【第79回】「ページ見る」
Webページの更新をメールで通知、ページ内容も送れて携帯メールにも対応
（00/05/15）「WWWC」のようにWebページ更新をチェックしてくれるソフトは、よく訪問するサ イトのうち更新のあったページだけを見て回ることができて便利なものだ。しかし一 方で、更新を知った後にそのページをいちいちWebブラウザーで見る必要があること に不便さを感じている人もいるのではないだろうか。特にiモードをはじめとするイン ターネット対応の携帯電話利用者なら、よく訪問するサイトの更新やその内容を携帯 電話でも知ることができれば…と思っている人は少なくないだろう。そこで今回は、 パソコンでWebページの更新をチェックし、その内容をメールで通知してくれるとい う便利なソフトを取り上げてみよう。
どんなソフト？……Webページの更新をメールで通知、ページ本文も送信
「ページ見る」は、Webサイトの更新をチェックし、その結果をメールで通知したり、更新されたWebページの本文をメールで転送してくれるソフトだ。単に更新の有無を知らせるだけでなく、更新されていた場合にページ本文を転送できるところが大きな特長となっている。インターネットを利用するときにはほとんどの人がまずメールの着信をチェックすると思うが、届いたメールを読むついでに、よく訪問するサイトの更新Webページ本文もメールソフトで読むことができるわけだ。
「ページ見る」の基本的な使い方はとても簡単。ファイルメニューから更新チェックしたいURLを、直接手入力するかIEの「お気に入り」からインポートし、転送先のメールアドレスを指定するだけ。URLごとのプロパティ設定により、転送時の返信先、Cc、Bcc、また転送方法や更新通知の方法なども細かく設定できる。あとはツールメニューの送受信を選ぶか[F5]キーを押せば、各Webページの更新をチェックして更新されたサイトを赤い[Updated!]マークで表示し、さらに指定メールアドレスに通知・転送してくれる。「ページ見る」をタスクトレイに常駐させておけば、任意の間隔で自動的にWebページの更新をチェックして通知してくれる。もちろんダイヤルアップでの自動接続にも対応している。
更新されたWebページ本文の転送は、URLごとにHTML形式で転送する設定と、テキストに変換して転送する設定を選べる。HTML形式で転送する場合はOutlook ExpressなどではHTMLメールとして表示される。ページに含まれる画像はメール転送されないが、オプションでリンクを絶対アドレス変換する設定にしておけば、HTMLメール表示時に画像もオンラインで読み込んで表示されるようになる。一方、テキストに変換する設定の場合は、たとえば転送先を携帯電話のメールアドレスに設定しすれば、外出先でもWebページの更新を知ることができるうえ、その内容も読むことが可能になる。受信側のメール文字数に制限がある場合は、テキストの送信バイト数を指定しそれ以上は送らないように設定することもできる。
「ページ見る」のスゴさは、やはりメールでWebを効率よく読めるという点だろう。テキスト変換での転送を利用すると、インターネットのEメールが受信可能であれば、cdmaOne系の携帯電話やPHSなどWeb表示に対応していない機種でも、Webページのテキスト部分を読めるようになるのが何よりうれしい。テキスト中心のニュースサイトや日記系個人サイトなどで、十分威力を発揮するだろう。
そのほか細かい工夫として、日時によって変わるURLもチェックできる機能はとてもありがたい。たとえば“[YYYYMMDD]/[HH].html”といった具合に、URLの中に[]でくくった文字列を挿入することで、“20000516/13.html”のように日時をURLに含むWebページを更新チェックできる。これにより、日によってURLが変わってしまうサイトの多くに対応できるだろう。
外出先でも特定のWebページの更新をいち早く知りたい場合には非常に便利なソフトだ。更新のたびに自動的に本文がメールで届くようにできるため、特にBBSなどでは書き込んだ人との迅速な情報のやりとりが可能になる。BBSサイトの管理者であれば、悪質なイタズラ書き込みにも素早く対応できるだろう。
そのほか面白い使い方として、自分の管理するホームページの更新を読者にメール通知するといった応用をあげておこう。更新チェック先を自分のサイトに設定し、あらかじめ通知を希望してくれた愛読者のメールアドレスを送信先のBcc覧に入力すれば、ホームページを更新次第すぐメールで自動通知することができる。本文も転送する場合は、いわば簡易メールマガジンになるわけだ。
ただ実際に使ってみて、いくつか気になった点もある。まず、更新されたWebページをテキスト変換して転送する場合に、サイトによっては文字化けしたり、文末に本文中の文字列の一部やHTMLタグがゴミとして付加されることがあった。また、SSIを使って現在時刻などを表示したり、窓の杜トップページのように広告をページ内でダイナミックに変更するWebページでは、内容が更新されていなくても更新と認識してしまうので注意しよう。さらに転送設定の場合に、「ページ見る」は更新のあった部分だけを転送するわけではないため、誤字訂正で更新されたりBBSの書き込みが削除されたような場合でも、毎回ページ丸ごと転送してしまうことには留意しておきたい。プロパティ設定で更新のあったページを転送するか、更新通知のみにするかはよく考えてうまく使い分けよう。
【著作権者】次世代メーラー研究会
【ソフト種別】シェアウェア 1,000円
【バージョン】1.2.30（00/05/13）□「Information Gateway Server ページ見る」のホームページ
http://webclub.kcom.ne.jp/mb/softmngr/
（ひぐち たかし）
