【第4回】
デジカメで撮ったオリジナル写真を待受画面に
(00/08/18)
着信待ちの間にiモード端末の液晶画面に表示される“待受画面”。買ったときのままの人もいれば、自分の好きなキャラクターを表示させたり、カレンダーやメモといった実用的なものにしたりと、人それぞれ。待受画面のダウンロードサイトから入手した画像を利用する人も多く、待受画面のダウンロードサイトはiモードサイトの中でも大人気だ。しかし、自分のもっている写真や絵を使ってオリジナルの待受画面を作ってみたいという人も多いはず。そこで今回はiモード端末の待受画面を作るテクニックを紹介しよう。
■ デジカメで撮った写真や自分で描いた絵を待受画面に
デジカメで撮った写真や自分で描いた絵などの画像を待受画面としてiモード端末に登録するには、自分が使っている機種の液晶画面サイズにあわせてGIF画像を縮小し、プロバイダーから提供された自分用のホームページスペースにGIF画像を転送した後で、iモード端末からアクセスして登録するということになり、手順が多く面倒だ。そのうえ、パソコンの画面とiモード端末の画面の違いから、せっかくiモード端末に登録した待受画面が見にくかったということもよくある。こんなときは、オンラインソフトを使って手順を簡略化し、手軽に思いどおりの画像を待受画面に登録してみよう。
手持ちの画像からをiモード用の待受画面を作成する「携帯画像王」
「携帯画像王」は、デジカメで撮った写真などからiモード端末などの携帯電話で使用できる待受画面用の画像ファイルを作成するソフト。作成した待受画面は、GIF/BMP/PNG形式で保存できる。待受画面に使いたいJPEG/GIF/BMP形式の画像ファイルさえ自分で用意すれば、あとは「携帯画像王」の指示どおりに進めるだけで待受画面の画像ファイルを作成できる。手順としては、待受画面の元となる画像ファイルを開いて、自分のiモード端末の機種を選択し、待受画面として使いたい部分を範囲指定すれば、自動的に画像をリサイズしてくれる。そのうえで、イメージ画像を見ながら画像の色を調整することができる。では、例として「F502i」用のカラー待受画面と「P501」用の白黒待受画面を作成してみたい。
まずはカラーのiモード端末であるF502i用の待受画面作成に挑戦。好きな画像ファイルを「携帯画像王」で開こう。「携帯画像王」では、iモード端末の機種ごとに異なる待受画面の大きさがわからなくても、メニューから機種名を選択するだけで、その機種にふさわしい待受画面の画像サイズが表示される。ここでF502iを選ぶと、ウィンドウ上部に“縦96×横78”と表示され、写真画像の上に96ピクセル×78ピクセルの点線で描かれた長方形の枠が現れる。この枠の中が使用する範囲となるので、待受画面として利用したい場所に枠を移動しよう。この枠は拡大可能で、拡大しても縦横比が変わらないため、とにかく待受画面に使用したい部分がすべて枠内に収まるように、枠を移動・拡大すれば、あとは「携帯画像王」が自動的に画像の必要な部分だけをトリミングし、自分のiモード端末の液晶画面に合った大きさにリサイズしてくれる。
思いどおりに範囲選択できたら[次へ]ボタンを押そう。たったこれだけの手順で、そのままでも待受画面として使えそうな“縦96×横78”の画像がメインウィンドウに表示される。次に待受画面の色指定を行う。F502iの場合は「カラー256色」から「白黒」までの6段階の画像ファイルを作成できるが、とくにこだわりがなければ、色数のもっとも多い「カラー256色」を選択すればよい。さらに[次へ]ボタンを押すと画像修正用の別ウィンドウが表示され、Windowsのペイントとほぼ同じ要領で画像の色調整を行える。カラーの待受画面であれば、そんなに多くの修正は必要ないだろう。色調整が終了したら画像修正ウィンドウを閉じて[完了]ボタンを押すと、GIFファイルとして保存できる。
こんどは白黒表示のiモード端末、P501iに使う待受画面を作成しよう。こちらもカラーの場合とほとんど同じ操作で画像を作成できる。ただ、ペイントソフトで白黒画像を作成する際に難しいのは、カラー画像の色調をいかにうまく白と黒で表現するかという点だ。うまくいかないと白っぽくなりすぎたり真っ黒になってしまうこともある。この点「携帯画像王」では、マウスでスライダーを左右に調節するだけで、画像の濃淡から白と黒の境界または白と黒とグレーの境界を変更できるため、カラー画像をうまく白黒画像に変換することが可能だ。
白黒画像を作成する場合には、画像調整ウィンドウが表示される前に、単純に白と黒の2色の画像を作成する「ノーマル手法」と、白と黒のほかに白黒のチェック柄によるグレーの中間色を作りだし、その3色で画像を作成できる「オリジナル手法」の2種類の調節画面がメインウィンドウに表示される。どちらの手法を使うかは、実際に境界を調節してからうまくできた手法を選ぶとよい。なお、筆者が何種類かの写真で試してみたところ、色が3段階になる「オリジナル手法」のほうが好みの画像を作りやすいと感じた。
【著作権者】みえっちん 氏
【ソフト種別】シェアウェア 1,000円
【バージョン】1.10
□みえっちん
http://homepage1.nifty.com/scs/
ホームページスペースがなくても自作の待受画面を登録できる「行きまチュ!」
気に入った画像ファイルが完成したら、今度は「行きまチュ!」を使ってiモード端末に登録しよう。「行きまチュ!」は、自分で作った待受画面の画像ファイルを待受画面専用サーバーに転送して、iモード端末からダウンロードできるようにするソフト。無償のユーザー登録を済ませると、iモード端末あてに待受画面専用サーバーのURLと「行きまチュ!」のパスワードが送られてくる。「行きまチュ!」で待受画面にしたい画像ファイルをアップロードし、iモード端末からサーバーにアクセスすると、自分のアップロードした画像ファイルの一覧が表示され、iモード端末に取り込むことができる。これなら自分用のホームページスペースをもっていなかったり、自分のホームページスペースに画像ファイルをアップロードする方法を知らなくても、待受画面をiモード端末に手軽に登録できるはずだ。
【著作権者】ike 氏
【ソフト種別】ベータ版フリーソフト(試用期限は'00年8月31日)
【バージョン】0.9β4(00/06/29)
□チューチューマウスと仲間たち
http://www.ikehouse.co.jp/
■ iアニメの作成に挑戦!
待受画面の作成方法をマスターしたら、今度はiモード端末の画面にアニメーションを表示できる「iアニメ」の作成に挑戦しよう。「ちょbit 3D」を使うと、1枚の写真画像から楽しいアニメーション画像を作成でき、ひと味違った待受画面を手軽に楽しむことができる。
デジカメで撮った顔写真をコミカルな3Dアニメにする「ちょbit 3D」
「ちょbit 3D」は、デジカメなどで撮った顔写真に体のアニメーションを組み合わせて、アニメ画像を作成するソフト。顔写真が含まれる画像ファイルを用意し、目・鼻・口・耳などの場所を指定して顔部分をトリミングしたのち、アニメーションさせる体の服と動きを選択する。例えば、自分の顔写真から、自分がテニスラケットを素振りしたり、スーツを着て乾杯するといった、かわいらしいアニメーションGIFを作成できる。完成したら、iアニメ形式を選んで保存しよう。
iアニメ形式を選んで保存すると、Webブラウザーから待受画面専用サーバーにアップロードすることができる。Webブラウザーに送信先のメールアドレスを入力しておけば、画像のアップロードと同時にiアニメが保存されたURLをメール送信することも可能だ。ここで自分のiモード端末あてに送信しておけば、作成したiアニメをiモード端末に取り込み、簡単に待受画面に登録できる。ただし、iモード端末の機種によっては、待受画面に静止画像しか表示できない機種もあり、この場合iアニメを待受画像に登録するとアニメーションの1枚目の画像が静止画像として表示される。
【著作権者】シャープ(株)
【ソフト種別】シェアウェア 1,500円
【バージョン】1.21
□ちょbit 3D
http://www.spacetown.ne.jp/mebius/lib/t-bit3d/chobi.html
今回は、iモード端末の待受画面を作成して、手軽に作成・登録するテクニックを紹介した。待受画面は電話をしていたりメールを読み書きしている本人はそれほど見ないかもしれないが、車内のドリンクホルダーや食事中にテーブルの上に置いて、意外と友達の目には入るもの。だから今回の待受画面の作成テクニックをマスターすれば、iモードがもっと楽しくなることだろう。
来週はいよいよ最終回。これまでに作成した着メロデータや待受画面の画像といっ
た自作データを公開したり、たくさんのiモードユーザーに向けて情報発信したいっ
て人も多いだろう。そこで、次回はiモード対応ホームページを作成するテクニック
を紹介する。
(山崎 真裕)