲーム全体の展開が速く、選手の移動や切り替えが目まぐるしく起こるので、キーボードを使った操作では少々厳しく感じた。慣れないうちは、とても指が追いつかない。ボタンがカスタマイズできるジョイパッドを使ったほうが、気持ちよく操作できるはずだ。

アイスホッケーのおもしろさを知りたい人のために

ゴールに湧くベンチ。TV中継を意識した演出だ
ゴールに湧くベンチ。TV中継を意識した演出だ
 プレイできるのがエキシビジョン1試合だけなので、デモ版としてはちょっと食い足りなくも感じるが、アイスホッケーのルールや楽しみ方を学ぶにはちょうどいいボリュームだろう。NHLのファンはもちろん、アイスホッケーについて知りたいという人にも、教材代わりとして役立つかもしれない。製品版では、NHLの全試合をスケジュールに沿って戦い、各ディビジョンのリーグ戦とプレイオフを楽しむことができる。登録されている全選手が実名で登場するだけでなく、各チームのホームスタジアムも3Dデータとして登録されているとのこと。なお日本国内での販売は、いまのところ予定されていない。

 英語版
発売元Electronic Arts
価格39.95ドル
発売日発売中

(99/09/07、NHL2000Demo.exe 、43.1MB、ゲームデモ)

□NHL 2000 ホームページ
http://www.easports.com/99/nhl2000/
□NHL 2000 ダウンロードページ
http://www.easports.com/99/nhl2000/nhl_downloads_pc.html

(駒沢 丈治)


(c) 1999 Electronic Arts. All rights reserved. .
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