フォントをもっと活用するための支援ソフト
書体を確認し、用途に応じて使い分けよう
(00/08/01)
ワープロソフトや表計算ソフトなどで書類や手紙を作成するときに、レイアウトだけにこだわるのではなく、文字のフォントを変更すると、よりカッコいいものを作成できる。Windowsには、あらかじめ「MS明朝」「MSゴシック」などの基本的なフォントが用意されているほか、ワープロソフトなどをインストールするとさらにフォントが追加される。これらのフォントがどのように表示されるかわかれば、作成する書類や手紙に活用できるようになる。また、フォント集やホームページから入手したフォントを自分でインストールして使うことも可能だが、数が増えてくると管理が面倒になる。そこでこの特集ではフォントを閲覧したり、管理するためのオンラインソフトを集めてみた。
■ 書体を確認して、さまざまな用途に活用しよう
ワープロソフトを使っていて文字のデザインに凝ろうと思ったとき、フォント名の一覧を眺めていても、なかなかイメージがわいてこない。いままで使ったことがないフォントでも、どんな書体で表示されるのか一目で確認できれば、ワープロソフトで作成する書類や手紙に活用できるだろう。そこで、効率よく書体を確認できるソフトを紹介しよう。
手っ取り早くフォントを確認できる「フォント一覧印刷君」
「フォント一覧印刷君」は、パソコンにすでにインストールされているフォントの書体を手っ取り早く確認できるソフト。ウィンドウの左上に、インストールされている全てのフォントの名称をそれぞれのフォントで一覧表示するため、一目でフォントのデザインを確認できる。フォントの名称を選択すると、ウィンドウの下側にフォントのサンプルが表示され、クリックすると拡大表示する。サンプルは自分で入力した文字列で表示することができ、太字、斜体、下線、打消といったスタイルを指定して表示することもできる。ワープロソフトなどを使っているときに、インストールされているフォントを素早く確認したいなら「フォント一覧印刷君」を使うと良いだろう。
【著作権者】岩崎 仁 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】4.04(00/07/01)
□岩崎 仁の俺は語りたい!
http://member.nifty.ne.jp/Hito/
フォントを確認しそのままコピーして利用できる「Fj」
「Fj」は、パソコンにすでにインストールされているフォントのサンプルを表示し、クリップボード経由でコピーできるソフト。ウィンドウ上部の入力欄にサンプル用の文字列と表示サイズを入力すると、それぞれのフォントでサンプルが一覧表示される。入力した文字列が英語ならパソコンにインストールされた全てのフォント、日本語なら日本語に対応したフォントでの表示となる。一覧表示されているサンプルをクリックするとフォントの名称が入力欄の下に表示される。リッチテキスト形式でクリップボードにコピーする機能があり、サンプルとまったく同じ大きさとフォントの文字列をワープロソフトに貼り付けることができる。
【著作権者】(有)プレジャースカイ
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.11(98/08/08)
□www_pleasuresky_co_jp
http://www.pleasuresky.co.jp/
好きなフォントを好きな表現で並べて比較確認できる「フォント見本の表示と印刷」
「フォント見本の表示と印刷」は、パソコンにすでにインストールされているフォントを比較して確認できるソフト。ウィンドウの左側に、インストールされている全てのフォント名が表示され、右側にフォントのサンプルが表示される。サンプルの表示方法は7種類あるが、選択したフォントのサンプルだけを一覧表示する“一覧見本”を利用すると、フォントの比較が容易になる。“一覧見本”で表示するサンプル文字列は自由に入力できるため、ワープロソフトなどで使いたいフォントの候補が複数あって選びきれないときに、この機能を利用して比較するとよいだろう。このほか、サンプルの色や大きさ、スタイルを自由に指定した後で、さまざまなフォントでサンプルを切り替え表示できる“フォント見本”や、特定のフォントのさまざまな大きさのサンプルを一覧表示する“大きさ見本”などの表示方法がある。
【著作権者】黒川 孝広 氏
【ソフト種別】シェアウェア 100円
【バージョン】5.1(00/06/01)
□かくがい メインページ
http://www.parkcity.ne.jp/~kakukai/
■ フォントを効率良く管理して使ってみよう
フォント集やホームページを見ていて気に入ったフォントが見つかると、さっそくインストールしたくなる。しかし、Windowsは、フォントをあまりたくさんインストールしすぎると、リソースを消費して不安定になることがある。このため、一度しか利用しないフォントは、使ったらすぐにアンインストールしたほうがよい。そこで、フォントのインストールやアンインストールを支援するソフトを紹介しよう。
フォントを一時的に使用するなら「Font sist」
「Font sist」は、フォントファイルをドラッグ&ドロップするだけで、フォントを一時的にインストールするソフト。「Font sist」のウィンドウにフォントファイルや、フォントファイルの入ったフォルダをドラッグ&ドロップすると、フォントが一時的にインストールされ、ワープロソフトなどで利用できるようになる。一時的にインストールしたフォントは、「Font sist」のウィンドウに名称が表示され、解除ボタンを押すだけでアンインストールできる。また、「Font sist」を終了すれば、一時的にインストールしたフォントが全てアンインストールされる。書類や手紙を作成するためにフォント集のフォントをちょっとだけ使いたいというときに「Font sist」を利用してみよう。
【著作権者】菅野 氏
【ソフト種別 】フリーウェア
【バージョン】1.02
□Ra d i o i sotope
http://www.vector.co.jp/authors/VA015654/
フォントを簡単にインストール、アンインストールできる「Switch Font」
「Switch Font」は、エクスプローラ風の画面で、フォントのインストールとアンインストールを支援するソフト。「Switch Font」上に仮想フォルダを作成し、エクスプローラからフォントファイルをドラッグ&ドロップすると準備OK。あとはフォントごとにインストールしたり、アンインストールできる。仮想フォルダは自由に追加できるほか、フォルダ単位でまとめてインストール・アンインストールすることもできるため、ワープロソフト用のフォントや表計算ソフト用のフォントといったように、用途別に分類にしておくと便利だろう。「Font sist」とは違い、「Switch Font」を終了してもフォントはインストールされたままとなる。
【著作権者】郡司 章 氏
【ソフト種別 】フリーソフト
【バージョン】2.1
□Switch Font Beta
http://www2f.biglobe.ne.jp/~gun/win/swfont/
すでにインストールされているフォントを上手に管理する「FntSet32」
「FntSet32」は、インストールされているフォントをチェックして、すでにインストールされているフォントのアンインストールや再インストールを支援するフォント管理ソフト。初回起動時に、パソコンにインストールされているフォントをチェックし、異常な状態であれば修復する。その後、システムに最低限必要な「MS明朝」「MSゴシック」などのフォントを残し、それ以外のフォントをフォントフォルダとは別のフォルダに一旦アンインストールする。アンインストールされたフォントは、「FntSet32」のメニューから簡単にインストールすることができるほか、フォントのインストール状況を記憶して、プルダウンメニューで選択するだけでインストール状況を呼び出すことができる。ワープロソフトで使用するフォントや、画像加工ソフトで使用するフォントなど、用途別にフォントのインストール状態を保存しておくと、リソースの消費を最低限に押さえてアプリケーションを利用できるようになる。このほか、ハードディスク内に埋もれてしまったフォントを検出して、インストールする機能などもある。
【著作権者】川辺 孝幸 氏
【ソフト種別】フリーソフト(カンパウェア)
【バージョン】0.969(98/01/26)
□FntSet32の使用方法
http://kescriv.kj.yamagata-u.ac.jp/fntset32/fntset32.html
(山崎 真裕)