【第85回】「PIM-face」
Web／iモード／J-スカイで参照できる！ グループで使えるスケジューラー
（00/06/26）親しい友達同士で合コンやちょっとしたイベントを企画するとき、全員のスケジュールを調整するのはなかなか面倒なものだ。電話で聞いて回れば簡単なようだが、留守電になっていてなかなかつかまらなかったり、携帯電話なら電源を切られていたりすると、何度もかけ直すことになる。メールを書いてもいっこうに返事が来ないと、届いているのかどうかさえ不安になることもある。そこで今回は、一人一人がスケジュールを簡単に記録しておくことができ、それを外出先から参照したり、仲間に公開できるという、グループワークに便利なスケジューラーソフトを紹介しよう。
どんなソフト？……Webやiモード、J-スカイと連動するパーソナルスケジューラー
「PIM-face」は、インターネットや携帯電話に対応したパーソナルスケジューラーソフトだ。ユーザーそれぞれが入力した予定のデータをインターネットのサーバー上に保管するため、Webブラウザーを使って予定データの閲覧や編集ができるだけでなく、iモードやJ-スカイなどの携帯電話からでも予定データを確認できるのが特長。また、あらかじめデータ公開用に2種類、管理用に1種類のパスワードを設定しておき、パスワードを教えてある特定の友人・知人だけに予定データの一部を公開することもできる。外出の多い人にも、グループワークにも最適なスケジューラーだ。
「PIM-face」の外観は、システム手帳風になっている。初めて起動するとまずユーザー登録画面が現れ、希望ID、年齢、性別、興味のある項目などといった個人情報を入力する。[登録]ボタンを押すと、パスワードが表示され、その後メインウィンドウが現れる。システム手帳風のメインウィンドウの左ページには、1週間分の予定一覧が並び、右ページには今日の日付と予定が表示される。左ページの日付をクリックすると、右ページがその日の予定に切り替わるわけだ。なお左ページ上部にある[month]タグをクリックすれば、左右の両ページが月間カレンダーになり、任意の日付をクリックすると左ページにはその週、右ページにはその日の予定が表示される。
予定の入力は、入力したい日付を表示して[入力]ボタンを押す。ダイアログが現れるので、時間と公開レベル、件名を入力して[OK]を押すと予定が記録される。公開レベルには、[非公開]、[パーソナル公開]、[ビジネス公開]、および[全公開]の4種類があり、[非公開]にした予定データは本人だけが閲覧でき、[パーソナル公開]や[ビジネス公開]に設定した場合は、専用のパスワードを知っている人だけが閲覧できるようになる。
予定の入力後にメインウィンドウ上部の[シンクロ]ボタンを押すと、「PIM-face」で作成した予定データが、「PIM-face」を配布している（株）アイフェイスの専用サーバーに登録される。Webブラウザーでこのサーバーにアクセスし、自分のIDとパスワードを入れてログインすると、先ほど登録した予定データを確認したり編集できるほか、パスワードを教えてくれた友人の公開データを参照できるわけだ。Webブラウザーで編集した予定データは「PIM-face」を起動して[シンクロ]ボタンを押すことでサーバーからパソコンに取り込まれ、ローカルマシン内のデータとサーバー上のデータの同期を簡単に図ることができる。また予定の確認だけならiモードやJ-スカイ対応の携帯電話から専用サーバーにアクセスして閲覧することも可能だ。
なお、メインウィンドウ右ページの予定覧の下部には、[おしごと]、[トラベル]などかわいい絵の入った“シール”を3枚まで表示しておくことができる。シールは9種類から選択でき、パッと見てその日の予定がビジュアルにわかるようになっている。また、システム手帳風の外観はスキン対応になっており、「PIM-face」ホームページで公開されている好みのスキンデータ（フェイスデータ）を入手すれば外観を変更することが簡単にできるのも面白い。
「PIM-face」のスゴイところは、やはり「PIM-face」で登録した予定をWebブラウザーや、iモードなどの携帯電話から見ることができる点だろう。一度予定を登録しおけば、ソフト本体がなくても容易に予定内容を編集でき、さらにパソコンがなくても外出先から携帯電話で予定を閲覧できる。「PIM-face」のホームページにアクセスしてログインすれば、パスワードを教えてもらった友人の予定も簡単に閲覧できるのだ。このようにインターネットを使って仲間同士でそれぞれの予定データをお互いに見ることができるようになれば、電話やメールではなかなか連絡がつかない人でも、スムーズに日程調整ができそうだ。
親しい仲間同士や少人数のグループでしょっちゅうイベントや会合を開いているような場合は、「PIM-face」をみんなで使ってスケジュール管理をすればラクになるだろう。もちろんグループワークでなくても、出張や旅行の機会が多い人は「PIM-face」と携帯電話があれば、普段はノートパソコンを持ち歩かなくても簡単にスケジュール管理ができて便利だ。個人でもグループでも使える、用途の広いスケジューラーと言えるだろう。
ただ、便利な反面いくつかの制限はある。まず現在のところiモードやJ-スカイなどの携帯電話から、予定データを編集することはできない。携帯電話では予定を見ることしかできないので、外出先で急にスケジュールが変更になったような場合には、どこかでインターネットにつながったパソコンを借りなければ予定の修正ができないので注意。また、予定データの印刷にもまだ対応していない。これらはぜひとも対応してほしい機能なので、将来に期待したいところだ。
【著作権者】（株）アイフェイス
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.1□U s e Y o u r F a c e ! ---- i-face Inc. ----
http://www.i-face.co.jp/
（ひぐち たかし）
