【第11回】
ソフトの公開準備
「EXEpress」でファイルを圧縮してソフトの配布とインストールをカンタンに
(00/09/13)
こんにちはnakkaです。前回はヘルプ作成支援ソフト「HelpCard」でヘルプを作成しました。ヘルプを作成するときにはソフトの機能を再確認することになるので、ソフトに不足している機能などを発見して次回のバージョンアップに活かすこともできます。
さて今回は、ソフトの配布とインストールを手軽に行えるように、インストールプログラムを作成するソフトを紹介します。
豊富なカスタマイズ機能をもったインストールプログラム作成ソフト「EXEpress」
完成したソフトを配布するには、ダウンロードの簡便化やダウンロード時間を短くするために、LZH形式などで1つのファイルに圧縮するのが一般的だと思います。ただし、LZH形式などで圧縮したファイルは解凍ソフトを使って解凍しなければ使用できないため、オンラインソフトの使い方に慣れていないユーザーだと、ソフトのインストールでとまどってしまうかもしれません。そういったユーザーも、ダブルクリックだけの簡単な操作でソフトをインストールできるように、インストールプログラム作成ソフト「EXEpress」を使ってみます。
「EXEpress」は、あらかじめ圧縮しておいたLZH形式のファイルをEXE形式の実行ファイルに変換するソフトです。変換後の実行ファイルはウィザード形式のインストールプログラムになり、マウスクリックで対話式にソフトのインストールを進めていくことができます。生成されるファイルはEXEファイル一つだけなので、配布するときは手間がかかりません。
「EXEpress」では、インストールプログラムの作成時に、インストールプログラムのアイコンやインストールプログラム実行時の背景画像のほか、インストール中に表示する様々なメッセージを設定できるので、自分好みのインストール画面にすることができます。インストールプログラム実行時に、スタートメニューにプログラムアイコンを登録する設定や、インストール完了後にインストールしたソフトを自動実行したり、任意のファイルを関連付けられたアプリケーションで自動で開くことも可能です。インストールしたソフトを「コントロールパネル」の「アプリケーションの追加と削除」からアンインストールできるように設定することもできます。こういったインストール画面のデザインやショートカットの作成、アンインストール機能の有無といった設定は保存できるので、ソフトをバージョンアップするときに設定を読み込んで、同じ設定ですぐにインストールプログラムを作成できます。
インストールプログラムの背景画像を設定する機能をうまく活用することで、より親切なインストールプログラムになります。たとえば、インストール中の背景画像にソフトの概要や機能の簡単な説明を入れておくと、ユーザーがソフトをインストールしている間にそれらの説明を読んで、インストール後にとまどうことなくソフトを使い始められるでしょう。また、インストールプログラム作成時の設定で、インストール後にヘルプを実行するようにしておくと、詳しいソフトの説明をすぐに読み始めることができるようになります。
この「EXEpress」を使って「nLaunch開発版」もインストールプログラム付きのファイルにしてみました。連載第10回で紹介した「ヘルプカード」で作成したヘルプも同梱していますので、ぜひダウンロードしてみてください。
ソフト公開後のサポートもバッチリ?
次回でこの連載もいよいよ最終回です。次回はソフトのバージョンアップをユーザーにお知らせするためのソフトを使って、ソフト公開後のユーザーサポートなどを円滑に進められるようにします。
【ソフト名】EXEpress
【著作権者】(株)ウェブテクノロジ
【ソフト種別】フリーソフト(プロフェッショナルライセンス版はシェアウェア 1,700円)
【バージョン】3.30(00/03/28)
□高機能自己解凍セットアップ生成ツール「EXEpress」
http://www.webtech.co.jp/exepress/
□窓の杜 - EXEpress
http://www.forest.impress.co.jp/library/exepress.html
(nakka)