【第10回】

ヘルプを作ろう!

「ヘルプカード」でヘルプの作成を支援

(00/09/06)

 nakkaです。前回は「KH IconStudio」でアイコンを作成し、ソフトが完成しました。個性的でわかりやすいアイコンは作れたでしょうか?

 さて、今回はソフトの説明書となるヘルプを手軽に作ることができるソフトを紹介します。ソフトの使い方について説明したヘルプを作成してソフトに同梱しておけば、ユーザーが自分で疑問を解決する手助けになるでしょう。

 ワープロ感覚でヘルプの作成ができる「ヘルプカード」

「ヘルプカード」  ヘルプを作成するためには、まず「Microsoft Help Workshop」が必要です。これはWindows付属の「ワードパッド」などで編集可能なリッチテキスト形式のファイルを変換してヘルプファイルを作成するソフトです。ただし「Microsoft Help Workshop」は英語版のため使い方がわかりにくい場合もあります。そこで、今回は日本語で手軽にヘルプを作成できる「ヘルプカード」を紹介します。

 「ヘルプカード」はエクスプローラのようなウィンドウデザインで、左側にヘルプのページとなる“カード”をツリー表示し、右側にカードの内容を編集する内蔵のテキストエディターを表示します。ヘルプを作成するときは、まず「新規プロジェクト」でプロジェクトを作成し、プロジェクトにカードを追加していきます。カードの内容はウィンドウの右側で「ワードパッド」の操作感覚でテキスト入力でき、テキストの文字色を変えたり、フォントをボールドやイタリックに変えることもできます。段落の位置揃え、画像の挿入などもツールバーのボタン一発で行えます。また、テキストの一部分にHTMLのようにリンクを設定して、他のカードをすぐに開けるようにすることも可能です。

 カードの作成が完了したあとは、メニューにある[使用するHelpWorkshop(HCW.EXE)の指定]で「Microsoft Help Workshop」がインストールされている場所を指定して、ツールバーの[ヘルプの作成]ボタンをクリックするだけでヘルプのできあがりです。

 ヘルプを作成するときには、あらかじめカードの構造を考えておくと作りやすくなります。1枚目のカードに目次を作成して、2枚目のカードにはソフトの概要説明、3枚目のカードには使用方法、4枚目のカードには設定方法というように、ユーザーが順を追って読むことができるようにするのも工夫の1つです。あまりに文章の多い繁雑なヘルプを書くと読みにくくなってしまいますが、まとまった機能ごとに1枚のカードを作成しておけば、ヘルプで機能説明の検索や参照がしやすくなります。また、ソフトの設定画面などから[F1]キーでその設定画面の使用方法をすぐに参照できるようにしておくと、より親切でしょう。

 ソフトをバージョンアップして機能を増やしたり機能を変更したとしても、「ヘルプカード」ならヘルプを簡単に再編集できるので、機能説明の追加や修正もあっという間です。プログラムは得意だけど文章を書くのは苦手という人も、「ヘルプカード」で気軽にヘルプ作りを楽しんでみてください。

 次はソフトの公開準備

 ソフトとヘルプが完成し、あとはソフトを公開するだけです。次回は、ソフトを手軽に配布してインストールできるようにするインストーラーを使って、ソフト公開の準備をします。

【ソフト名】ヘルプカード
【著作権者】Yasuhiro Umeki 氏
【ソフト種別】シェアウェア 2,500円
【バージョン】2000/08/22(00/08/22)

□ヘルプカードのホームページ
http://www2b.biglobe.ne.jp/~mono/
□窓の杜 - ヘルプカード
http://www.forest.impress.co.jp/library/helpcard.html
□「Microsoft Help Workshop」
http://download.microsoft.com/download/word97win/Utility/4.03/WIN98/EN-US/Hcwsetup.exe

(nakka)

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