Winゲームデモ!


【第96回】

SFアドベンチャー「Star Trek: DS9 - The Fallen」

スタトレファン必見!! DS9初のWindowsゲーム化

(00/08/23)

タイトル画面

 日本では「ファンのみぞ知る」といった感じだが、本場アメリカでの『スタートレック』人気は相変わらずスゴい。次々と新しいテレビシリーズが作られ、劇場用映画も次作でなんと10本目。ゲームも次々と登場し、輸入ソフトを扱うショップには『スタートレック』専門の棚があるほどだ。今回紹介する「Star Trek: DS9 - The Fallen」も、「Deep Space 9」初のWindowsゲーム化ということで、発売前からかなりの注目を集めていた。先だって開かれたE3では、Collectiveのブースにキラ少佐役の女優ナナ・ヴジィターがゲストとして招かれ、多くのファンが群がっていたのを覚えている。…というか、実は筆者もサインをもらった一人なんだけどね。

 なにはともあれ、あれから待つこと3カ月。ようやくデモ版が公開されたわけだが…はたして期待どおりの内容になっているだろうか?

シリーズ3作目は宇宙ステーションが舞台

プレイヤーはDS9の司令官シスコ大佐を演じる
プレイヤーはDS9の司令官シスコ大佐を演じる

 まず始めに、このゲームのタイトルにもなっている「Star Trek: Deep Space 9」について、軽く説明しておきたい。『スタートレック』といえば、カーク船長とMr.スポックが登場する往年のSFドラマ『宇宙大作戦』を思い浮かべる人が多いかと思うが、実はその後3本のシリーズが制作された。2作目は「Star Trek: The Next Generation」、そしてシリーズ3作目がこの「Star Trek: Deep Space 9」(DS9)だ。「DS9」は米国で6年間放映され、今年の春に最終回を迎えたばかり。ちなみにシリーズ4作目は「Star Trek: Voyager」で、こちらは現在も放映されている。

 宇宙探査船“エンタープライズ号”に乗って銀河を飛び回る前2作と違い、「DS9」は地球からはるか遠く離れた宇宙ステーション“Deep Space 9”が舞台。DS9は惑星“ベイジョー”の軌道上にあり、そのすぐ向こうには戦闘種族の“カーデシア”、そして正体不明の敵“ドミニオン”が控える微妙な場所だ。この宇宙ステーションの司令官を務めるのが、惑星連邦から派遣されたベンジャミン・シスコ大佐。副官のキラ少佐や保安部長のウォーフ中佐と共に、惑星ベイジョーと惑星連邦の安全を守る“砦”として奮闘する…という話。日本国内では、民放数局とCS放送で放映されているが、首都圏の民放が放映していないこともあり、知名度はいまひとつだ。

墜落した宇宙戦艦の乗組員を救出せよ!!

U.S.S. ULYSSESの墜落現場を調査するのが目的だ
U.S.S. ULYSSESの墜落現場を調査するのが目的だ

 「Star Trek: DS9 - The Fallen」は、「DS9」の設定とキャラクターを利用した、アクションアドベンチャーだ。与えられた使命を順番に果たしていくミッションクリア型のゲームで、いくつものシナリオが用意されている。デモ版ではその中の一つ、「U.S.S. ULYSSES CRASH SITE」を試すことができる。“U.S.S. ULYSSES”というのは、惑星連邦が保有する宇宙戦艦のこと。この宇宙戦艦が墜落した惑星を調査し、救難信号の位置を特定すること、生存者を探し救出すること、墜落の原因を究明することの3つがプレイヤーに与えられた使命となる。

トリコーダーを使って周囲をスキャン

トリコーダーで周囲をサーチ
トリコーダーで周囲をサーチ。左手奥にU.S.S. ULYSSESの救命ポッドが見える
谷の反対側から、惑星連邦のビーコンが発信されているらしいのだが……
谷の反対側から、惑星連邦のビーコンが発信されているらしいのだが……

 インストールの手順は、次のとおりだ。まず、デモ版のファイルをホームページからダウンロードする。90Mバイト以上とやや大きめのサイズなので、ネットワークのすいている時間帯にうまく落としてもらいたい。ZIP形式のファイルを解凍し、セットアッププログラムを起動する。あとは「スタート」ボタンからいつもどおりに起動するだけだ。メインメニューが表示されたら、「NEW GAME」を選ぶ。もし解像度を変更したい場合は、先に「OPTIONS」を開いて設定しよう。なおこのときはマウスが効かないので、カーソルキーを使って選び「Enter」キーで実行すること。回転する宇宙ステーション「DS9」を背景にミッション名とその目的が表示されたら、いよいよゲームスタートだ。

操作は、マウスとキーボードを併用して行う。

前進[W]/[↑]
後退[S]/[↓]
左に移動[A]/[←]
右に移動[D]/[→]
ジャンプスペースバー
屈む[C]
視点の移動マウス移動
フェイザーを構える[1]
ライフルを構える[2]
トリコーダーを使う[T]
手ぶらになる[0]
武器を使うマウスの左ボタン

 通常の移動は駆け足だが、ゆっくり移動したいとき、つまり歩きたいときは[Shift]キーと移動キーを同時に押せばいい。“フェイザー”というのは一種の光線銃で、威力はないがチャージすることなく何度でも使える。“ライフル”は強力だが、エネルギーパックの補充が必要だ。“トリコーダー”は、付近にある動植物や人工物などをスキャンするレーダーのようなもので、この画面を見ながら救難信号の方向やモンスターの位置を確認するといいだろう。

 スタート直後、惑星の地上にビーム転送されたら、まず最初に“U.S.S. ULYSSES”の救命ポッドの中を調べてほしい。ちょっとしたアイテムが手に入るはずだ。続いて階段状になっている崖をよじ登り、せまい坂道を登る。この先には広い洞窟と地底湖があるので、トリコーダーを見ながら先へ進む。“メディカルキット”や“ハイポスプレー”など体力回服用のアイテムを見つけたら、確実に拾っておきたい。


シスコに襲い掛かる謎の生命体。十分に間合いをとって撃て!!
シスコに襲い掛かる謎の生命体。十分に間合いをとって撃て!!


よくも悪しくもスタトレファンのためのゲーム

洞窟の奥で乗組員の遺体を発見
洞窟の奥で乗組員の遺体を発見。ビーコンとメディカルキットも落ちている
 ゲームそのものは「トゥームレイダー」シリーズや、最近リメイクされた3D版の「プリンス・オブ・ペルシャ」に似ている。操作もだいたい同じなので、これらのゲームをやったことがある人なら、結構すんなりプレイできると思う。

 とはいっても、このゲームには『スタートレック』ならではの“お約束”が多いのもたしか。持っている武器やアイテムを使いこなすには『スタートレック』の知識が必要だし、そもそもバックストーリーがわからないと、自分が何をしようとしてるのかピンとこない。よくも悪しくもスタトレファン、スタトレマニアのためのゲームであり、「DS9」をまったく知らない人には理解できない点も多いだろう。残念ながら日本国内ではマイナーな番組なので、現時点では間口の狭い…つまり、プレイヤーを選ぶゲームということになりそうだ。

「DS9らしさ」はいまひとつか?

水中にも未知の生物が。こんなところに長居は無用だ
水中にも未知の生物が。こんなところに長居は無用だ
 で、実際にプレイした印象なのだが、正直いまひとつな感じが否めない。アクションアドベンチャーとしては決して悪くない操作感だし、トリコーダーなどスタートレック系のギミックもよくできていると思う。ただこのデモ版を試した限りでは、あまり「DS9らしさ」を感じなかった。制作したCollectiveには申し訳ないのだが、それが実感なのだから仕方がない。

 まず、設定に無理があるような気がする。筆者が思うに、「DS9」の魅力は混沌とした世界観、一触即発の政情不安にある。惑星連邦とドミニオンの対立を縦軸に、カーデシア、クリンゴン、ロミュラン、ベイジョー、マキなどさまざまな種族が互いに絡み合い、誰が敵で誰が味方なのかわからない状況が続く。各国の思惑に翻弄される、宇宙ステーション“Deep Space 9”とそのクルーたち。「DS9」はSFという入れものに入った政治ドラマであり、同時に素晴らしくヒューマンなドラマなのだ。それゆえに、どちらかといえばストラテジーゲーム向きの設定で、このようなミッションクリア型のアドベンチャーゲームにするなら、むしろ『スタートレック』シリーズ2作目の「Star Trek: The Next Generation」(TNG)を使ったほうがよかったような気がする。実際「TNG」にはこんな感じのストーリーが多かったし、未知の惑星を調査するならシスコ司令官よりも、エンタープライズ号のライカー副長のほうが適任だ。

 もっとも、このゲームはシナリオを解きながら進むキャンペーンになっているので、中盤以降「DS9」らしい展開になる可能性もある。ホームページに掲載されている情報によると、最終的な目的はテレビシリーズでも重要な意味をもつ、“オーブ”の謎を解くことだという。だとすれば、直接本編に係わる結末になるのかもしれない。テレビシリーズの放映終了後にリリースされた作品であるだけに、「ひょっとしたら本編で描ききれなかった部分が盛り込まれているのではないか?」という期待もある。

製品版にはキラとウォーフも登場

惑星上空から突然砲撃が!!
惑星上空から突然砲撃が!! 真っ赤な火柱が吹き上がる
 デモ版では、今回紹介した宇宙戦艦ユリシーズの生存者を探すミッションしかプレイすることができない。操作できるキャラクターもシスコのみ。もちろん、製品版ではすべてのミッションをプレイできるほか、メインキャラとしてキラとウォーフも登場するとのこと。各キャラクターにはそれぞれ固有の武器が用意されており、たとえばウォーフの場合、クリンゴン戦士の剣“バトラー”を使えるらしい。ミッションの舞台も、宇宙ステーションDS9、惑星連邦の戦闘艦ディファイアント号、カーデシアの軍事基地など様々なようだ。

 なお「Star Trek: DS9 - The Fallen」は、米国では9月29日に発売予定で、日本国内での販売や移植は予定されていない。

発売元Simon & Schuster Interactive
価格39.99ドル
発売日9月29日発売予定

(ds9fallendemo.zip、91.6MB、ゲームデモ)

□「Star Trek: DS9 - The Fallen」のホームページ
http://www.simonsays.com/thefallen_site/
□「Star Trek: DS9 - The Fallen」のダウンロードページ
http://www.dailyradar.com/downloads/game_file_339.html

(駒沢 丈治)


Star Trek TM, (R) and (C) 2000 Paramount Pictures. All Rights Reserved. STAR TREK and related elements are trademarks of Paramount Pictures. Unreal is a trademark of Epic Games, Inc. (c) 2000 Simon & Schuster Interactive. Published by Simon & Schuster Interactive, 1230 Avenue of the Americas, New York, NY 10020.


お詫びと訂正: 記事掲載時に「DS9初のゲーム化」とお伝えいたしましたが、「DS9初のWindowsゲーム化」の誤りです。お詫びして訂正いたします。

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