【第107回】
カジノシミュレーション「Hoyle Casino 5」
今宵はベガスのカジノで荒稼ぎ!?
(00/11/08)
ショーとカジノの都、ラスベガス。最近遊びに行った友人の話によると、スフィンクスやら凱旋門やらが無節操に立ち並び、なんかもう街全体が一大テーマパーク化しているらしい。「超絶グラマラスな美人ディーラーはいたか?」と尋ねたところ、彼が行ったカジノの大半はイカついオヤジディーラーばかりで、しかもあっというまに全額むしられたという。なかなかどうして、ラスベガスは厳しい街でもあるようだ。今回紹介するのは、そんなラスベガスの雰囲気を味わえる、ちょっと小粋なカジノシミュレーション「Hoyle Casino 5」。さて、その内容は?
ラスベガスのカジノをパソコン上に再現
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雰囲気たっぷりのメニュー画面。よく見ると、意外にラフなスタイルの人が多い
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「Hoyle Casino 5」は、ラスベガスのカジノをそっくりそのままパソコン上に再現したシミュレーションゲームだ。もちろん実際に現金を賭けることはできないが、現実さながらのゲームを楽しむことができる。デモ版を起動したら、まず画面左下の“GO TO”ボタンをクリックし、プレイしたいゲームを選ぶ。ズラッとメニューが表示されるが、デモ版で試すことができるのはレートが5ドルのブラックジャックと、スロットマシン“Double Red, White & Blue”の25セント台のみ。あくまでもお試し版なので仕方がない。額が小さいのがちょいと情けないが、とりあえず始めてみよう。
なおこのゲームは、フルスクリーン表示でもウィンドウ表示でもプレイすることができる。[Alt]+[Enter]キーで切り替えるようになっているので、好みの表示スタイルでプレイするといいだろう。ちょっとした暇つぶしなら、他のソフトとの切り替えが容易なウィンドウ表示のほうがいいかもしれない。
まずはブラックジャックで勝負
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製品版では350種類のゲームが楽しめるが、デモ版で試せるのは2種類だけ
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他のプレイヤーの顔やプロフィールを見ることもできる
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ではまず、ブラックジャックの遊び方から。日本では「21」と呼ばれることもあるように、配られたカードの合計が21を超えることなく、かつディーラーより大きければプレイヤーの勝ち。賭け金と同額が配当される。合計が21を超えるか、ディーラーよりも小さければプレイヤーの負け。賭け金は全額没収される。同じなら引き分け。賭け金はそのまま返される。絵札(J、Q、K)はいずれも10として計算し、Aは1もしくは11として数える。最初に配られた2枚の合計が21のとき、つまり絵札とAの組み合わせだったときは“ブラックジャック”と呼び、賭け金の1.5倍が配当される。
ホンモノのカジノでは6、7人がひとつのテーブルに向かうが、「Hoyle Casino 5」ではプレイヤーを含めて4人が座る。1回の賭け金は5~1,000ドル。画面右下のチップをクリックすると、そのぶんの金額が賭け金として上乗せされる。金額を減らしたいときは消しゴム型のアイコンをクリック。自分のキャラクターの前にある白い丸をクリックすると、テーブルに賭けたチップが置かれ、カードが配られる。“Actions”というウィンドウがポップアップしたら、さらに1枚カードを引くか、それともこれで勝負するかを決めなければならない。合計が16以上なら“Stand”でそのまま勝負、15以下なら“Hit”でもう1枚引くのがセオリーだ。
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ディーラーのカードさばきが美しい。キャラクターのセリフも粋だ
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知っておきたいルールのあれこれ
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ブラックジャックに挑戦。ここは賭け金5~1,000ドルのテーブルだ
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しかし、ブラックジャックにはこんなルールもある。まずひとつは、“Doubledown”(ダブルダウン)と呼ばれるもの。最初の2枚が配られたときにプレイヤーがダブルダウンを宣言すると、その後1枚しか引かないことを条件に、賭け金を2倍にすることができる。たとえば最初の2枚の合計が11だった場合、次にどんなカードを引いても21をオーバーすることはないし、運よく絵札を引けば21になる。こんなときは、ダブルダウンのチャンス到来というわけ。
また、最初の2枚が同じ数のカードだった場合、プレイヤーは“Split”(スプリット)を宣言することもできる。これは、それぞれのカードを最初の1枚として、2つのゲームに分けるというもの。賭け金もその時点で2倍になる。最初に10が2枚きた場合はあえてスプリットを宣言する必要はないが、9や8だった場合はおもしろい選択だ。Aが2枚きたら絶好のチャンス。迷わずスプリットを宣言しよう。
このように、ブラックジャックには様々な選択肢がある。このデモ版を使って、あれこれ試してみるのもおもしろいだろう。
スロットマシンで一攫千金を狙え!!
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一攫千金を狙うなら、やっぱりスロットマシンでしょう。1回25セント
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次に、スロットマシン“Double Red, White & Blue”の遊び方について。この台は25セント硬貨を2枚まで、つまり一度に50セントまで賭けることができる。当たりのパターンは台の上に書かれているとおりで、2枚賭けた場合、7が3つ並ぶと色に応じて80~600枚。“★”マークが3つ並ぶと5,000枚が配当される。操作は、マウスよりキーボードを使ったほうが簡単だ。
1枚投入 | [B]キー |
2枚投入 | [M]キー |
スピン | [S]キー |
2枚投入してスピン | [P]キー |
日本のパチスロと違って、カジノのスロットマシンは自分でドラムの回転を止めることができない。当たるかどうかはまったくの運次第なので、これといった攻略法はナシ。ひらすらトライするだけだ。ただし、1枚賭けのときと2枚賭けのときでは、“★”マークが揃ったときに配当される枚数が5倍も違うので、なるべく2枚賭けで挑みたい。今回筆者はたまたま600枚を引き当てることができたが、日本円にすると60円の賭け金がたった数秒で65,000円にバケたことになる。うーん、次はぜひホンモノで当ててみたい!!
単純だけど、クセになるかも!?
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ルールや遊び方を学ぶチュートリアルも用意されている
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驚くほどおもしろい…というわけではないのだが、たしかにハマった。Windowsに付属している「ソリティア」や「フリーセル」と同じで、ちょっとした暇つぶしには悪くない。仕事に疲れたとき、ぼーっとしながらスロットマシンを回していると、α波でまくりという感じで不思議と心が安らぐ。デスクトップに置いておいてもじゃまにならないし、操作も簡単。データをセーブする必要もないから、飽きたらパッと消してしまえばいい。パソコンの片隅に入れておくと、結構便利に使えるんじゃないだろうか。
製品版には350タイプのゲームを収録
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製品版には、マルチプレイ用に自分の姿をデザインする機能もある
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デモ版では今回紹介した2種類のゲームしか試すことができないが、製品版には12種類、350タイプものゲームを楽しむことができる。スロットマシンだけでも22機種。しかも、賭け金の額によって11段階に分けられているという細かさだ。もちろんクラップやルーレットなど、カジノではお馴染みのゲームも用意されている。インターネットを使ったマルチプレイモードもあり、他のプレイヤーといっしょにプレイすることも可能とのこと。アメリカではすでに発売されているが、日本国内での販売や移植はいまのところ不明。雰囲気もいいし、手軽に楽しめる作品なので、個人的にはぜひ移植を希望したい。
発売元 | Sierra On-Line |
価格 | 29.95ドル |
発売日 | 発売中 |
(hoylecasino5demo.exe、26.1MB、ゲームデモ)
□「Hoyle Casino 5」のホームページ
http://www.hoylegames.com/hoylecasino_casino.html
□「Hoyle Casino 5」のダウンロードページ
http://www.avault.com/pcrl/demo_temp.asp?game=hoylecasino5
(駒沢 丈治)
Copyright (2000 Sierra On-Line, Inc.)